[KATARIBE 20668] [HA06P] 「どんぶらこっこ」前編

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Date: Fri, 22 Sep 2000 23:42:32 +0900
From: kazuki <aaq45040@hkg.odn.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 20668] [HA06P] 「どんぶらこっこ」前編
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軍光一@後編はいつになるかわかりません(おい)です。


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エピソード『どんぶらこっこ』
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登場人物
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来栖せら(くるす・−):地上に撃墜された天使。
西夜一輝(にしよる・かずき):来栖を撃墜した張本人。
小影(こかげ):仔猫。

本編
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 とある休日。河原にて。

  来栖    :「休日にのんびり釣りをするのもいいものねえ」

 何に影響を受けたかは謎だが、休日に釣りに興じる来栖。なお、当然の如くぼ
うずである。その隣で西夜は横になりながら、本を読んでいる。

  来栖    :「釣れないなあ」
  西夜    :「素人がいきなりやっても釣れるものじゃないだろう。河釣
りは海釣りよりずっと難しいらしいぞ」
  来栖    :「むう。海釣りってどんなの?」
  西夜    :「地引網とか、底引き網とかだ」

 相変わらず歪んだ知識ばかり植え付ける男である。

  来栖    :「魚、いるのかなあ?」

 そう言って河を見渡してみる。するといきなり、横になってる西夜の袖をつか
み、

  来栖    :「ね、ねこー!」
  西夜    :「なんだそれは」
  来栖    :「ねこー!ねこー!ねこー!」
  西夜    :「かけるんの真似か?」
  来栖    :「ね、猫が流れてるー!」

 そう言うと、来栖は河に飛び込んでざばざばと泳ぎ出す。河の流れの中で黒い
毛玉のような物体を掬い上げる。確かにそれは仔猫だった。

  来栖    :「やっぱり猫だぁ」
  小影(仮) :(必死にかぷ+爪たて)
  来栖    :「いたたたたた」

 流されていた仔猫は必死になって来栖にしがみつき、噛みつく。

  来栖    :「いたいいたいいたい……わあ、足つったあ!」
  西夜    :「魚釣らずに足つったか」
  来栖    :「たーすーけーてー」
  西夜    :「……飛べ」

 ばしゃばしゃと水飛沫を上げて、来栖は羽根をはばたかせて宙に浮き上がる。

  来栖    :「最初からこうしていれば良かった」

 全く。

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