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Date: Fri, 7 Mar 1997 18:31:07 +0900 (JST)
From: myanagi <a60132@hongo.ecc.u-tokyo.ac.jp>
Subject: [KATARIBE 269] Re: KATARIBE 227
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どうも、D16です。
中崎>というわけですので、新参加者のD16氏のキャラクターに御登場願うとしま
中崎>せんか。
中崎>いかがです?>D16殿
感謝。けれどちょっとカッコよすぎかも。
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> 一瞬、少女の力が尊からそれる。
> 尊は痛む腕を意識の外にやり、飛び起きた。
> 漣丸は、もう一方の手で構える。
>
> 少女 :「せっかく、捕まえてたのに。‥‥‥でも、安心して‥‥‥
> :今すぐ‥‥‥」
> 自転車のブレーキの音が、少女の言葉を遮った。
少女 :「だれ?」
ふりむいた少女のおぼろな影、視線が電柱の脇にたたずむ大柄な男の姿をとら
える。
十 :「今日はこっちはまずい方角だったっけかなぁ?」
男の声は気が抜けるほど、緊張感がなかった。事実、銭湯の帰りだろうか首か
ら手ぬぐいをぶら下げてさえいる。だが、少なくとも訓練を受けた、もしくはこ
うした状況になれているのは確かだった。少女の力ある視線を受けてもたじろぐ
様子はない。
尊 :「な、なにを?早くここから逃げて!」
尊の制止の声に少し照れたように笑うと、男は手ぬぐいをとり直して答えた。
十 :「あぁ、逃げるさ」
少女の指がいとおしむ様に宙に揺れる。空間がきしんだ。
十 :「おまえさんも、いっしょにな」
細い指が空間を一気に握り締める。圧力が二人に向かって襲い来る。
その時、男は叫んだ。
十 :「キノト、キノエ、今だ!」
瞬間、二匹のオコジョと男の間に意味論的に陣が構成される。
少女で八卦における「沢」を象徴するキノエ。
少年で「雷」を象徴するキノト。
鬼相の少女は陰たる「地」
そして男は自分に「山」の形相を与える。
周囲に残りの八卦を配する絶妙な位置にいつの間にか彼らはいた。
十 :「玄初に対極あり、陰陽わかれて両儀生じ、両儀進みて四相生じ
:四相生じて、八卦をなす。八卦交わりて、万象生ず!」
少女の周囲に「壁」が生じる。今の彼女にこれを越えることは「できない」
なぜなら彼女には今、その位置が与えられてしまったからだ!
十 :「動けるかい?」
尊 :「なんとか」
十 :「じゃあ、逃げてくれ」
尊 :「!?」
男はまた照れた笑いを浮かべた。
十 :「俺が「山」だからあいつは動けない。俺が動けば「山」を放棄
:したことになり、陣の意味が「変わる」それじゃ意味はない。だ
:れか、そう、建設省特殊物件課にでも連絡をしてくれ」
尊 :「わかりました、待っていて下さい。すぐに戻ってきます!」
十 :「 湯ざめしないうちに頼むわ」
そういうと十はどっかとアスファルトの上に横になった。
十 :「動かざること、山のごとしってね」
そしてしばらくすると寝息が聞こえてきた。
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十はこんなキャラです。このままだと風邪ひくんで、琢磨呂さんお願いします。
それでは。
次に書けるのは三週間後なの〜。
東京大学農学部生物材料科学
材料、住科学専攻
柳田真坂樹(やなぎだまさき)
a60132@hongo.ecc.u-tokyo.ac.jp