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Date: Sun, 25 Jun 2000 12:14:07 +0900 (JST)
From: ji-guy@dike.dricas.com
Subject: [KATARIBE 19820] Re:[WP01P] エピソード『因果無き男』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200006250314.MAA15602@mailsv1.dricas.com>
X-Mail-Count: 19820
吉GUYです
『因果無き男』に頭の部分をくっつけました。
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エピソード『因果無き男』
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登場人物
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厳侠児(げん・きょうじ):
:終末の住人? 八島家に突然現れる。
八島一角(やしま・かずすみ):
:田舎の旧家に住む終末の住人。古流武術八島流兵法の伝承者。
現れた男
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その男は突然現れた。
何の前触れも無くそこに居た。
一角 :「……」
全く、前後の脈絡も無く男が一人、八島家の庭に転がっていた。
一角はその倒れている男が何者であるか知ろうと近く。
男のいでたちは、頭髪が長く、それを後ろで束ねていて、キャップを被り、皮
のジャンパーに功夫のズボン、指の開いた手袋……身に纏うものがいづれも闇に
溶け込む様に黒く、妙なバランス感を与える。
SE :ザッ……
一角は倒れている男の頭頂の側へ立った。
男の意識は起きていた。
一角と男の目が合う。
一角 :「…………」
侠児 :「…………」
男の視界には、青空をバックに一角の顔が逆さまに写る。
侠児 :「八島一角さんですね」
一角 :「……」
侠児 :「(若い……)」
初老の一角を見て、侠児は心の中でそう呟いた。
一角 :「貴方は、一体……」
一角が問を発した。その言葉が終りきらぬうちに
侠児 :「今、西暦何年何月何日ですか?」
侠児が逆に問うた。
一角 :「………………一九九九年、四月の」
侠児 :「"何度目"の?」
一角 :「……………………」
侠児は一角の沈黙の意味を知っている。
SE :ザッ……
侠児が地面からハネ跳ぶように立ち上がり、身を翻して一角に相対した。
侠児 :「私の名は、厳侠児」
一角 :「……」
侠児 :「八島さん、私は今の貴方に伝えなければならないことが
:あります」
一角 :「……」
侠児 :「聞いていただけますか?」
一角 :「…………伺いましょう」
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んで、以前流した部分へくっつきます。
吉GUY
ji-guy@dike.dricas.com