[KATARIBE 20240] [HA06P] エピソード『しろくま』

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Date: Mon, 24 Jul 2000 16:08:00 +0900
From: DSSW Miyachi <dssw_miyachi@yasu.screen.co.jp>
Subject: [KATARIBE 20240] [HA06P] エピソード『しろくま』
To: kataribeML <kataribe-ml@trpg.net>
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ど〜も。
総統です。

 今朝しろくまを食べました。贅沢を言うようですが、凍ったシロップ漬けのフ
ルーツはうまくないです。いずれ本場で食べたく思います。

 訂正とか登場人物のところとか、もっと喋らせろとかよろしくお願いします。

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エピソード『しろくま』
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登場人物
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 平田阿戸(ひらた・あど)	: 少なくとも九州人ではない吸血鬼ハンター。
 来栖せら
 八神敦
 前野浩
 伊佐見由摩

季節感
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 夏である。
 太陽は燦々と照り、気温は上昇し、太陽と北風の寓話を引くまでもなく、
人々は薄着になっていく。

 平田     :「…………」

 しかし、この男はそれに逆らうようにいつまでも黒いコートを着用している
ようだ。

 平田     :「…………暑い」

 あたりまえだ。

コンビニにて
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 コンビニは空調が効いていて実に涼しい。コートでも安心である。
 店内に入った平田は、買い物カゴを手にすると、わき目もふらず飲料コー
ナーへと向かう。

 平田     :(水、水、水、ソーダ水、ソーダ水、水、水……)

 次々とミネラルウォーターとソーダ水をカゴに放り込む。
 ソーダ水はともかく、ミネラルウォーターは大きなボトルで買えばいいはず
だが、使い切りのほうがそのまま飲むにも水割りを作るにも便利であるらしい。
 地球に厳しい男である。

 平田     :(ふむ。こんなものだろう)

 カゴがずっしり重くなったところで、ロックアイスも必要だったことを思い
出したのか、隣の冷凍コーナーに目をやる。

 平田     :「ん? これは……」

回想シーン
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 それは五月も半ばの暖かな日のことだった。
 私はその日も無道邸でおやつ……じゃなくて、監視任務についていた……

 前野     :「今日のおやつは何にしましょうか」
 平田     :「暖かくなってきたので、冷たいものなどいいかもしれ
        :ん」
 八神     :「もー大分暑くなったからねぇ」
 来栖     :「かきごおり」
 平田     :「冷た過ぎだ」
 来栖     :「しろくまがいい」
        :「本物のしろくまじゃなきゃやだ!」
 平田     :「白熊?」

 私はこの天使(本物)が、またぞろ妙な事を言い出したものだ思った。それ
とも、天使というものは日常的に白熊を捕食しているのだろうか?

 由摩     :「アイスアイス〜〜〜♪」
 来栖     :「しろくまー」(じたばた)
 平田     :「しろくまを見たいのか食いたいのかはっきりしろ」
 来栖     :「かき氷のしろくまー」
 由摩     :「アイス食べたいよぉー」
 平田     :「わけのわからん事をぬかすな」

 とりあえず、この電波げな天使(何度も言うが本物だ)は相手にしないことにしておやつを……じゃなくて、監視任務を続行することにした。

再びコンビニ
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 平田     :「しろくま…………」

 『九州名物しろくま』と、その大ぶりなカップには書かれていた。メーカー
名も書いてあるが、あまり馴染みのない社名である。

 平田     :「かき氷で……しろくま…………」

 いかに、平田がひねくれているとはいえ、これが来栖の騒いでいた『しろく
ま』であると判断せざるをえない。

 平田     :(ふむ、頭ごなしに『わけのわからん事』と決めつけるの
        :は早計だったようだ……)

 『弘法も筆の誤り』とか『河童の川流れ』とかいう単語を自分で思い浮かべ
ているようである。反省の色なしと言える。

 平田     :(……まあ、それはそれとして)

 平田はしろくまもカゴに放り込んだ。

時系列
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 2000年7月。とあるコンビニにて。

解説
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 滋賀で『しろくま』発見記念作品(ぉぃ
 しかしながら、最初に『しろくま』聞いたときは本気でなんのことか解らな
かったですな。

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