Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage
Date: Mon, 13 Nov 2000 00:37:44 +0900 (JST)
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 20963] [HA06P] 『ふか猫風景』完成版
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200011121537.AAA43938@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 20963
2000年11月13日:00時37分43秒
Sub:[HA06P]『ふか猫風景』完成版:
From:E.R
こんにちは、E.Rです。
……ううむ夏が長い(もっと謎)
#いあ、単に、Epが多いんです、夏の(ぐう)
*****************************************
エピソード『ふか猫風景』
=====================
登場人物
--------
ふか:陽光の元から現れる白い毛玉。「ふか」と鳴く。詳細は不明。
瑞鶴の猫:名前は無い。威嚇は得意。
本文
----
某日。
脳天がきんと痛くなるほど暑い午後。
瑞鶴の猫 :「…………(ぐー)」
暑ければ避暑を兼ねて眠る。どうせこの暑いのに動けるものではない……と、
まさかこの猫が考えているわけも無い。
暑かろうが涼しかろうが、眠ければ寝るだけのことである。
瑞鶴の猫 :「…………(ぐー)」
瑞鶴のシャッターに、張りつく格好で眠る。
シャッターが涼しいのも理由なのだが、昼日中だと、庇からの影がかなり短
くなる、というのもある。出来るだけ内側に引っ込まないと日光が当たる。
瑞鶴の猫 :「…………(ぐー)」
と。
影の切れ目の、ことさら明るく見える日溜りの上に。
SE :ころろん☆
ふか :「ふかっ」
日溜りがふっと凝ったような白い塊は、一面ふわふわの毛に包まれている。
ふか :「……ふかふか?」
瑞鶴の猫 :「…………(ぐー)」
ふか :「ふか……」
丁度、眠っている瑞鶴の猫の真正面に現れた白い塊は、まん丸な目を凝らし
て猫を観察する。
……シャッターで半分潰れた顔が、面白かったのかもしれない。
ふか :「(ぴょこぴょこっ)……ふかっ」
瑞鶴の猫 :「…………(ぐー)」
ふか :「(ぴょこぴょこぴょこっ)ふかふかっ」
瑞鶴の猫 :「…………(ぐー)」
ぴょっと跳ねて、数歩、そしてまた数歩。
何時の間にやら、猫の目の前に来ていた塊は、丸い体を楕円になるくらいに
ううんと伸ばして猫を覗き込んだ。
ふか :「ふか?」
瑞鶴の猫 :「…………(……あ”)」
ふか :「ふかふっか?」
はた。
猫の琥珀の目が、ぱちりと開く。
一瞬。
瑞鶴の猫 :「……ふがあああああっ(ええいどやかましいっ)」
ふか :「ふかあぁぁぁぁぁっ(ころろろろんっ)」
転がるように……というより、文字通り転がって、白い塊は逃げてゆく。
一声吼えてから、ふすん、と鼻を鳴らして、猫はころんと転がって起きあが
る。
瑞鶴の猫 :「……ぐる……(何事だい、一体(憮然))」
ふか :「……ふかふっかぁ……(恨みがましー)」
瑞鶴の猫 :「があぅ……(じいいっと見る)」
ふか :「ふか……」
ころころん、と、日溜りに転がってゆきかけた毛玉を、はた、と、猫の目が
見据える。
動いたら取って食うぞ、の目付きである。
ふか :「……ふかふっかあ(汗汗)」
瑞鶴の猫 :「…………ふすん(まずそうじゃないか)」
……なんか違う…………(汗)
瑞鶴の猫 :(大欠伸)
ふか :「ふかっ(ころころっ)」
SE :ころりんっ☆
猫の興味がそれた途端、白い毛玉は陽光の溜まるくぼみに転がり込む。
そして、ふっと……溶けるように消えた。
瑞鶴の猫 :「……なう(おや)」
その手のものだったか……と、この猫が考えたかどうかは分らない。
ひとつ頭をこくりと振って、猫はまた横になった。
瑞鶴の猫 :「…………(ぐー)」
まだまだ、夏の日は長い。
時系列
------
2000年7月下旬の一日
解説
----
狭間06型妖怪と、狭間06型猫との遭遇です。
……頑張れ妖怪(違うって)
**************************************
であであ。