[KATARIBE 19887] [SDP] エピソード『正義の使者?』 完全版

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Wed, 28 Jun 2000 14:35:34 +0900
From: DSSW Miyachi <dssw_miyachi@yasu.screen.co.jp>
Subject: [KATARIBE 19887] [SDP] エピソード『正義の使者?』 完全版
To: kataribeML <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <39598EA695.4C6BDSSW_MIYACHI@sapphire.screen.co.jp>
X-Mail-Count: 19887

ど〜も。
総統です。

 SSパンチとSSキックで沈む、かわいそうな英国兵を入れておくのを忘れてまし
た。ついでに多少、修正。

**********************************************************************

エピソード『正義の使者?』
==========================

登場人物
--------
 オスカー・ウェーバー	: 武装SS少尉。国防軍で戦功をあげるが負傷し、失意のうちに予備役入り。その後、親衛隊にスカウトされ、第13特別武装連隊に配属される。

 親衛隊員(黒服)	: 諜報部の人らしい。

 オペレーター1、2	: 悪いタイミングでオペレーターしてた英国の兵隊さんたち。

 ちょび髭	: あの人ですね。

 太めの男	: 贅沢大好きな、空軍の最高司令官です。

作戦指令
--------
 第三帝国首都ベルリン。
 親衛隊本部の一室。

 黒服     :「……と、言うわけで、総統閣下は『あしか作戦』にとっ
        :て敵レーダー網は脅威であると考えておられます。」

 黒服が、スライドを操作して一通りの説明を終え、向き直る。部屋に明かり
が灯った。

 オスカー   :「…………戦略的に重要な任務だということはよく分かっ
        :た」
 黒服     :「少尉の理解力は敬意に値します」
 オスカー   :「……だからといって…………」
 黒服     :「はい?」
 オスカー   :「なんでこんな方法なんだよ! おかしいだろ! よく考
        :えろ!!」
 黒服     :「総統閣下は単純な作戦にこそ力があるとお考えです」

 事も無げに黒服が言った。

 黒服     :「……それとも、拒否なさいますか? 総統命令を」

 黒服の差し出した作戦指令書には、間違いなく総統アドルフ・ヒトラーのサ
インがある。

 オスカー   :「う……万難を排して任務に当たります……」
 黒服     :「ジークハイル」
 オスカー   :「ジークハイル」

 誇り高き独逸軍人として、任務は放棄できないオスカー少尉あった。

任務遂行
--------
 英国軍のレーダー施設のひとつ。
 ダンケルクでの敗走以来、独逸軍の攻勢に向けて、レーダー網は24時間体制
で、空の警戒に当たっていた。

 オペレーター1:「近々、大規模な空爆があるらしいな」
 オペレーター2:「心配いらん。奴らにドーバーは越えられない。ロイヤ
        :ル・ネイビーが目を光らせている限りはな」
 オペレーター1:「空爆されたら圧倒的に不利だぞ?」
 オペレーター2:「数だけ多くたって同じだ。奴らの護衛機は航続距離が短
        :い。護衛機のつかない爆撃機なんか……」

 と、その時。

 ???    :「ふはははははは!」

 何処からともなく響き渡る高笑い。

 オペレーター1:「な、なんだ!?」
 オペレーター2:「うわ、どうやって入った!?」

 二人が思わず振り返ると、事務机の上に直立不動な怪しい人影が。

 ???    :「天知る地知る人が知る! 総統閣下は貴様らの浅知恵な
        :どお見通しだ!!」(びしぃ)

 ペプシマンを真っ黒にして、武装SSの野戦服と制帽をつけさせたような格好
だが、なにしろ当時はペプシマンがいない。

 オペレーター1:「…………」
 オペレーター2:「…………」

 絶句する二人。

 キャプテンSS :「愛と正義とファシズムの男! キャプテンSS参上! 食
        :らえSSパンチ! アンド、SSキーック!」

 SE      :ドカッ バキッ

 胡散臭いが威力のあるパンチとキックを食らい、あっさり沈む二人。

 キャプテンSS :「ふっ。正義は勝つ」

 制帽の鍔を直しつつ、しばらく余韻にひたったあと、レーダーの制御装置の
前に向かうキャップ。

 キャプテンSS :「いくぞ! SS破壊工作!!」

 SE      :かちゃかちゃかちゃ……

 掛け声が派手だった割には効果音が地味である。
 キャップは、制御装置の操作パネルを開け、なにやら配線をいじっている。

 キャプテンSS :「流石は総統閣下。『操作パネルの配線を入れ替え、英国
        :のレーダー網を混乱に陥れよ』とはなかなか思いつくもの
        :ではない」(うんうん)

 馬鹿馬鹿しいから誰も思いつかないだけだと思うが、キャップは丁寧に作業
を済ませると、次のレーダー施設へと向かった。

執務室
------
 ちょび髭の小男がうきうきと、落ち着かない様子で室内を行ったり来たりし
ている。

 SE      :ガチャ

 太めの男   :「ジークハイル!」
 ちょび髭   :「待ちかねたぞ。それでどうだ、戦況は?」
 太めの男   :「……それが……爆撃機は敵のレーダー網に捕捉され、満
        :足な効果を上げられません。護衛機も航続距離が……」
 ちょび髭   :「馬鹿な! 余の奇策によって、レーダー網はズタズタの
        :はずではないか!」

 自分で奇策言うな。と思いつつ、太めの男が続ける。

 太めの男   :「それが……大変申し上げ難いことですが…………」
 ちょび髭   :「なんだ?」
 太めの男   :「英国軍はボタンの表示を貼りかえて使用している模様で
        :す」

 ちょび髭は驚きの表情を浮かべ、天を仰いだ。

 ちょび髭   :「何たることだ! 奴ら常識というものがないのか!」

 1940年6月下旬より始まる、いわゆるバトルオブブリテンでは、英国のレー
ダー網によって独逸空軍は完全に捕捉され、優勢な空軍力を生かせないまま敗
退する破目となった。

時系列
------
 1940年6月頃、第三帝国及び英国本土

解説
----
 歴史の裏側では、こういう陰謀が進行していたのですよ(大嘘)

$$

**********************************************************************
    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage