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Date: Tue, 06 Feb 2001 22:00:28 +0900
From: kazuki <aaq45040@hkg.odn.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 21271] [HA06P] 『のり弁』
To: "kataribe-ml@trpg.net" <kataribe-ml@trpg.net>
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軍光一@ものかきリハビリ です。
ガンパレばっかりやってちゃ駄目だよなあ……
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エピソード『のり弁』
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登場人物
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西夜一輝(にしよる・かずき):紅雀院大学助手。
本編
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今日も今日とて、雑用には事欠かない。
自分がなにをやっているのか、わからない日々。
事務室で、パソコンに向かう。
教授 :「おい、そんなに根を詰めなくてもいいぞ。ぼちぼちでい
いから」
西夜 :「いえ。もう終わりました」
マウスを動かして、上書き保存。更に印刷。
それだけやってから、初めてディスプレイから目を離す。
数秒ぼーっとしていると、プリンタの方から音が聞こえてきた。席を立ち、
プリンタの方へ向かう。プリンタから吐き出された書類を手に取り、見る。
問題なし。提出して終わり。
ふと見ると、昼食の買い出しの助手が戻ってきている。
教授 :「飯にしようか」
別に反対する理由もない。助手に礼を言って、弁当を受け取る。
教授 :「お。おまえものり弁か」
西夜 :「ええ。……考えるのめんどくさくて」
教授 :「ははは。それもそうだ」
ソファに腰掛ける。誰かがテレビをつけた。
教授 :「しかし、これはこれでうまいよな」
西夜 :「そうですね。……特に白身フライが」
教授 :「そうそう。こいつにタルタルソースがよくあうんだ」
どう考えても、白身フライが主役の弁当をほうばる。
テレビはあいもかわらず、国会議員の収賄や高級官僚の横領、どこぞの村長
の選挙違反などのニュースで満ちている。
教授 :「ま、実際には買収なんか、選挙じゃ日常茶飯事らしいけ
どな。俺のところにも、地区の役員の人が、なんか持って
きたぜ」
西夜 :「うちにはなにもきません」
教授 :「そら、向こうだって相手は選ぶさ。おまえみたいな、ま
じめな奴のところにはこんよ」
西夜 :「もらうだけもらって、選挙管理委員に密告したいんです
けどね」
教授 :(苦笑)
祖父が孫娘に灯油をかけて焼いたとか、母親が子供を殴り殺したとか。
飛行機がニアミスして重軽傷者が出たとか、赤潮で海苔が凶作とか。
教授 :「そういえば、のり弁も値上がりするかもな」
西夜 :「黄色いのり弁が、出てくるかもしれませんよ」
不謹慎なことを平気で言う。
教授は弁当からをごみ箱に投げ捨てると、遊びに出かけていった。
西夜はテーブルの上においてあった新聞を読む。テレビと変わり栄えのしな
い内容。
気がつけば、テレビは連続テレビドラマ小説をやっていた。
西夜 :(よく15分で話作れるよな)
ついつい見入ってしまう。
時系列
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2000年2月。昼休み。
解説
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最近こんなんばっか。
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