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Date: Mon, 7 Apr 1997 13:12:44 +0900 (JST)
From: Furutani Shun-ichi <sf@x.age.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 610] [HA06] エピソード『涼介のアメフト恐怖症!?』
Sender: owner-KATARIBE@po.teleway.or.jp
To: KATARIBE@po.teleway.or.jp
Message-Id: <199704070412.NAA06748@sue.x.age.ne.jp>
X-Mail-Count: 00610
Message #5601 is from: SW0070 ウォーレン大尉
Time: 97/04/07 4:47:18 Section 29: 狭間06 サポート
Subj: エピソード「涼介のアメフト恐怖症!?」
#大学のDOS/Vで書きました。あー、辞書が俺の
#じゃないってのは辛すぎーーー(T_T)
エピソード「涼介のアメフト恐怖症!?」
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1997年度、立命間大学入学式が今まさに終わったところだ。
久永涼介と岩沙琢磨呂は、晴れやかな顔をして体育館から出てくる。
これから2人の新しい人生が始まるというのだから、無理もない。
だが、一張羅をぴしっと決め込んだ二人に不吉な影が忍び寄ってい
ることなど、当人達は知る由もなかった。
琢磨呂 :「あー、疲れたわ。しかし眠かった」
涼介 :「岩沙、おれの横でねてたもんなぁ」
琢磨呂 :「爺の話しを聞いて何が楽しい。ま、代表の女の子がし
:ゃべってるときは、きちっとおきていたぞ。」
涼介 :「……・」
琢磨呂 :「それはそうと、この時間どうするよ?」
涼介 :「ん?」
琢磨呂 :「説明回が始まるまで2時間近くあるぜ。」
涼介 :「そうだなぁ……食堂でもいく?」
琢磨呂 :「NO KANE」
涼介 :「あんのねぇ……」
琢磨呂 :「わはは、Jokeだ。今日は金がある。しょくどうはあ
:っちだったか、早速いってみようか。」
謎の勧誘員1 :「テニス部です! よろしくおねがいします(パンフ
:レットをわたす)」
涼介 :「あ、ども(つい受け取ってしまう)」
謎の勧誘員2 :「ヨット部です! よろしくおねがいします(涼介の
:手の上にあるテニス部のパンフレットの上にパンフレ
:ットをかさねる)」
謎の勧誘員3 :「XXX部です! よろしくおねがいします(更に重
:ねる)」
謎の勧誘員4 :「XXX部です! よろしくおねがいします(更に更
:に重ねる)」
謎の勧誘員5 :「XXX部です! よろしくおねがいします(更に更に
:更に重ねる)」
……・
…………
………………
謎の勧誘員25 :「XXX部です! よろしくおねがいします(パンフ
:レットを重ねる)」
涼介 :「はぁはぁはぁ……・」
琢磨呂 :「わはははははは!」
涼介 :「く……1枚めもらったのが運のつきだった」
琢磨呂 :「しかし沢山のサークルやらクラブやらがあるもんだな」
涼介 :「(ふとパンフレットの山のてっぺんに目をやる)あああ
:ああ!」
琢磨呂 :「あん?」
涼介 :「こ……こんなものが……はめられた!」
涼介の手の中にあるのは、ありふれた手書きのサークル勧誘プリントでは
なく、XX自動車教習場とかかれたパンフレットだった。
琢磨呂 :「ううむ……こうやって紛らせておくとわからんものだ
:な。やるな、教習所のスパイめ!」
涼介 :「あ……」
筋肉兄貴1 :「ちょっといいかな?(プロテクタを付けたムキムキマッチ
:ョ+調進というすごい迫力で、迫り寄る)」
琢磨呂 :「ん……」
涼介 :「え?」
筋肉兄貴2 :「俺ら、アメフト部やねんけどな(ずいっ)」
琢磨呂 :(で、でけーー! ムキムキじゃあああ)
涼介 :(き、きんにくだああああああ!)
