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Date: Mon, 17 Jun 2002 14:22:13 +0900
From: たつき <toru_izumida@iwi.co.jp>
Subject: [KATARIBE 24659] RE: [HA06P] エピソード『特訓』(完成版)
To: <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <NEBBJOBCEDBLMMLMDCODOEDOCJAA.toru_izumida@iwi.co.jp>
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ども。たつきです。
月影さんのセリフチェックを頂いた完成版です。
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エピソード『特訓』
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本文
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ホウスケ :『んー……、今週の目標は”団員の相互理解を深めて作戦
遂行速度を20%アップ(当社比)する”かぁ…。』
壁に貼られた手書きの新聞(らしき物)。
タイトルには『猫猫団壁新聞』と書かれている。
毎週一回、誰かが作成して一週間の作戦予定や目標、4コマ漫画などが掲載さ
れており、猫猫団員は常にこれを確認することになっている。
もちろんホウスケも例外ではない。
ちなみに、今ホウスケが読んでいるのは猫用の文字で書かれた新聞を読んでい
る怪猫の思考である。
ホウスケ自身には人間の文字も日本猫の文字も読めない。
しかたなく、こんなまわりくどい方法になっているのだ。
ホウスケ :『相互理解っていうと、まずは意思疎通だよなぁ』
ホウスケ :『……よし。誰かに日本猫の言葉と文字を教えてもらおう』
ホウスケ :『そうすればテレパシーに頼らなくてもいいし』
確かにテレパシーでは文字は読めないし、何より思考を覗かれるのはお互いに
いい気持ちがしない。
一応米猫語はわかるので、怪猫の誰かに教えてもらえばなんとかなるだろう。
さして深く考えずにホウスケは行動に移った。
まずは先生探しだ。
ホウスケ :『んー…。誰か優しくて時間があって根気強い怪猫さんい
ないかなぁ…』
ポテポテと無道邸の中を歩きながら、怪猫を探してまわる。
山葵猫 :「ニャゥ?」
ホウスケ :『あ、山葵猫さん』
山葵猫 :「ニャ」
ホウスケ :『ちょうどいい所に〜♪ あの、今お時間ありますか?』
山葵猫 :「ニャ」
ホウスケ :『あ、あの、それなら俺に言葉教えてもらえませんか?』
山葵猫 :「ニャァ?」
ホウスケ :『猫猫団のみんなと普通におしゃべり出来るようになりた
いんですよぅ』
山葵猫 :「ニャニャ……」
ホウスケ :『駄目…ですか?』
山葵猫 :「……ニャ」
ホウスケ :『あ、ありがとうございますっ!俺、一生懸命覚えますか
ら!』
………非常にわかりにくい状況だったが、どうにか了承は得られたらしい。
こうして、この日からホウスケと山葵猫の個人レッスンの日々が続いた。
山葵猫 :「ニャニャゥ、ニャニャニャ」(これが、こんにちは)
ホウスケ :「ニャニャニャ」(コンニチハ)
山葵猫 :「ニャニャゥ、ニャゥニャニャ」(これが、こんばんわ)
ホウスケ :「ニャゥンニャニャ」(こばんんわ)
山葵猫 :「ニャゥニャニャゥニャ」(違う違う)
…ちょっと怪しい光景かもしれない。
月 :「…ん?なんだ山葵猫とホウスケ。何をしてる?」
ホウスケ :『あ、月様!』
山葵猫 :「ニャ」
ホウスケ :『あの、こないだの猫猫団の目標が団員の相互理解を深め
る、だったんで、山葵猫さんに言葉を教えてもらっていた
んです』
月 :「ふむ、言葉か。それは良い」
月 :「よし。ホウスケ頑張るのだぞ」
山葵猫 :「ニャニャゥニャニャニャ」
月 :「うむうむ。山葵猫はものを教えるのがうまいからな」
山葵猫 :「ニャゥニャゥニャ」
月 :「全て任せる。びしばし教えてやれ」
山葵猫 :「ニャ」
ホウスケ :『♪〜』
尊敬する月に認められ、上機嫌なホウスケであった。
しかし……。
苑 :「そういえば、最近ホウスケと山葵猫が特訓してるという
話を聞いたのだが」
月 :「うむ。ホウスケも猫猫団の怪猫としての自覚が芽生えて
きたようだな。感心感心」
苑 :「いや、まぁそれはどうでも良いのだが。何の特訓をして
いるのだ?」
月 :「言葉だ。山葵猫に言葉を教わっている」
苑 :「……は?」
月 :「なんだその『…は?』というのは。何か問題でもあるの
か?」
苑 :「いや、問題というか……(山葵猫の言葉なんて覚えてど
うするつもりなのだ?)」
特訓結果
取得技能
山 葵 語 : 6
ホウスケ :「ニャウニャゥニャニャー」(これでみんなと普通にお話
出来るー)<山葵語
戦闘猫 :「?????」
ホウスケの前途は多難のようである。
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Name たつき
Hundle Tatsuki
E-mail : alephred@c3-net.ne.jp(自宅)
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