[KATARIBE 25119] [HA06P] エピソード:『落ち葉と猫』

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Date: Tue, 12 Nov 2002 20:32:51 +0900
From: "Motofumi Okoshi" <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 25119] [HA06P] エピソード:『落ち葉と猫』
To: "Kataribe ML" <kataribe-ml@trpg.net>
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MOTOIです。久々に猫猫団のEPです。
れあなさん、台詞チェックよろしく〜。
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エピソード『落ち葉と猫』
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登場人物
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 榎愛菜美(えのき・まなみ)
  :アンドロイド少女。忘れてるかもしれないけど猫猫団員。
 月(つき)
  :猫猫団最高幹部。食いしん坊なので肥満が心配。
 苑(えん)
  :猫猫団首領で月の兄。月の暴走に日々頭を悩ませている。


作戦名『Yaki-Imo』
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 無道邸のとある一室。野球部の活動がひと段落して、久々に無道邸に遊びに
来た愛菜美が、窓の外を見て感嘆の声を上げる。

 愛菜美    :「うわぁ、落ち葉が色づいてきれいだなぁ」

 色づいた木の葉が地面いっぱいに落ちていて、まるで絨毯のように庭を彩っ
ている。なかなか見事な光景だ。と、そこへ。

 月      :「おお、愛菜美ではないか。最近顔を見なかったが、何を
        :していたのだ?」
 愛菜美    :「うん、野球部が秋の大会で忙しくてね」
 月      :「大会だと?大会と世界征服とどちらが大事だと思ってい
        :るのだ」
 愛菜美    :「大会」

 即答する愛菜美。

 月      :「ぬぬぬ……まあいい、今日君を呼んだのは他でもない」
 愛菜美    :「呼ばれてないって、私が勝手に来たんだよ」
 月      :「まあ黙って聞け。窓の外を見てみろ、大量の木の葉が落
        :ちているのがわかるだろう」
 愛菜美    :「まあ、見ればわかるよ」
 月      :「そこで、今日の作戦は『落ち葉を回収し、火を放ってさ
        :つま芋を食す』だ」
 愛菜美    :「……作戦も何も、単なる焚き火と焼き芋じゃない」
 月      :「はっはっは。細かいことは気にするな。では、早速作戦
        :を開始するぞ」
 愛菜美    :「まあ、いいけどね」


作戦開始
--------
 そんなやり取りを経て、庭に出た月と愛菜美。すると、どこからか戦闘猫が
現れ、竹箒を取り出した。

 月      :「うむ、ご苦労。では、作戦開始だ」
 愛菜美    :「月ちゃんの分の箒がないみたいだけど?」
 月      :「私は総司令だから前線に立つことはないのだ」
 愛菜美    :「あっそ……」

 仕方なく、半ばあきらめの表情で箒を取る愛菜美だが……

 苑      :「馬鹿者!よその人に掃除を押し付けるやつがいるか!」
 SE      :バチコーン
 月      :「ぐはっ」

 苑の平手打ちが月にクリーンヒットする。

 月      :「うぐぐ……相変わらずきついツッコミだな」
 苑      :「お前は相変わらず大馬鹿者だ……愛菜美さん、申し訳な
        :い」
 愛菜美    :「まあいいよ。みんなで掃除しよう、そうすれば早く終わ
        :るよ」

 結局、戦闘猫に愛菜美、月と苑もみんなで落ち葉集めをすることにした。


お楽しみの時間
--------------
 やがて、すべての落ち葉が一箇所に集まり、お楽しみの「焼き芋タイム」が
やってきた。

 月      :「では、私自らが点火の儀式を行おう」
 苑      :「……ちょっと待て、それは何だ」
 月      :「これか?これは爆弾猫から借りた点火器具だ」
 苑      :「……使用不許可」
 月      :「む、何故だ!?」
 愛菜美    :「何故もヘチマもないと思うよ、見るからに怪しいもん…
        :…」

 もし実際に使用していたら、今頃無道邸は消し炭になっていたかもしれない。
結局、愛菜美がマッチで普通に火をつけた。やがて、芋がいい具合に焼けてき
た。

 愛菜美    :「いただきまーす……うん、おいしい〜」
 月      :「うむ、作戦は大成功だ」
 苑      :「うん、これは美味い」

 芋は次々と消えていく。

 月      :「良き哉、良き哉」
 愛菜美    :「でも、あまり食べると、また太っちゃうよ」
 月      :「うぐっ……愛菜美だってかなり食べているではないか」
 愛菜美    :「私はアンドロイドだから太らないもーん」
 苑      :「また山葵猫としばらく同居するか?」
 月      :「くっ……」

 平和な秋の昼下がりであった。

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Motofumi Okoshi

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