[KATARIBE 20310] Re:[WP01P] エピソード『イレギュラー』

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Date: Thu, 27 Jul 2000 19:26:04 +0900 (JST)
From: ji-guy@dike.dricas.com
Subject: [KATARIBE 20310] Re:[WP01P] エピソード『イレギュラー』
To: kataribe-ml@trpg.net
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 吉GUY@びじゅあるめもりーおそうじちゅう です
 
 40%ぐらい(?)書き直してみました。
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エピソード『イレギュラー』
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登場人物
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 厳侠児(げん・きょうじ) :
    :"災厄"の危機を知る男。過去の経歴は一切不明。
 八島一角(やしま・かずすみ) :
    :古流武術八島流兵法の伝承者。小次郎の父。
 八島小次郎(やしま・こじろう) :
    :父より八島流兵法を学ぶ。当年16歳。
 
惨劇
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 広い敷地に大きな日本家屋…………があった。
 だが、その屋根は潰れ、柱は折れ、庭石は砕け散っている。
 庭だった場所に血に塗れた死体が転がっている。
 傍らには抜き身の太刀を手にした男が立っている。
 
 侠児     :「…………こんなことが……」
 
 男は呆然と死体を見下ろしていた。 
 死体の胴には穴が開き、首は何処かへ飛んでいた。
 
 
出会い
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 SE      :タンタン……
 
 表の石段を何者かが駆け上がってくる音が聞こえる。
 男は我に返って足音の方を振り向いた。
 そこには、二十歳に満たない少年が立っていた。
 
 小次郎    :「……!?」
 
 見慣れた我が家が瓦礫に化した光景が目に入り、少年の思考は止まる。
 
 侠児     :「!………………君は」
 
 声をかけられ少年は我に返った。声の方へ振り向く。
 
 侠児     :「いや…………まさか……君は……もしや……小次郎……
        :君……???」
 小次郎    :「人の名前を気易く呼ぶんじゃねぇ。……てめぇこそ」
 侠児     :「(……八島さんの話では、小次郎君は……)」
 小次郎    :「ナニモン……!」
 
 少年は男が手にする家伝の宝刀を見てとった。
 
 小次郎    :「それは俺ン家の……」
 侠児     :「(小次郎君は死んでいた筈では……?)」
 小次郎    :「!」
 
 少年は男の傍らに転がるもっと驚愕のものを見た。
 血に染まっていたが見慣れた着物。首は無かったが見覚えのある背格好。
 
 小次郎    :「……………………………………………………親父」
 
 
覚醒
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 瓦礫となった我が家。
 首の無い肉親の死体。
 家伝の太刀を握る見知らぬ男。
 
 目の前の光景は昨日までの少年の日常が吹き飛んだ証。
 その信じ難い理不尽な有様は、少年の心に怒りを呼び起こす。
 
 小次郎    :「てめぇぇぇの仕業かぁぁぁぁぁぁぁ!」
 
 その怒りの矛先は、太刀を持つ目の前の見知らぬ男に向けられる。
 
 侠児     :「待て! 誤解だ! 私は……」
 
 男が一瞬の狼狽と共に答える。
 その時……
 
 SE      :リュィィィィィィィィ……
 
 侠児     :「(……耳鳴り?)」
 
 耳鳴りと同時に男は血が煮立ち身体の奥底から燃えるような感覚を覚える。
 男の良く知る力の波動が男の中を通り過ぎる。
 
 侠児     :「覚醒!? 私が!? 馬鹿な! 既に私は……そんなことが有
        :り得るのか!?」
 小次郎    :「があぁぁぁぁぁっっっっ……」
 
 少年が吼えた。
 少年は受け入れる、己の中で膨らみ弾ける何かを。
 少年の中に何かが降り、そして暗く、深く、根を生やす。
 
 SE      :キィィィィィィィィ…………
 
 少年の手に太刀が現れる。その形は男が手にするものと同じ。
 
 侠児     :「……そして……彼が……私の対!? ……狩人!? しかし
        :鍵が……」
 小次郎    :「があぁっっっっ……!」
 
 SE      :ガッッッ……
 
 少年が男に向かって打ち込む。男は手にした太刀でそれを受ける。
 
 SE      :ギィン!
 
 一瞬の鍔競り合いから、男が太刀の力の方向を変え、
体を入れ換えるように擦れ違い、振り向き様に小次郎を突き飛ばす。
 
 SE      :ザザッ……
 
 小次郎、つんのめり、倒れ、砂を噛む。
 
 
未来への
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 ……八島一角の死亡。
 ……八島小次郎の生存と狩人への覚醒。
 
 侠児     :「(私自身が今ここに居ること……それが……)」
 
 引き金
 
 侠児     :「(生じていく狂いの全てが……)」
 
 変化の風
 
 侠児     :「(……全てを狂わすイレギュラー!? ……筋書が変わって
        :いる!? それは……)」
 
 予測の外。だが……
 
 SE      :ザッ……
 
 小次郎が地面を蹴って立ち上がりる。
 
 侠児     :「(必ずしも良い方へ変わっているとは言えないが……)」
 
 自分がもう一度この世界に立つ理由……
 
 侠児     :「(……世界を……未来を……破滅を覆す…………)」
 
 それは願い、約束、決意、誓い、使命、そして執念。
 
 侠児     :「(……可能性は残されている! だから私が現在(いま)、
        :ここに居る!)」
 
 背負うものの重さが、何者にも折れぬ魂を創る。
 
 SE      :っ……!
 
 小次郎が手にした太刀を握り締る。そして侠児を見据え
 
 小次郎    :「なめるなぁぁぁぁっっっっ……」
 
 SE      :ギィィィン……!
 
 小次郎    :「あ"ぁぁぁぁっっっっ…………!(怒)」
 侠児     :「(災厄を止める! 今度こそ!!)」
 
 同じ大地に立ちながら、二人の見つめる世界の先は重ならない。
 
 怒りの刃と決意の刃。
 
 小次郎の中に芽生える殺意。
 侠児が抱く未来への希望。
 
 
 二人の因縁は繋がる……
 
 
 
時系列
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 3rd.1999.4.中旬
 
 
解説
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 "住人"厳侠児と"狩人"八島小次郎の出会い。
 二人を繋げた出来事は、小次郎の父一角の死。
 
 男は何かを確信し、少年は怒りを露にする。
 
 
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 書き直してはみましたが、最初に書いたもの自体が構成に問題があったので…
…(滅)
 
 見せ方と引っ張り方と構成と目的が剥離しているのですなぁ……。
 
 まあ、やっちまったことはしょうがないので(爆)
 
 変更する点がこれ以上見えなかったら、これをそのまま完成版としたいと思い
ます。
 
 
 吉GUY@文章の稚拙さはもはやいうまでもない
 ji-guy@dike.dricas.com
    

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