[KATARIBE 25007] [HA06P] エピソード『がんばって脚本書き』

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Date: Mon, 7 Oct 2002 13:19:49 +0900 (JST)
From: 月影れあな  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 25007] [HA06P] エピソード『がんばって脚本書き』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200210070419.NAA99014@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 25007

2002年10月07日:13時19分49秒
Sub:[HA06P]エピソード『がんばって脚本書き』:
From:月影れあな


 ども、月影れあなです。

 まぁ、そういうことで

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エピソード『がんばって脚本書き』
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本文
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 宗谷     :「ああぁぁぁっ! 話が決まらないぃ!!」
 渋柿     :「決まらないって……殺陣の必要があるからと言われて主
        :役を引き受けたんだけど」
 宗谷     :「大丈夫、たとえどんな話になろうと渋柿ちゃんの殺陣は
        :入れなくてはダメだから」
 渋柿     :「……全く決まらないのか?」
 宗谷     :「入れたいシーンはいくつもあるんだけどね、それ全部つ
        :なげたらめちゃくちゃになるし」
 渋柿     :「例えば?」
 宗谷     :「警察の上層部まで汚染されもはや誰も手出しできない巨
        :大麻薬密売組織との戦い、世界を一万年に渡って影から操
        :ってきた正体不明の黒幕との戦争、巌流島で佐々木小次郎
        :と決闘、至上の宝石『エリザベートの涙』を狙う怪人白面
        :紳士との対決……って、どうしたの渋柿ちゃん。机に突っ
        :伏しちゃって。おなか痛いの?」
 渋柿     :「いや……私はいったい何者だ?」
 宗谷     :「番長」
 渋柿     :「麻薬組織や正体不明のが何処にいるっ!?」
 宗谷     :「ここに……」
 渋柿     :「いない」
 宗谷     :「えっ? だって、これ全部ノンフィクションなんでしょ?」
 渋柿     :「そんなはず無いだろう」
 宗谷     :「でも、クラスの人とかに聞いたら、教えてくれたよ」

 女子A    :「渋柿だったらそのくらいしててもおかしくないよねぇ」
 女子B    :「でも、よくそんな出てきたねぇ。一体誰が考えたの?」
 男子A    :「あっ、麻薬密売組織は僕が」
 女子C    :「正体不明の黒幕はあたしだよ」
 男子B    :「巌流島は俺」
 女子C    :「オリジナリティが無いよ。もっと凝らなきゃ」
 男子B    :「おまえのだって大概よくある話じゃないか!」
 
 渋柿     :「……(頭を抱える) もっと、普通の話にしないか? 学
        :校の文化祭なんだし、白雪姫とか、眠り姫とか……」
 宗谷     :「え〜、そんなつまらないよ……や、待って。ふ〜む、眠
        :り姫とかいいかもしれない」
 渋柿     :「そうか……(ほっ)」
 宗谷     :「題して『眠れる校舎の美少女〜誰が為に鐘は鳴る〜』!」
 渋柿     :「…………」
 宗谷     :「今年度のミス吹利学校に輝いた美少女が、前年度ミス吹
        :利学校に輝いた魔女の嫉妬を買って呪いの魔法を掛けられ
        :て、美少女は眠り、生徒は全員石になってしまうの」
 渋柿     :「それで、私はどんな役を?」
 宗谷     :「唯一遅刻して来た番長。魔女の繰り出す改造人間を打ち
        :倒して、友情パワーで眠ってる美少女を起こすの」
 渋柿     :「その美少女が宗谷くんか……」
 男子C    :「月影、そこでキスシーン無いん?」
 宗谷     :「そ、そんな破廉恥なシーンが中学校の劇にあるわけ無い
        :でしょ!」
 男子C    :「つまんねぇのっ」
 宗谷     :「まったく……で、起きた美少女と一緒に、魔女の部屋へ
        :最終決戦をしに言って、そこでは一度倒したはずの復活怪
        :人が一気に襲い掛かってくるの。それで、このままでは負
        :けてしまうってところで華麗に学校戦士バンチョウダーに
        :変身……」
 渋柿     :「待った」
 宗谷     :「うぃ?」
 渋柿     :「変身はしない約束だろう」
 宗谷     :「……ダメ?」
 渋柿     :「ダメ」
 宗谷     :「じゃあ、旧校舎に暗躍する番長仮面の影とか、秘密教育
        :委員会から派遣されてきた風紀委員会特殊警備隊略して学
        :生特警バンチョウンとかも……ダメ?」
 渋柿     :「ダメ。絶対ダメ」
 宗谷     :「ちぇっ……じゃあ、ぼくはどうすれば良いんだよぉっ!!」
 渋柿     :(普通の劇にすればいいのに……)

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