[KATARIBE 22531] Re: [BML] 高山越え

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Date: Tue, 2 Oct 2001 11:02:03 +0900 (JST)
From: ごんべ  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 22531] Re: [BML] 高山越え 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200110020202.LAA53790@www.mahoroba.ne.jp>
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2001年10月02日:11時02分03秒
Sub:Re:  [BML] 高山越え:
From:ごんべ


 ごんべです。


>>[nmhs]   BMの世界では高度でも酸素があるとか……
>>      そうすれば簡単(?)に解決
>
> まあ、たしかに。
> 月にまでたどりつけないのは……根性が足りないからとか(爆)

 子供の絵本とか読んでいると、動物が肩車し合って「もう少しだ、月まで
届くぞ」とか言っているので、えらい説得力が(笑)>根性


>>[Kakeru]  新説
>>      実はラピュタは高度3000(まて
>
> ラピュタは高度二マイル(3200m)あたりらしーが
>	http://www.gutenberg21.co.jp/gulliver.htm
> ガリバー旅行記のほうだけどな。

 ログのこのくだりを読んでいて、ラピュタ(ジブリ)は雲を隠れ蓑にして
いるんだから、そんなに高くないよなあ、とか思ったです。
 ログ中でも後の方で出ているしsfさんも言ってますけど、雲はあまり高く
ないです。


>>[MakotoK]  雲の高度って、季節にも依るけど、5000mくらいだっけかな。
>>[gallows]  季節にも寄るしくもの種類にもよるっすからね
>
> 二千メートル級の山でも楽々と眼下に雲海を拝めます〜。
> 大峰山(1915m)でも、けっこー下に見えた。
> まあ、数百メートル級の山にも雲はかかのますよね。

 雲の高さは、湿度と気温によります。地形による上昇気流も影響します。
 平野部上空では中層の雲が主でしょうから、2000m程度ではないでしょうか。


 総体的に、気温が高い=空気密度が低い(軽い)、となります。場所により
気温には差が出ますから、空気の重さも地域差が出ます。
 重い空気は地上に向けて下りてきて、さらに軽い空気の方へ押し寄せます。
そのあおりで軽い空気は上へと持ち上げられてしまいます。
 また、暖まった空気が自ら上昇気流になることも、当然あります。
 一度持ち上げられると、周りの空気と密度が同じになるまで上昇しますが、
一度上昇気流が出来ると、その空気と周りの空気の温度差はそれなりにあり
ますから、空気はどんどん上がっていってしまいます。

 気温と高度の関係は、100m上昇すると0.6℃下がる、と言われます。つまり、
上昇する空気もどんどん気温が下がっていきます。(でも「ボイル・シャルル
の法則」なんて忘れたなあ)
 一方、空気の湿度というのは気温によって変動します。「同じ重さの空気に
とけていられる最大水分量」は気温によって違いますが、湿度はその量を
「100%」として計算するからです。体積あたりの水分の量が一定でも、
その空気を冷やすと湿度は高くなります。
 さらに冷やしていくと湿度は100%を超え、超えた分の水分が「水蒸気」
から「水」に変化します。そうして出来た水滴が霧状に空中に漂い始めるのが、
雲です。さらに水滴が増えると、水滴同士がくっついて重くなり、上昇気流に
支えてもらえなくなって落下します。これが雨です。

 そんなわけで、雲の高さは湿度が高いと低く、低いと高い。気温が低い(特
に周囲)ほど出来やすく、高いほどなかなか出来ない。ということになります。


http://flightinfo.ens.ne.jp/jfa/ope/kun1/VZM05375/g-6.html

によれば、

○上層雲
 高度25000フィート以上
 巻雲、巻積雲、巻層雲
 高高度の低温による氷晶からなる。
○中層雲
 高度6500〜23000フィート
 高積雲、高層雲、乱層雲   
 極めて小さな水滴からなる。
○下層雲
 高度6500フィート以下
 層雲、層積雲、積雲   
 もし地表に接していれば霧として扱われる。
○垂直方向への発達した雲
 積雲、積乱雲
 カリフラワーの様な形をして雷雲を伴う。

てな感じで、限りなく低い位置から雲はあります。
(このページは「航空機の近づけない雲」を指摘してありますので、飛行船の
場合にも参考になると思います)
他に http://homepage1.nifty.com/tenki/weather/cloud.html にも解説が
あります。


 てなわけで、通常からちょっと天気が崩れかけ程度で2000m程度以上、雨〜
大荒れだと、限りなく高度を下げても視界が悪い(さらに雨で視程は悪くなる)、
と言うことになるでしょう。

 詳しめ(難しめ)の解説としては、↓こことかを参照。

http://www.aerosim.co.jp/contl/contl-Thunder2.1.htm
http://www.wnn.or.jp/wnn-s/okori/k_kiri.html

 こんなの↓もあるけど、どうなんだろ(^^;

http://www.vector.co.jp/soft/win95/edu/se176997.html



 というか、大前提の疑問。

 「風を切る」のでなく「風を受けて」進むBMの飛行船で、なぜ高々度航行が
必要なの?



 ではでは。

================
ごんべ
gombe@gombe.org


    

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