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Date: Fri, 10 Aug 2001 02:28:47 +0900
From: AloeDaioh <aloeking@geocities.co.jp>
Subject: [KATARIBE 22138] [HA06L] チャットログ『洗濯物を干していると』
To: kataribe-ml@trpg.net
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蘆薈でする。
2001/8/7、日付変わって割とすぐの#HA06。
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チャットログ『洗濯物を干していると』
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登場人物
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雨降蓮太郎 :雨男。強すぎる水属性のおかげで、天気に祟られがち。
(PL:蘆薈[lokai])
前野浩 :人間コンバータの青年。色々溜めているものがあるらしい。
(PL:ハリ=ハラ[hari])
洗濯物を干していると
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雨降 :「……」
[lokai] # 外はとてもいい天気
軒先には洗濯物
前野 :(散歩中)
雨降 :「……おや?」
[lokai] # 窓越しに気がつくが、外には出られない
なぜなら洗濯物が干してあるから(爆)
前野 :「おや、こんにちわ」
雨降 :「(開け放った上がり口から)やあ、これは」
前野 :「いいお天気ですね(笑)」
雨降 :「羨ましいくらいいい天気だ(笑)」
前野 :「……で、何やってるんです?」
雨降 :「洗濯物を取り込むタイミングを狙っている」
前野 :「乾いてからゆっくり取りこめばいいのでは?」
雨降 :「いや、乾いているのは分かっているんだが……」
前野 :「ふむ」
雨降 :「そうゆっくり外に出ているわけにもいかないのでね」
前野 :「手伝いましょうか?」
雨降 :「いや、いつもはなんとかなっている」
[lokai] # 空模様を見計らって外へ出て
SE :ばさばさばさっ
[lokai] # 取り込んだ洗濯物を家の中へ放り込む
雨降 :「(空見上げて)……今日は大丈夫だったようだ」
[lokai] # だんだん雲行きが怪しくなりつつある
前野 :「………」
前野 :「軒下に干すという選択肢はないんですか?」
雨降 :「いつもは室内に干しているのだが、今日は天気が大丈夫
:そうだったからね」
雨降 :「かといって、干すときや取り込むときに時間をかけすぎ
:ると」
SE :ぽつん、ぽつぽつぽつ、ざあ
雨降 :「こうなる」
前野 :「なるほど(苦笑)」<濡れてる
雨降 :「ああ、済まない。とりあえず上がって欲しい」
[lokai] # さっき取り込んだタオルを渡す
前野 :「失礼します(笑)」
[hari] # タオルは使わずに返す
雨降 :「そこまで遠慮しなくてもいいのだが(笑)」
前野 :「すぐ乾きますから」(ブゥン)
雨降 :「……そんなこともできたのか(ちょっとびっくり)」
前野 :「小技はいろいろとね」
雨降 :「羨ましいな(笑)」
[lokai] # おもては夕立
前野 :「そう良い事ばかりでもないがね」
雨降 :「力があるなりの苦労はあるということか……(ちょっと
:遠い目)」
前野 :「いろいろと趣味がこじれてね。最近、主格が侵食されつ
:つある気分だよ」
雨降 :「君の色々な顔を見ているが……どれが主格なのか未だに
:判らない」
前野 :「“今”が主格さ」
雨降 :「……深いな」
前野 :「なに、薄っぺらい話だよ」
雨降 :「私はそこまでさえも考えていないような気がする」
前野 :「考えるってほど考えてるわけではないさ。反射的に答え
:ているという方が正しいかもしれない」
雨降 :「ふむ(ちょっと考える)……酒は飲むか?」
前野 :「ほどほどに」
雨降 :「それはよかった(ごそごそ、ごとん)」
[lokai] # 一升瓶とコップふたつ
前野 :「いただこう」
雨降 :「(とくとくとく)飲まないと語れないくらいには堕落して
:いてね(笑)」
前野 :「私の方は、常に騙っているかもしれん」
[lokai] # 騙る?