筋肉兄貴1 :「アメフト部どや?」
琢磨呂 :「(苦笑しながら)いやぁ、ちょっと運動系はパスなんすよ
:……・あはは」
筋肉兄貴2 :「だいじょぉぶや!練習したらだれかって力つく!」
筋肉兄貴1 :「ん、そや。講習会やってるから、来てくれよな」
琢磨呂 :「え、そ、そですねー、じゃ、暇があったら行きます、暇があ
:ったら(行きたくなさそーな目線で)」
筋肉兄貴2 :「よっしゃ、そしたらここに住所と電話番号と名前かいてく
:れへんか?」
琢磨呂 :「へ?」
筋肉兄貴2 :「いやぁ、講習会出れへんかったときの連絡とかやなぁ……」
琢磨呂 :「え、あ、いや(電話番号書いたら毎晩電話してきそうやぞ、
:こいつら)、俺はあんまり……・」
琢磨呂、涼介をみる。
涼介 :(???)
琢磨呂 ;(こうなったら……)
琢磨呂 :「お兄さん、こいつなんかどーです、俺はちょっと入る気
:無いですから」
筋肉兄貴1 :「君 "も" 書いてくれるか?」
涼介 :「いや、僕もちょっと忙しいですし……」
筋肉兄貴2 :「大丈夫や、講習会っていうても、そっちが都合のいい日
:にきてくれればいいんや。な、都合のいいとき探して連絡
:するから電話番号を!(メモ帳をズイッ! っと差し出す)」
涼介 :「こんな細い腕でアメフトなんてできませんよぉ(逃げようと
:する)」
筋肉兄貴1 :(ニヤリ)
涼介 :(冷や汗たらり)
筋肉兄貴1 :(微笑みながら涼介の腕を「がしっ」と掴む)
筋肉兄貴1 :「うちのアメフト部は、いろんな役職が助け合っていきてる。
:マネージャーって言っても、いろんな仕事があるしやりがい
:があるぞ!マネージャーつぅと、雑用がかりってイメージがあ
:るけどな、うちはちゃうで。選手の体調管理とか、練習場所の
:確保だとか、怪我した選手のリハビリのまねじめんとまです
:るねんで。」
琢磨呂 :(それを雑用係というんだ、それを (^^;)
筋肉兄貴2 :「俺だって、膝壊したけど、立派に復活してんからな!こうい
:うのも、マネージャーあってのものだねや。さ、ここに電話番号
:を……(ずいっ!)」
涼介 :「ほ、ほんとに駄目なんです、勘弁してくださいよぉ」
琢磨呂 :「友達いたらアメフト部に紹介しますから、ね」
筋肉兄貴2 :「よっしゃ、そしたらその時のために電話番号を……」
琢磨呂 :「いやー、そう思ったんですがまだ友達できてないんですよ、
:わははは!」
筋肉兄貴1 :「……・しゃぁない。ほんなら、またな(兄貴2を従え去って
:ゆく)」
琢磨呂 :「ご……強引な勧誘だったな」
涼介 :「……腕掴まれたら、びびるよ、まじ」
琢磨呂 :「あのプロテクター付けてると、自衛隊勧誘の兄ちゃんよりも迫力
:あるぜ、まったく」
食堂へと進む琢磨呂と涼介の前方に、アメフト部のプロテクター男が何人かたむ
ろしている。
涼介 :「あ、アメフト部だああ! 避けよう、岩沙。 アメフト部恐怖
:症になっちゃったみたいだ……」
琢磨呂 :(いかん……こりゃ相当効いたみたいだな。おそるべしアメフト
:部!)
背後からがしっ!と肩をつかまれる2人。
2人組みのさっきとは別のマッチョなお兄さんが、
真紅のプロテクタをつけてほほえんでいる……・。
筋肉兄貴3 :「アメフト部やけど……」
琢磨呂 :「あ、アメフト部の方ですか! さっき他の方に勧誘されて、も
:う講習会の予約して電話番号書いたんすけど……」
筋肉兄貴4 :「あ……そう? ありがとぉ。ほんならまたなー(去ってゆく)」
琢磨呂 :「……危機一髪。」
涼介 :「アメフト部嫌いアメフト部嫌いアメフト部嫌い……(ぶつぶつ)」
琢磨呂 :「(涼介を遠目にみながら)……おそるべしアメフト部!」
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sfこと古谷俊一 / 奈良県香芝市在住 / 創作サークル工房・匠
甲南大学大学院自然科学研究科情報システム科学専攻
<URL:http://www.age.ne.jp/x/sf/><URL:http://www.mahoroba.or.jp/~furutani/>
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