[KATARIBE 24464] [KA] "KATARIBE with Guns"

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Date: Fri, 10 May 2002 12:09:38 +0900 (JST)
From: ごんべ  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 24464] [KA] "KATARIBE with Guns"
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200205100309.MAA70281@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 24464

2002年05月10日:12時09分37秒
Sub:[KA] "KATARIBE with Guns":
From:ごんべ


 ごんべです。

 突発的衝動的に書き上げた、ハウスルールです。
 昨夜のログを参考にしました。ハリさん、sfさん、総統閣下、その他の皆さ
んも、ご意見をよろしゅう。


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"KATARIBE with Guns" - 語り部応用銃撃戦ルール
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 このルールは、語り部で銃撃戦を解決するためのオプションルールです。た
だし、銃撃とその効果を厳密に表現するものではなく、総体的抽象的に「銃撃
戦」を表現するためのものです。
 ごんべにより試作された試案であり、必ずしも万全のルールではないこと、
またオフィシャルのルールではないことを、お断りしておきます。


前提条件
--------

 このルールは、白兵戦が一般的な戦闘手段として用いられない戦闘、つまり

  「殺傷力破壊力の大きな射撃武器が一般的なものになっているため
   その他の(射撃投擲系を除く)武器が使用されない戦闘」
  =「銃撃戦」

を対象にします。銃撃戦以外の白兵戦闘は、語り部の通常の対抗判定で表現す
ると良いでしょう。

 語り部ルール上は、使用する武器(以下、銃撃戦のための射撃武器として
「銃火器」と呼称を統一します)や技能は以下の条件を満たすものとします。

 ・その世界のPC/NPCにとって圧倒的な殺傷力を有する銃火器であること。
  (19〜21世紀の地球であれば、純粋破壊力にして強制力5〜7程度を平均
   とする、実弾発射型カテゴリーの銃火器が当てはまります)
 ・実際の強制力は、技能「銃撃戦」と適切な特徴によって導き出します。
  (このことにより、ザコの銃弾を実際に受けても即死することは少ないで
   しょう)
 ・防御行動も、基本的には技能「銃撃戦」と適切な特徴によって行います。


開始
----

 銃撃戦が開始されたら、戦闘の対象となる空間に、まず以下のオブジェクト
を設定します。
 普通はゲームマスター(GM)が設定しますが、GMが許可する限り好きに配置
しても構いません。

 ・戦闘フィールド
   銃弾が飛び交う空間。
   このルールでは、敵味方が対峙したときに間に挟む空間を指します。
 ・サイド
   敵味方(通常は2陣営)それぞれが、背後を気にせず戦うことのできる
   エリアのこと。戦闘フィールドの外側に、それぞれ離れて設置します。
   通常は1つ以上の掩体と、3つ以上の機動ポジションを備えます。

 ・機動ポジション
   PC/NPCが移動できる場所のこと。掩体や遮蔽物の周囲、その他サイド内
   や戦闘フィールド内の任意の場所に配置します。
   基本的には、1つの機動ポジションに同時に入れるのは1人までです。

 ・遮蔽物
   防御に用いることのできる物体。
   周囲のどこかに機動ポジションを持ち、そこに隠れて銃撃から身を守る
   ことができます。
   強固な建造物や岩体を除いて普通は「耐久力」を持ち、着弾した攻撃の
   強制力の累積数値と比較します。強制力の累積数値が耐久力に達すると
   破壊されます。
   戦闘フィールド中の遮蔽物周囲の機動ポジションには、特定のサイド・
   方向からは身を守れないものがあります。(「背中ががら空きだぜ」)
 ・掩体(「えんたい」)
   各サイドに備えられた遮蔽物のことを特にこう呼びます。
   掩体の背後(サイド側)は機動ポジションとして扱われ、特別に2人以
   上が同時に隠れることができます。

 以上を設定したら、各キャラクターの初期位置(いずれかの機動ポジション。
通常は自分の属するサイド内)を決めて、銃撃戦を開始します。


戦闘のリソース
--------------

 このルール上、戦闘で管理されるリソースは以下の通りです。

 ・各サイドの掩体の状況
  (耐久力のダメージ状況、破壊による消失、など)
 ・戦闘フィールド中の遮蔽物の状況
  (耐久力のダメージ状況、破壊による消失、など)
 ・各キャラクターのポジション
  (遮蔽物/掩体の有無、など)
 ・各キャラクターのキャラクターシート
  (付与された特徴、余力)


攻撃
----

 このルールの銃撃戦における攻撃は、通常の語り部のルール通り、
「使用技能とそれによって相手に付与したい効果を宣言し、強制力を決める」
ことで行います。
 使用する技能は基本的に「銃撃戦」です。


防御
----

 攻撃に対する防御には、以下の選択肢があります。

 ・無効化
  「銃撃戦」または代用の技能を用いて語り部ルールに従い解決します。

 ・隠れ防御
  掩体または使用できる遮蔽物を盾にして隠れます。
  受けるはずだった強制力は、自動的に掩体または遮蔽物に吸収され、それ
  ぞれのダメージとして蓄積されます。
  ダメージ(吸収した強制力の累積数値)がそれぞれの耐久力に達すると破
  壊されます。(ただし、破壊時の強制力が耐久力残りを上回っていたとし
  ても、背後のキャラへのダメージの貫通はありません)

