[KATARIBE 24721] [HA06P] エピソード『犬と吸血鬼』

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Date: Sun, 14 Jul 2002 00:54:18 +0900 (JST)
From: 月影れあな  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 24721] [HA06P] エピソード『犬と吸血鬼』 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200207131554.AAA97853@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 24721

2002年07月14日:00時54分18秒
Sub:[HA06P]エピソード『犬と吸血鬼』:
From:月影れあな



 月影れあなです。
 純度ほぼ百パーセントの実話。

 と、いう事で犬が来ます。

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エピソード『犬と吸血鬼』
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 結夜     :「ただいまー」
 母      :「おかえりー」

 と、帰宅したところにいつもは働いていて家にいない母がいた。当たり前で
ある。今日は土曜であり、本来なら休み。家にいなかった私の方が異常と言っ
ていい。畜生、模試め、せっかくの休日を台無しにしくさりよって!
 まぁ、授業があるよか良いけどね。

 結夜     :「やっぱ模試って簡単やなぁ」
 母      :「そういう事はテスト帰ってきてから言え」

 ごもっとも。しかし、模試は中間期末に比べるとずいぶん簡単だった。英国
数三科目の問題の60%は書けたからだ。これでよく出来たと思っているのだ
から普段の成績は推して知るべし。
 母が買ってきた冷えたマクドのチーズバーガーを食べていると、視界の隅に
妙な物体が置かれていることに気付いた。

 結夜     :「母上。あのいかにも持ち運び便利って言うのが唯一の売
        :り文句である携帯座敷牢みたいな物体は何?」
 母      :「今度買ってくる犬のケージ」

 ……なんですと?

 結夜     :「犬のおまわりさん?」
 母      :「は?」
 結夜     :「犬の刑事」
 母      :「…………」
 結夜     :「つっこんでな! 「お巡りさんは巡査の総称であって刑
        :事とは違う!」とか」
 母      :「何でそんな微妙にアクロバッティブなツッコミせんとあ
        :かんねん」
 結夜     :「ノリで……いや、それはともかく! 犬? よりによっ
        :て犬!? 何故だ! 私は前々から犬を買う事に反対して
        :いたではないか!!」
 母      :「決めるのはこの家の持主である私とお父さん」
 結夜     :「いや、それはそうやけど」
 母      :「今度の木曜来るから。夏休みの間、昼間は家居るやろ?
        :我が家に来るからには家族の一員やから、ちゃんと世話し
        :いな」
 結夜     :「そんな横暴な……」
 母      :「あと、その辺に漫画とか散らかしてたら噛み破られるか
        :らちゃんとかたずける事」
 結夜     :「私の本を勝手にその辺に散らかしてんのいつも鳴葉かお
        :母さんやんかっ!」
 母      :「おほほほほ、まぁ、気にするな」
 結夜     :「気にするわぁっ!!」


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