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Date: Thu, 11 Apr 2002 19:58:12 +0900 (JST)
From: ごんべ <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 24257] [HA06P] 『街角のドクター・クレイ』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200204111058.TAA24499@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 24257
2002年04月11日:19時58分11秒
Sub:[HA06P] 『街角のドクター・クレイ』:
From:ごんべ
ごんべです。
2002/04/11 朝5時台の#HA06でのキャラチャットから出来上がったEPです。
gallowsさん、チェック・修正等お願いいたします。
(お付き合いありがとうございました。m(_ _)m >gallowsさん)
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エピソード『街角のドクター・クレイ』
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本編
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今日も今日とて、ドクター・クレイはロボット製作にいそしんでいた。
Dr.クレイ :「ふっふっふっ、ついに完成した! これぞ完璧だ!!」
ここは吹利市内は吹利本町商店街近くの街角。
彼の横には、おっとり、と言うよりはぼよーんとした風情の女性が、ニコニ
コ微笑みながら付き従っている。
……街角で、うら若き女子を伴った男がわめいている図は、あまり感じの良
いものではない。
ぐりこ :「カンペキだ! …………なにがだ」
Dr.クレイ :「ん? 何だね、キミは」
そんな男に声をかけるのだから彼女も図太いというか何というか……失礼。
しかし彼も、急に湧いて出た彼女に臆する様子もない。
ぐりこ :「ぐりこは天使だ」
Dr.クレイ :「そうか、それも宇宙物理学的にはアリだろう」
そうなのか?
ぐりこ :「そっちはなんだ」
Dr.クレイ :「私か、私は自己制御型機械運動体を作らせたら右に出る
:者は数人しかいないと言われる男、その名も、ドクター・
:クレイ!」
大見得を切って見せる、ドクター・クレイ。
ちなみに彼の外見は、よれよれのグレーのスーツにミラーシェードのサング
ラス、髪は天を突かんばかりにぼさぼさで、あごひげのボリュームも如何とも
しがたいものがある。
近くのスーパーへ行く途中と思しきどこかの主婦が、そそくさと彼らの横を
通り過ぎていった。
ぐりこ :「事故制御ガタ機械ウンドウ鯛。なんだかすごい魚? ま
:あいいや、そっちの幸せそうな人はなんだ」
Dr.クレイ :「何だか誤解がありそうだがまあいいだろう。
:よくぞ聞いてくれた、これこそ私の最新作品!
: その名もDTストーク型ニューエイジロボット、モナリザ
:2号『民子さん』だ!!」
ドクターの紹介に応じて、民子さん、にっこりと会釈である。
ぐりこ :「でぃーてぃースモーク型にう嬰児ロボット。なんだかお
:じさんの言っていることはさっぱりわからないよ。とりあ
:えず民子さんだね」
Dr.クレイ :「いけっ、『民子さん』!
: 今日の献立はこれだっ(びしぃっ)」
ポーズの大仰さに反し、懐から取り出されたるは単なる一枚の紙切れのメモ。
ぐりこ :(ひょいとメモ奪う)
:「うわあ、わびしいね。おじさん」
Dr.クレイ :「何を言う、研究活動に必要な最も機能的な健康食とは
:そういうものだ」
:(メモ取り返し)
モナリザ2号 :「はい、わかりました(にこにこ)」
ぐりこ :「いってらっしゃい」
どうやらメモを覚えた民子さん。二人を残して、彼女の姿は町のスーパーへ
と消えていった。
満足げに見送っていたドクター・クレイも、くるりと身を翻してぐりこに背
を向ける。
Dr.クレイ :「ではさらばっ!!」
ぐりこ :「バイバイ」
そうして、今日も何処へともなく走り去っていくドクター・クレイ。
ぐりこ :「なんだか頭のよさそうなおじさんだったなあ」
ありがとう、そう言ってくれるのは多分キミだけだよ(泣)
登場人物
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ドクター・クレイ
:ロボット製作に偏執的な情熱を傾けるマッドサイエンティスト。
:その結果出来上がるロボットは、どこかピントがずれているか
:ろくでもないものばかりで、技術力の無駄遣いである。
ぐりこ
:オレンジ色の髪をした堕天使。地上での外見は中学生くらいの女子。
:既に里見の人である上に元天使でしかも堕天の素質があっただけに、
:その感性はなかなか計り知れない。
モナリザ2号
:ドクター・クレイの作になる人型アンドロイド。若奥様風。
:最高技能値は「おつかい:10」他。
:「民子さん」と呼ばないと、ドクターが怒る。
解説
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ドクター・クレイはいつもこんなものばかり作っている、と言う話。
ドクターの日常生活を支える彼の作品「民子さん」の初登場話でもある。
時系列
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2002年4月11日。
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以上です。ではでは。
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ごんべ
gombe@gombe.org