[KATARIBE 20901] [HA06PJ] 『二巨頭会談』完成版

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Date: Sat, 04 Nov 2000 16:47:56 +0900
From: Takuji -Gombe- HOTTA <gombe@gombe.org>
Subject: [KATARIBE 20901] [HA06PJ]  『二巨頭会談』完成版
To: kataribe-ml@trpg.net, sf@kataribe.com
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 ごんべです。

 白犬EP、完成版を流したかどうか不明なら流してしまえ作戦、です。
 ただしこいつはJ指定ですね。


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Jエピソード『二巨頭会談』
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 のそっ、と現れる白い影。

 白犬     :『ここは……』

 商店街にしては遅い時間まで開いている店。書店瑞鶴である。

 白犬     :『もしもし。いるかね』
 瑞鶴の猫   :(何となく匂いと声で気付いているが、戸が開かないので
        :寝ている(笑))

 最後の客が姿を消し、やがて……店長が戸を開ける。

 白犬     :『まだいたね。久しぶり』
 瑞鶴の猫   :『元気そうじゃないか』
 白犬     :『元気だよ。おかげさまで』
 瑞鶴の猫   :『あんたの勝手じゃないか。私ゃ何もしてないよ』
 白犬     :『まあそれも、おかげさまで、だ』
 瑞鶴の猫   :『……近頃は顔を見なかったね』
 白犬     :『余所に行っていたんでね。そちらは変わりないかい』
 瑞鶴の猫   :『私はね』
 白犬     :『そうかね』
 瑞鶴の猫   :『しつけの悪い犬にはたまに遭うがね』
 白犬     :『なるほど。本人(犬)に言っておくよ』
 瑞鶴の猫   :『あんたの耳には何も入っていないかい』
 白犬     :『帰ってきたばかりなのでね。あちこち回るのはまだかか
        :りそうだ』
 瑞鶴の猫   :『そうじゃなくてね』

 と、店長が美味しい匂いをさせてやってくる。

 瑞鶴の猫   :『ああ、ここの住人も礼儀は忘れてないようだ。お食べ』
 白犬     :『……じゃあありがたくいただくとするかな(笑)』
 瑞鶴の猫   :『誰か迷惑はかけてないかね。とばっちりは御免だからね』
 白犬     :『猫との間におおっぴらな喧嘩の話は聞かないな』
 瑞鶴の猫   :『そうかい。そりゃよかった』
 白犬     :『……ごちそうさま。じゃあまた来るよ』
 瑞鶴の猫   :『いつでもおいで。話くらいは付き合うよ』
 白犬     :『よろしく頼むよ』

 悠然と去っていく白犬を、やはり泰然と見送る猫。

 店長     :「お前が、犬に喧嘩売らないのは珍しいな」
 瑞鶴の猫   :『……人(猫)の気も知らないで(大欠伸)』

 顔役というのは、人間でも動物でも、結構大変なものなのである(笑)。


解説
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 『夜陰の雲』の真相(?!)です(笑)。 <だからJだってば(笑)


時系列
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 『夜陰の雲』に同じ。


$$

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 以上。

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Takuji HOTTA ("Gombe") = 堀田 拓司 ("ごんべ")
E-mail  : gombe@gombe.org
SiteURL : http://gombe.org/
    

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