[KATARIBE 24470] [HA06P] エピソード『声変わり』

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Date: Sat, 11 May 2002 10:34:07 +0900 (JST)
From: 月影れあな  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 24470] [HA06P] エピソード『声変わり』 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200205110134.KAA29554@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 24470

2002年05月11日:10時34分07秒
Sub:[HA06P]エピソード『声変わり』:
From:月影れあな



 月影れあなです。

 宗谷くんが声変わりすること。
 ちなみに、声変わりする前も彼はソプラノでした。ボーイソプラノですらなくて。

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エピソード『声変わり』
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登場人物
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 月影宗谷(つきかげ・そうや)
    :どう見たって女の子にしか見えない女装少年。バンチョウダー一号
http://kataribe.com/HA/06/C/2/HAC06292.TXT

 和泉凛(いずみ・りん) 
    :通称渋柿。宗谷のクラスメートでバンチョウダー二号じゃない
http://kataribe.com/HA/06/C/3/HAC06300.TXT


朝
--
 SE      :「こここっこ、こっけこっこーーっ!!」

 屋敷の中を徘徊する一つ目鶏が朝の刻を告げると、宗谷は静かに目を覚まし、
大きく伸びをする。

 宗谷     :「う〜ん、朝だ」

 と、声を出して違和感に気付く。

 宗谷     :「あれ?」

 いつもと何かが違う。

 宗谷     :「あーあーあー……」

 見る間に顔色を紅潮させ、目を輝かせた。何か嬉しい事があったようである。
 急いで服を着替えると、どたばたと音を立てて食堂へと駆けていった。


学校で
------
 宗谷     :「へへ、渋柿ちゃ〜ん♪」
 渋柿     :「な、何だ宗谷くん? 先に言っておくが、昨日も一昨日
        :も一昨々日も言ったとおり、絶対にバンチョウダーはやら
        :ないからな」
 宗谷     :「今日はその事じゃないよ。それよりもさ、何か気付かな
        :い?」
 渋柿     :「ふむ?」

 くるりとその場でターンして見せ、「ラララ〜♪」と歌なんか歌いだした宗
谷を、渋柿はまじまじと観察してみる。
 特に何も変わったようなところは見られない。

 渋柿     :「何も気付かないが、どうかしたのか?」
 宗谷     :「もう! 渋柿ちゃんったら、わかんないかなぁ」
 渋柿     :「うん、一体なんなんだ?」
 宗谷     :「へへへ、よく聞いてよ、声変わりしたんだよ。ついに♪」
 渋柿     :「ふむ……」

 言われてみれば確かに、声が少し変わっている。

 宗谷     :「ふふふ、三年になってまだしてなかったから、もう無い
        :のかと半ば諦めかけてたんだ♪」
 渋柿     :「そうか。いや、しかし……」
 宗谷     :「どうしたの?」
 渋柿     :「……なんでもない」
 宗谷     :「変な渋柿ちゃん(微笑)」
 渋柿     :(言える訳が無い。声変わり前よりも声が少し高くなって
        :いる気がするなんて)


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