[KATARIBE 227] Re: [HA] 970225

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Date: Tue, 04 Mar 1997 15:53:56 +0900
From: Masaki Yajima <yajima@cht.co.jp>
Subject: [KATARIBE 227] Re: [HA] 970225
Sender: owner-KATARIBE@po.teleway.or.jp
To: KATARIBE@po.teleway.or.jp
Message-Id: <9703040653.AA00245@TP530.cht.co.jp>
In-Reply-To: <199702250406.NAA04812@sue.x.age.ne.jp>
X-Mail-Count: 00227

"Furutani Shun-ichi" (sf@x.age.ne.jp) さんの書かれた
ID: <199702250406.NAA04812@sue.x.age.ne.jp>の
”[KATARIBE 164] [HA] 970225”の引用です: 

 葵ですぅ(^^;
 シェイドさんの部分に追加です(^^;

#なんか、どんどんピンチ(笑)

>Message  #5101 is from: SW0154 シェイド
>Time: 97/02/25  2:55:30 Section 29: 狭間06 サポート
>Subj: ラブレター for You

**********************************************************************
> た、たん。と、踊るようなステップで間合いを離し、尊は漣丸を抜き放った。
>正眼に構えて少女を見据える。
>
> 尊            :「悪いけど、そうはいかない」
> 少女          :「……死んじゃえ。(くすくすくすくすくすくす)」

 少女がゆっくりと近づく。
 日本人形のように奇麗に切り揃えられた長い髪が印象的な、少女であった。
 抜けるような白い肌とスッキリ通った鼻梁、切れ長な瞳。
 美少女と呼んでもまず何処からも非難は来ないであろう。
 ただ、その瞳に燃える憎悪と狂気の光さえ無ければ。

 少女          :「(くすくす) おねえさん、どうやって殺して欲しい?
                :首をねじ切ってほしい? 手足をちぎって欲しい?ねぇ、
                :どうして欲しい? (くすくす)」
 尊            :「……どれも、願い下げよ」
 少女          :「そぉ? 嫌? 真っ赤な血が飛び散ってとっても奇麗だ
                :と思うけどなぁ(くすくす) ……じゃぁこうしてあげる」

 少女が腕を伸ばすと無形無明の何かが飛来した。
 命中寸前、漣丸で薙ぎ払う。
 尊の前で二つに裂かれた力は左右のアスファルトをザックリ抉りとる。

 少女          :「だめだよ避けちゃ、外れちゃうじゃない(くすくす)
                :次は外さないよ(くすくすくすくす)」
 尊            :「言い聞かせて通じる相手じゃ無さそうね……」

 スッと目を閉じる尊。
 少女に負けず劣らずの長い髪に燐光が宿り、ゆっくりと舞う。
 目を開き、漣丸を鞘に納め腰を落とし構え直す。
 居合い、抜刀の構えである。

 少女          :「ねぇ、おねえさん、あの人を私の物にするにはまだ力が
                :足りないの(くすくす) 私、もっともっと奇麗になって
                :あの人に振り向いて貰いたいの。だから、ねぇ、おねえさ
                :んの命、私にちょうだい(くすくす)」

 まるでおやつの御菓子をねだるように、とんでもない事を言い出す少女。

 尊            :「欲しければ取っていきなさい。但し、あたしを倒してか
                :らねっ!」

 残像すら残し一瞬のうちに間合いを詰め少女の眼前に迫る尊。

 尊            :「(いけるっ!)」

 キンッと銀光が鞘走り、空気すら切り裂いて少女を薙ぐ。
 が。

 尊            :「えっ!?」

 漣丸が少女を薙いだ瞬間、尊の脳裏に大量のヴィジョンが流れ込む。

 『雨』『水色の傘』『手紙』『放課後』『紅い文字』『黒い文字』『夜』
 『瓶』『穴』『願』『想』『悔』『慕』。
 そして。
 『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』
 『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』『血』!。
 『怨』『怨』『怨』『怨』『怨』『怨』『怨』『怨』『怨』『怨』『怨』
 『怨』『怨』!!。
             『怨』!!

 尊            :「嫌ぁぁぁぁっ!」

 絶叫と共に漣丸を振り切る尊。
 勢いで二三歩歩き、そのままがっくりと膝を落とす。
 少女の身体は傷一つ無い。

 尊            :「な……なに……い、今の……(汗)」
 少女          :「(くすくすくす)だめよ、そんな事したって……(くす
                :くす) さぁ、大人しく殺されて(くすくす)」
 尊            :「(ま、まずい) だ、誰が……あんた……なんかに……
                :(漣丸を杖にヨロヨロと立ち上がる)……しつこい女は……
                :男の子……に……嫌われる、わよ(力が……入らないっ)」

 少女から穏やかな微笑みが消え、能面のような冷たい無表情になった。

 少女          :「おねえさん嫌い。だから、うんと苦しませて殺してあげ
                :る……ほら(どんっ)」

 少女の突き出した手に弾かれるようにブロック塀に叩き付けられる。
 辛うじて受け身を取り、頭は守ったが、みりっ、と嫌な音と共に腹部に激痛
が走る。

 尊            :「ぐぅっ(痛ぅ……助骨1〜2本、かな……)」
 少女          :「ねぇ、痛い? 苦しい? 悔しい? 私はもっと苦し
                :かったの、もっと悲しかったの、もっと悔しかったの」

 少女の手が虚空の何かをつかみ捻りあげる。

 尊            :「!?(腕を押さえる)」
 少女          :「こんなに苦しかったのに、こんなに悲しかったのに、こ
                :んなに悔しかったのに、こんなに想ってるのに……ねぇ判
                :る?」

 少女の動きに合わせ、尊の腕があらぬ方向へねじ上げられて行く。
 ごきっ。

 尊            :「くっ……うぁぁあ!」

 腕を押さえて倒れ付し、あまりの痛みに一瞬意識が遠のく。
 尊の前に立ち冷ややかに見下ろす少女。

 少女          :(くすくすくすくす)
 尊            :「くっ……」

 歯を食いしばり無事な右手で懐に忍ばせた礫を弾く。
 小さな礫は狙い違わず少女の胸に命中した。

 少女          :「? (くすくす)……無駄だって言ってるでしょ?(く
                :すくすくすくすくすくすくす)」
*************************************************************************
#ぴんちだ^-^;(笑)

                                                       葵 一
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 / Okaya-city Nagano-pref, 394 Japan        /場の様なものだ、無ければ困/
/ E-Mail: yajima@cht.co.jp  (Masaki Yajima)/るが、近寄りたくはない    /
    

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