[KATARIBE 23714] [HA06P] 『軒先満員御礼』暫定編集版

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Date: Thu, 24 Jan 2002 10:02:05 +0900 (JST)
From: ごんべ  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 23714] [HA06P] 『軒先満員御礼』暫定編集版 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200201240102.KAA76339@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 23714

2002年01月24日:10時02分05秒
Sub:[HA06P] 『軒先満員御礼』暫定編集版:
From:ごんべ


 ごんべです。

 引き続き、もう一本。
 久志さんが書かれていた、『夏涼み』のその後のお話です。
 解説を付けてみました。
 久志さん、E.Rさん、冬縲さん、チェックをお願いします。

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エピソード『軒先満員御礼』
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登場人物
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 富良名裕也(ふらな・ゆうや):
    お気楽少年、細かいことはあまり気にしない。
    瑞鶴の猫の餌係(と思われている)
 瑞鶴の猫(ずいかくのねこ):
    書店瑞鶴の猫。えらそげである。名前は無い。
 白雲(はくうん):
    実は人語も解する仙犬。とっってもふかふかな毛並み。
 ことらん:
    白虎(に見えないこと多し)うたたねが好き。生体エアコン(笑)

夕暮れの餌係
------------

 例によって例のごとく、いつもの餌係として瑞鶴前にくるフラナ。
 開口一番。

 フラナ    :「うわー」

 それもその筈かもしれない。普段、もう客のこない軒先にはいつもの
不愛想猫以外はいることはなかった筈である。

 瑞鶴の猫   :「……なぅ(ああ、ご苦労だね)」
 ことらん   :「えぅ?(首かしげ)」
 白雲     :「……(もそっと体を起こす)」

 今日はどういうわけか、いつもの不愛想猫以外に見知らぬ猫とでっか
い犬が軒先に陣取っているのだ。

 フラナ    :「……お客さん、かな?」
 ことらん   :「えぅ(しっぽぱたぱた)」

 やっと構ってくれそうな相手を見つけたのか、ころころとことらんが
足元にまとわりついてくる。

 フラナ    :「よしよし(^^)」
 ことらん   :「えぅぅ〜(ごろごろ)」
 白雲     :「………(やれやれ、やっと離れてくれたか)」
 瑞鶴の猫   :「なぅ(丁度、子守りが来てよかったじゃないか)」

 どうやら餌係に追加して子守係まで増えたらしい。

 フラナ    :「よかった、今日はねーちゃん家で魚肉ソーセージ
        :もらってきたんだよー」

 足元にまつわりつくことらんを撫でて、腕から下げたビニール袋から
数本のソーセージを取り出した。

 フラナ    :「食べるよね(^^)」

 ことらん、白犬に向かって、である。

 ことらん   :「がぅ」
 白雲     :「おん」

 よいお返事である。

 フラナ    :「ちゃんと分けてあげるからね」

 三本ほどソーセージをむいて、少しちぎってから地面に置く。

 瑞鶴の猫   :「なぅ(ああ、ありがとね)」
 白雲     :「おんっ(すまないね、いただくよ)」
 ことらん   :「♪〜(はぐはぐ)」
 フラナ    :「めしあがれ〜」

 もちろん、言葉は通じてはいないのだけど。

 フラナ    :「なんかすずしーねぇ(ことらんなでなで)」
 ことらん   :「えぅ〜(めを細める)」

 撫でている子虎がエアコン代わりとはさすがに気づかない。

 白雲     :「(ぺたんと伏せて)…………(やれやれ、やっと解
        :放された)」

 さっきまでずっとまとわりつかれていた尻尾をぱたぱたと振る。

 フラナ    :「……(じー)」
 白雲     :「……(またなんとなくやな予感)」
 フラナ    :「しっぽふさふさ〜(^^)」
 白雲     :「…………おん(嘆息)」
 瑞鶴の猫   :「(やれやれ、難儀だねぇ)……(ころん)」

 餌係云々を抜きにすると、ことらんと行動が大差ないフラナであった。


時系列
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 2000年7月半ばのある暑い日、『夏涼み』と同じ日の夕方のこと。


解説
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 主の留守にあっても、様々な存在がその場に集う、書店瑞鶴。
 夏の日の夕方の、軒先での一幕。


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 以上です。ではでは。

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ごんべ
gombe@gombe.org



    

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