[KATARIBE 24829] [HA06P]エピソード『西久保兄弟の帰郷−3日目』

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Date: Thu, 15 Aug 2002 10:36:58 +0900
From: "Motofumi Okoshi" <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 24829] [HA06P]エピソード『西久保兄弟の帰郷−3日目』
To: "Kataribe ML" <kataribe-ml@trpg.net>
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MOTOIです。帰郷EP、一応の完結です。

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エピソード『西久保兄弟の帰郷−3日目』
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泳ぎに行こう
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 今日は、史雄にとっては千葉にいられる最後の日だ。今日の夕方にはまた吹
利に戻らなくてはならない。史雄は、朝食の前に、自分の荷物をまとめ、いつ
でも家を出られるような状態にした。

 裕雄     :「用意が早いですね、兄さん」
 史雄     :「後であわてるよりはいいだろ?」

 朝食を済ませると、裕雄が史雄に提案してきた。

 裕雄     :「今日はプールに行きませんか?」
 史雄     :「ああ、あそこのプールか。いいぜ、行こう」
 豊      :「なら、二人でゆっくりと行ってきなさい。ただし、あま
        :り遅くならないようにな。これは昼食代だ」
 裕雄     :「ありがとうございます、父さん」

 二人は、海辺の公園内にあるプールへと向かった。このプールは流水プール、
造波プール、チューブスライダーなどがありながら、小中学生はわずか400
円で入場できる。さらに、祖父母の家から歩いて10分くらいで行けるので、
泳ぎに行くには最適の場所である。

 裕雄     :「小中学生を2枚お願いします」
 窓口の係員  :「はい、800円です」


準備運動は忘れずに
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 まずは、ロッカールームに行って、水着に着替える。

 史雄     :「やっぱり、吹利から水着持ってきてよかったな」
 裕雄     :「天気もいいですしね」

 史雄     :「さあ、着替え終わったし、泳ぎに行くか」
 裕雄     :「兄さん、まずは準備運動をしなくてはいけませんよ。い
        :きなり泳いでは事故のもとです」
 史雄     :「わかってるよ。いきなりプールに入るって意味で言った
        :んじゃないって」
 裕雄     :「そうですか、ならば結構です」

 しっかり者というか、おせっかいというか。


プールで遊ぼう
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 準備運動を済ませ、シャワーも浴び、洗体槽にも入った。準備は万端である。

 史雄     :「まずは、どのプールに行こうか?」
 裕雄     :「流れるプールに行きましょう」

 流水プールは、すでに人がたくさん入っていたが、時間が早いこともあって
か、まだ余裕があった。早速プールに飛び込……まずに、ゆっくり足からプー
ルに入る。

 裕雄     :「飛び込みは危険ですから禁止されていますしね」
 史雄     :「ふう、冷たくて気持ちいいや」

 水の流れに身を任せて、立ち泳ぎのような格好で流水プールを楽しむ。2周
ほどしたところで、二人とも上がることにした。


スライダーは楽しいな
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 史雄     :「今度はウォータースラーダーに行くか」

 ここには、長い滑り台とチューブ式のスライダーがあるが、まずは二人とも
長い滑り台のほうを選んだ。列に並んで順番を待ち、やがて台の頂上にたどり
着く。

 裕雄     :「ようやく僕達の番ですね」

 係員の合図で、一気に滑り降りる。

 史雄     :「ヒャッホー!!」
 裕雄     :「わーい!」

 大きな水しぶきを上げ、下のプールに滑り込む。

 史雄     :「やっぱ面白いわ」
 裕雄     :「今度は、チューブのほうに行きましょうか」

 と、ここで場内アナウンスが聞こえてきた。

 アナウンス  :「皆様、まもなく休憩時間に入ります。休憩時間に入りま
        :したら、プールから上がってお休みください」
 史雄     :「ああ、休憩時間か」
 裕雄     :「まあ、とりあえず並んでおきましょうよ」
 史雄     :「10分じっと待ってるのか……」

 仕方なく並ぶが、休憩中はスライダーも滑れないので、当然列は全く動かな
い。史雄にとって、じっと待っているのはかなり辛かった。

 アナウンス  :「お待たせいたしました。どうぞプールでお遊びください」

 休憩終了のアナウンスを受けて、ようやく列が動き出す。そして、再び台の
頂上へ。チューブスライダーは一人ずつなので、まずは裕雄が。

 裕雄     :「楽しいですー!」

 続いて、史雄が滑り降りる。

 史雄     :「イェーイ!」
 SE      :ザッパーン!!
 裕雄     :「お疲れ様です、兄さん」
 史雄     :「ふう、待った甲斐があったよ」


上達した?
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 次に二人が向かったのは、普通の50mプール。

 史雄     :「どれくらい泳げるようになったか見せてもらおうかな」
 裕雄     :「馬鹿にしないでくださいよ。もう十分50m泳げます」

 裕雄は、史雄と違って運動神経はそれほど良くない。せいぜい中の下といっ
たところか。去年までは25mプールは完走できたものの、50mは完走でき
なかった。

 史雄     :「なら、どれほど上達したか見せてもらおうか」
 裕雄     :「ええ、見ててください」

 懸命に泳ぐ裕雄だが、息継ぎも少々ぎこちなく、バタ足もやや弱い。それで
も、何とか50mを泳ぎきった。

 裕雄     :「はあ、はあ、はあ……」
 史雄     :「へえ、なかなかやるじゃないか」

 ちなみに、史雄は、100m泳いだ後も、涼しい顔をしていた。


楽しかった
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 その後、昼食を園内レストランで済ませ、休憩した後、波の出るプールなど
にも行き、楽しい時間を過ごした二人だが、

 史雄     :「そろそろ、帰らないといけない時間だな……」
 裕雄     :「そうですね、夕方には新幹線に乗らないといけませんか
        :らね」

 シャワーを浴び、目を洗った後、ロッカールームへ戻り、体をよく拭いて、
普段着に着替える。

 裕雄     :「兄さん、楽しかったですか?」
 史雄     :「もちろん楽しかったよ。俺の吹利の家の近くにはこれほ
        :ど大きいプールはないしな」
 裕雄     :「それはよかった」

 そして、二人はプールを後にした。


また来年!
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 家に帰り、少々休む史雄。そして、いよいよ別れの時間がやってきた。

 豊      :「史雄、そろそろ出るぞ」
 史雄     :「うん、今行くよ」

 裕雄はこのまま祖父母の家に残り、和子は一足先に海外へ戻る。豊は、吹利
の史雄の家のCATVインターネット工事に立ち会うため、史雄と一緒に吹利に行
くことになっていた。

 裕雄     :「また、しばらくお別れですね」
 史雄     :「裕雄、受験頑張れよ。お前なら絶対合格できると思うけ
        :どな」
 裕雄     :「ええ、兄さんの後輩になれるよう頑張ります」

 そして、祖父母にも挨拶を済ませると、史雄は豊とともに出発した。

 史雄     :「また来年来るから、それまで元気でね!」

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「帰郷」は完結ですが、まだCATVの工事がネタとして残ってるので、
後日EPとして流す予定です。

motoi@mue.biglobe.ne.jp
Motofumi Okoshi

    

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