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Date: Mon, 19 Jun 2000 15:24:40 +0900 (JST)
From: 久志 <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 19683] [WP01] 『迎宴』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200006190624.PAA13106@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 19683
2000年06月19日:15時24分40秒
Sub:[WP01]『迎宴』:
From:久志
久志です。
とりえあず、前回の修正分はおけーです。
#奇子ちゃんじゃなくてギャロさんのキャラで
今回は儀式を終えた後の宴会です。
『迎宴』
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左手が疼く。
傷口にきつく縛られた布の端には半分固まりかけた血がこびりついていた。
自分は、一度死に、蘇生する。
刃を下ろした時までのことは憶えている、しかし儀式を終わらせてからの記
憶が少し曖昧になっている。気がついた時には、左手には布が巻かれこの部屋
へと運ばれていた。
先ほどの儀式の部屋とはうってかわって広く明るい部屋だった。人数分のグ
ラスがのった広いテーブルが置かれ、周りには数人の男女が座っている。いず
れも焦点の合わない目をしていたり、まったく表情を見せなかったり、ただ微
笑んでいるだけの得体の知れない者達ばかりだった。無論、自分もその一人で
あるのだが。
「皆、わかってるな」
自分の右側を支えていたトシヤが口を開いた。
「コイツは今日、儀式を終えた」
部屋にいる全ての視線が集まっている。見たところ全く共通項の無いと思わ
れる面々だったが、トシヤを見る目だけはみな同じ目をしていた。
「今からコイツはオレ達の血をわけた仲間だ」
静まりかえった中、トシヤの声だけが染み渡るように響く。
魔法がとけたように、皆がテーブルのグラスに手をのばした。隣の大男だけ
は黙って自分の両肩を支えた。トシヤからグラスを渡され、右手で掲げる。
「新しい同胞に、乾杯!」
「乾杯!」
「乾杯!」
複数の声が響く。
今、僕は、蘇った。
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いじょ
あーなんだこの話は……あやしさに磨きがかかってるのお
あと、てっちゃんは食べられないんで見てるだけです(^^;)