[hari] # 騙る
誤字じゃないよ(w
雨降 :「騙る?」
前野 :「仮面だけで、素顔がないって感じだな」
雨降 :「見せている全ての面がかりそめというわけか(ぐび)」
前野 :「白紙のプロフィールを持っているようなものさ」
前野 :「自由に書きかえることが出来るプロフィールを持ってい
:るとして、書きかえる前と書き換えた後、どちらが自分の
:プロフィールなのか」
雨降 :「両方本物ではないのか」
前野 :「両方とも本物さ。但し、書き換える前の自分はすでに存
:在していない」
雨降 :「存在していたという事実だけが残っている……か」
前野 :「何処に残っているのかな?」
雨降 :「残っているのは、かつて周囲に残した行動の記録……だ
:け、になるのか」
雨降 :「自分がいくら変わったところで、過去に為したことは変
:わらない」
前野 :「そうだな」
前野 :「まぁ、多重人格じゃないだけましだな」
雨降 :「他人の『真の』人格など誰にも判らない……自分自身に
:も判るまい(きゅー)」
前野 :「ぶっちゃけた話、私の能力(ちから)はなんだと思いま
:す?」
雨降 :「大雑把な言い方だが……『変容させる』力、か。ヒトも
:モノも」
雨降 :「モノを変換する能力だけではなく、ね。君に出会うこと
:で、大きく変わるヒトは多そうだ」
前野 :「ふむ」
前野 :「えらく聞こえが悪いな(ククク)」>変容させる力
雨降 :「悪いことばかりではなかろう。成長も変容だ」
前野 :「歪ませてばかりいる気がするよ」
雨降 :「はたで見る限り、私などよりは余程まっとうだよ(笑)」
前野 :「どんなもんだろうね」
雨降 :「私からは非常にまっとうに人に接しているように見える
:が?」
前野 :「普段はそうですけどね。たまーに魔が差すと(苦笑)」
雨降 :「君でも魔が差すことがあるのか(笑)」
前野 :「こんなものを作ったりするんですよ」<キーホルダー
雨降 :「ふむ?」
[hari] # 外して掌に載せると、輪郭がぶれ、同じデザインの仮面が立体
映像のように浮かんでくる
雨降 :「仮面か……ただ出てくるだけではなさそうだな」
前野 :「まぁ、ね」(被る)
[hari] # 獣魔の面
デッビール!(ぉ
[lokai] # 変身しますか
[hari] # 途中まで(w
[lokai] # がーん>途中まで
SE :ビキビキビキ……
雨降 :「!」
[hari] 体が一回り大きくなり、服が裂ける
どくりどくりと脈打ちながら膨らむ肉体は、徐々に黒味を増し、
一種金属的な光を帯び始める
SE :ざわざわざわ
[hari] 短かった髪は今やうつむいた顔を隠すまでに伸び、風になびくか
のようにざわめく
雨降 :「君……?」
前野 :「…………」
[hari] 声に応じてあげたその顔は、仮面そのままに
雨降 :「大丈夫……なのか?」
[hari] 目にあたるであろう細い隙間から、紅い光が漏れ出している
[gallows] # 一方、庭の外を鏡介を先頭にスプラッタ気味の外見の霊がぞろ
ぞろ歩いている。<プールから帰宅中
[hari] # 通りでは、大きな生首を担いで忌野がずしずしと帰ってゆく
[lokai] # 不条理だ(笑)
[kurow] # 生首:「ほげーい」
前野 :(仮面をつかみ、引き剥がす)
SE :ベリベリベリ…
前野 :「……ふぅ、こんな感じです」<もとの黒服姿
雨降 :「それも、『作品』か」
前野 :「趣味の産物です」
雨降 :「趣味にしては少々物騒な気もしないではないが」
前野 :「タチはよくないでしょう?」
雨降 :「使う側が正気を失わねば、害は為すまい(笑)」
てなあたりで切れてます。
時系列と舞台
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2001年夏の休日の午後、水上神社の雨降宅にて。
解説
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洗濯物がきっかけで語り合う前野と雨降。
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滑るがごとく遠ざかる
東松原蘆薈
aloeking@geocities.co.jp