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Date: Mon, 13 Nov 2000 00:49:40 +0900 (JST)
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 20967] [HA06P] 『真夏の夜の夢を見る』完成版
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200011121549.AAA44856@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 20967
2000年11月13日:00時49分39秒
Sub:[HA06P]『真夏の夜の夢を見る』完成版:
From:E.R
こんにちは、E.Rです。
というわけで、最後の一本。
……流石に、締め切りごろのEPは無いですね(汗)
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エピソード『真夏の夜の夢を見る』
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登場人物
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比企玉緒(ひき・たまお) :怪奇女子高生。一見お嬢様かも。
瑞鶴の猫(ずいかくのねこ):傍若無人な野良猫。名前は無い。寝るのが大好き。
富良名裕也(ふらな・ゆうや):大学生に見えない大学生。瑞鶴猫の友(兼餌係)
平田阿戸(ひらた・あど):吸血鬼ハンター。物理的脅威以外の怪異が苦手。
本文
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某日。
午後二時半。
日差しはまだ暖かい。
玉緒 :「…………」
瑞鶴の猫 :「…………(ぐーーー)」
既に閉店して半年以上。
しかして……風景は大して変わっていないのだが。
玉緒 :「…………」
瑞鶴の猫 :「…………(眠る幸福を一身に集めたよーな寝顔)」
……まあ、猫の寝顔なんてそんなものなのだが。
玉緒 :「…………」
無言のまま、手を伸ばして猫の頭にそっと触れる。
玉緒 :「真夏の夜の夢…………(ふらふらと去ってゆく)」
瑞鶴の猫 :「…………(ぐーーーー)」
……人間に触れられても、起きようともしない。
野良猫失格というべきか……相手が悪かったというべきか。
瑞鶴の猫 :「…………(ぐーーーー)」
判断すべき対象は……何と申しましても夢の中。
そして、……四半刻ほど、後。
平田 :「…………(汗)」
瑞鶴の猫 :「……(ぐーー)」
さほどに目を引くわけでもないが……一度目に止まったら足を止めたくなる
風景、というものがある。
平田 :「…………(ううむこの花は(汗))」
べちゃんと潰れて、ごく気持ちよさそうに眠る、瑞鶴の猫の頭の上にすっく
りと茎を高く伸ばして。
草が、一本。
丁度、彼岸花のような細い茎の先には、長細い蕾が一つついている。
色は濃藍。
平田 :「……(冬虫夏草?)」
…………確かに似ているかもしれない(汗)
瑞鶴の猫 :「……(ぐー)」
と。
SE :ててててててて☆
フラナ :「っと、こんにちはっ」
平田 :「……おぁ(汗)」
フラナ :「どーしたのっ?」
平田 :「んむ……怪奇花娘の花が……(汗)」
フラナ :「かいき?」
ひょこ、と、首を伸ばして平田の視線の先をたどって。
フラナ :「……わー花だー」
平田 :「…………まあ、花には違いないんだが……」
フラナ :「へー……それでも起きないんだ」
SE :ひょいっ(と、手を伸ばす)
平田 :「う、うわやめるのだ、どんな怪異が起こるかっ(汗)」
と………
フラナの伸ばした手が、花に触れた途端。
するするする、と、蕾が、まるで風車のように回った。
回りながら、花びらをほどいた。
ほどけた花びらは細く長く、やはり彼岸花に似ていた。
それが、ゆうるりと天を見上げるように向きを変える。
SE :ぽ………ぽん……
その中心から、やはり藍色のまあるい光が、ゆるゆると浮き上がり、見物人
(なのだろうか?)の目の高さまで上昇した、と思うと。
SE :ぷう………(膨らんでいる)
平田 :(汗)
フラナ :(興味津々)
膨らむにつれ、色はだんだん淡くなり。
そして同時に、光を帯びて…………
SE :ぷしんっ
平田 :「うわっ」
フラナ :「わぁっ」
破裂。
光の破片は重なり合って…………
玉緒 :「……たーまやー」
平田 :「うわあっ(汗)」
……背後から、至極陰気な声で言われるとやはり怖いかもしれない(汗)
玉緒 :「真夏の夜の夢は打ち上げ花火なのね」
フラナ :「あ、これ夢なんだー」
平田 :「……それで済ますな!」
いつのまにやら、花はほろほろと散っている。
猫は、眠りつづけている。
フラナ :「いい夢、見てるんだね(にこにこ)」
瑞鶴の猫 :「…………(ぐーー)」
まだ明るい日差しが、それでもかすかに黄色がかる。
ゆっくりと、秋が深まってゆく。
時系列
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2000年10月もそろそろ終わる頃。
解説
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玉緒嬢の花と、瑞鶴の猫の風景。
……つーか、エピソード丸々寝つづけるか普通(汗)>瑞鶴猫
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お騒がせいたしました。
であであ。