[KATARIBE 24826] [HA06P]エピソード『西久保兄弟の帰郷−2日目』

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Date: Tue, 13 Aug 2002 23:33:32 +0900
From: "Motofumi Okoshi" <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 24826] [HA06P]エピソード『西久保兄弟の帰郷−2日目』
To: "Kataribe ML" <kataribe-ml@trpg.net>
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MOTOIです。帰郷EPの続き。
この物語は一部ノンフィクションが含まれます(笑)。

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エピソード『西久保兄弟の帰郷−2日目』
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成田空港へ
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 朝食を済ませた史雄・裕雄兄弟は、バスでJRの駅に出ると、成田空港行きの
快速電車に乗り込んだ。この電車は成田空港の地下にある駅まで乗り換えなし
で行くことができ、運賃のほかに特別料金はかからない。

 裕雄     :「だいたい50分ほどで成田空港に着きますね」

 そして、時刻表どおりの時刻に空港駅に到着すると、二人は案内図を頼りに
国際線の到着ロビーに向かった。


両親との再会
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 やがて、両親の乗っている便が、空港に到着したとのアナウンスが入ったの
で、二人は旅客が出てくるゲートの側へと移動した。やがて、旅客の中に、話
しながら出てくる夫婦の姿を見つけると、二人はその夫婦の下へと駆け寄った。

 裕雄     :「お父さん、お母さん!」
 豊      :「ん?おお、裕雄。史雄も一緒か。迎えに来てくれたんだ
        :な」
 和子     :「史雄ちゃんも裕雄ちゃんも、元気だった?」
 史雄     :「おかげさまでね」
 豊      :「そういえば、史雄、お前、野球部のキャプテンになった
        :んだって?」
 史雄     :「うん、チームメイトも賛成してくれて。結構大変だよ」
 裕雄     :「さあ、まずは家に行きましょう。話は家でゆっくりと」


久々の一家団欒
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 帰りは、豊の提案で、空港バスを利用することにした。このバスは、空港と
千葉市内の住宅街、ホテル街を結ぶもので、途中に祖父母の家の最寄り駅にも
停車する。

 史雄     :「行きは時間が正確なほうがいいと思って、電車にしたけ
        :ど、本当はこっちのほうが楽なんだよね」
 裕雄     :「バスは渋滞に巻き込まれる可能性がありますからね」

 幸い、今の時間はそれほど目立った渋滞はなく、ほぼ時刻表どおりの時間に
祖父母の家の最寄り駅に到着した。そこから歩いておよそ15分、家にたどり
着いた。

 豊      :「親父、元気だったか?」
 祖父     :「おお、豊、元気そうじゃな」
 祖母     :「和子さんも元気そうで」
 和子     :「こんにちは、お世話になります」

 やがて、昼食時になると、祖父が提案した。

 祖父     :「どうだ豊、久しぶりに一家4人で、外に食事にでも行っ
        :たら」
 豊      :「でも、親父とおふくろはいいのか?」
 祖母     :「私たちは家で食べるから、4人でゆっくりしていらっし
        :ゃい」
 豊      :「そうか、じゃあお言葉に甘えさせてもらうか。車借りる
        :ぜ」
 祖父     :「ああ、行ってきな」

 豊      :「……というわけで、昼飯外に食いに行くぞ。何が食いた
        :い?」
 史雄     :「じゃあ、寿司が食べたいな。一人暮らしだとなかなか食
        :えないから」
 裕雄     :「賛成です。普段なかなか食べられませんからね」
 和子     :「私たちも、普段はお寿司なんて食べられないわね」
 豊      :「よし、決まりだな」

 豊は、車を国道へと走らせ、国道沿いにある大きな寿司屋へと入っていった。
ここの店はチェーン店の本店で、値段も安く、うまい寿司が食べられるところ
で、雑誌にも何度か載っている店だ。

 史雄     :「うん、うまい」
 裕雄     :「おいしいですね」
 豊      :「車だから、酒が飲めないのが残念だけどな」

 寿司屋で、およそ半年ぶりの一家団欒を楽しむ4人であった。


夏はナイター
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 食事も終わり、家に戻って休む史雄と裕雄。一休みした後、吹利から持って
きたTVゲームで遊んでいた。そして、午後4時ごろ。

 豊      :「おーい、出かけるぞー」

 いきなり豊が部屋に入ってきた。

 裕雄     :「この時間に、どこに出かけるのですか?」
 豊      :「せっかくだから、ナイター観戦につれてってやろうと思
        :ってな」
 史雄     :「ということは……マリンスタジアム?」
 裕雄     :「そうか、今日は日本ハム戦が開催される日ですよ」
 豊      :「そういうことだから、支度して下に降りてきなさい」
 史雄     :「わかった、すぐ行くよ」

 そして、車でマリンスタジアムへ向かうと、スタジアム駐車場はすでに一杯。
仕方なく、付近の有料駐車場へ車をとめ、スタジアムへと歩いた。

 豊      :「どこの席で見たい?」
 史雄     :「もちろん、外野席で!」
 裕雄     :「兄さん、会員証は持ってきていますか?」
 史雄     :「当然!」
 豊      :「じゃあ、父さんは内野で見てるから、試合が終わったら
        :ここに戻ってきなさい」
 史雄     :「オッケー」

 千葉ロッテマリーンズの外野応援団は、個性的な応援で知られており、応援
が好きでチームのファンになったという人も少なくないほどだ。もちろん、ビ
ジターの球場でも応援は行なわれるのだが、ホームの千葉マリンスタジアムは、
そのボルテージが桁違いである。

 裕雄     :「今日勝てば、日本ハムとのゲーム差がなくなりますから
        :ね」
 史雄     :「ああ、応援にも熱が入る。みんな気合入ってるよ」

 試合が始まった。マリーンズがホームラン2本でリードを奪えば、ファイ
ターズもタイムリーヒットとホームランで同点に追いつく。5回を終わって
2対2の同点。緊迫した好ゲームとなった。そして6回裏。

 史雄     :「ああ、ダメか……えっ!?」
 裕雄     :「悪送球ですよ!2点追加です!」
 史雄     :「うわぁ、こりゃ儲けたな」

 ファイターズのエラーも絡んで、マリーンズに追加点が入った。そして、7
回裏にも……

 史雄     :「やった〜、入った〜!!」
 裕雄     :「4点差ですね!」

 駄目押しのホームラン。結局、この試合は6−2でマリーンズが勝利し、
この時点でファイターズとのゲーム差がなくなった。

 史雄     :「後半戦のマリーンズは、ホント調子がいいな」
 裕雄     :「応援にも熱が入りますね」
 史雄     :「うん、おかげでかなり疲れたよ……」
 裕雄     :「ええ、僕も疲れました……」

 結局、その日は、二人とも家に着くなり眠ってしまったのであった。

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さらに続きます。

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