 ・機動防御
  1つ隣の機動ポジションへ移動します。
  移動する先の機動ポジションが自分のサイド内であれば、防御行動として
  自由に行うことができます。
  移動する先の機動ポジションが戦闘フィールド内の場合、後述する制限が
  課されます。

 以上の防御行動に対し、攻撃側は以下の特殊な攻撃を行うことができます。

 ・弾幕
  特定の機動ポジション自体に攻撃を行い、その機動ポジションへのキャラ
  の進入(移動、機動防御)を妨害する行動です。
  「弾幕」の強制力は、「弾幕」攻撃に参加した攻撃の強制力のうち最高の
  ものを適用します。「弾幕」の対象となった機動ポジションに入るには、
  その「弾幕」の強制力を「銃撃戦」技能で無効化する必要があります。
  (これは、防御側キャラ自身のサイド内の「機動防御」にも適用されます)

 ・掩体/遮蔽物破壊
  掩体または遮蔽物自体を攻撃対象にすることができます。
  通常の攻撃と同様に効果を選択します。


移動
----

 他のサイドの制圧や有利な射撃位置の確保などのため、攻撃ではなく一つ隣
の機動ポジションへの移動を行うことができます。
 これを、防御行動の「機動防御」と区別して特に「移動」と呼びます。


行動の制限
----------

 攻撃や防御や移動には、下記の制限があります。

 ・防御行動を「隠れ防御」や「機動防御」で行った場合、次の行動では「移
  動」を行うことができません。

 ・防御行動を「隠れ防御」で行った場合、次の行動では攻撃を行うことがで
  きません。
  (ただしその「隠れ防御」により掩体または遮蔽物が消滅した場合は、こ
  の条件に該当しません)

 ・「移動」「機動防御」には、「弾幕」の効果による制限が課されます。

 ・戦闘フィールド中への「機動防御」を行った場合、次の行動では、「移動」
  「機動防御」を行うことができません。

 ・遮蔽物の中には、極めて大きいために周囲の機動ポジションへの/からの
  攻撃を妨害するものがあります。

 ・機動ポジションの中には、「掩体/遮蔽物破壊」によって破壊されてしま
  うものがあります。


着弾
----

 PC/NPCに銃弾が当たった(=防御に失敗した)場合、攻撃側の望む効果が防
御側に与えられます。(語り部ルールによる通常の判定と同じです)
 掩体、遮蔽物、機動ポジションに着弾した場合は、前述の「耐久力」「掩体
/遮蔽物破壊」のルールを適用します。


白兵戦闘への移行
----------------

 隣り合う機動ポジションに敵味方が存在する場合、そのどちらかは白兵戦に
よって戦闘を解決するよう試みることができます。
 防御側は、受ける攻撃が一回でも当たるまでは(あるいは明らかに接触/格
闘に入ったと思える行動をとるまでは)、銃撃戦と同様の防御行動をとること
ができます。


このルールの応用
----------------

 銃撃戦には、以下のようなものが当てはまるでしょう。

 ・西部劇の(ウェスタンな)銃撃戦
 ・対銀行強盗、対テロリスト等の都市型銃撃戦
 ・未来、SF等におけるレーザー銃火器同士の銃撃戦
 ・古今東西〜宇宙戦を含む、艦隊戦
  (この場合、掩体には各艦艇自身の艦体をも含みます)

 銃火器等は、場合によっては、下記のようなオプション性能を持ちます。

 ・物体破壊効果を希望する場合にのみ使用可能な特徴「高威力」1〜3
 ・希望通りの強制力を発揮するためには技能値制限が課される銃火器
  (以上2点の例:44マグナムなど)
 ・特殊効果を特徴として付与できる特殊弾頭を発射する銃火器
  (例:ダムダム弾など)
 ・準備していた場合を除き、必ずイニシアチブを失う銃火器
  (例:マガジンや自動装填装置を持たない小銃やライフルなど)
 ・物体破壊にのみ適用可能な銃火器(固有の強制力を持つ)
  (例:ブラスターなど)

 ・特定の数値以下の強制力を自動的に無効化する掩体
  (例:ジュラルミンの盾など……銃弾には強いが爆弾にはイチコロ、等)

 なお、銃弾に価格を持たせるのも良いでしょう。
 例えば西部劇などでは、1度の銃撃戦には
  「行った行動(失敗を含む)の強制力の総計 × 1ドル」分の弾丸
を消耗した、などとします。

 ちなみに、状況の展開如何では「急に背後から敵が現れる」などの状況があ
り得ます。
 その場合は、それまでの自分のサイドが戦闘フィールドに化してしまい、状
況に応じ他の場所に、新たに自サイドを設定する……などの手順で対応してく
ださい。


備考
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 このネタは、語り部メーリングリストのメンバーによる、以下の場所におけ
る会話ログを拝見したことがきっかけで、出来上がりました。
 この場をお借りしてお礼を申し上げます。

http://kataribe.com/cgi/irc_view.cgi?channel=kataribe&day=20020509
(22時台、hari(ハリ=ハラ)さん・sfさんその他の皆さんの会話より)


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ごんべ
gombe@gombe.org



    

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