[KATARIBE 19580] [HA06P] エピソード『ある雨の日……』

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Date: Thu, 15 Jun 2000 13:31:45 +0900 (JST)
From: ji-guy@dike.dricas.com
Subject: [KATARIBE 19580] [HA06P] エピソード『ある雨の日……』
To: kataribe-ml@trpg.net
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 吉GUY@吉武の「無言の威圧:13」を使ってみよう です。
 
 緑ちゃんに出演していただきました。
 リューさん、チェックをお願いします。
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エピソード『ある雨の日……』
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登場人物
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 水島緑(みずしま・みどり):内気な女子大学生。人見知りが激しい。
 金元吉武(かなもと・よしたけ):無口な怪しい小男。よく人に恐がられる
 
 
バス停で
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 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 その日は朝から雨が降っていた。
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 緑      :「んー、バス遅れてるのかなぁ……」
 
 バスの停留所の庇の下で、水島緑は雨を避けながら一人でバスを待っていた
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 緑      :「あれ?」
 
 視界のずっと先に人影が現れた。
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 人影はこちらへ歩いて来る。
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 人影は、緑よりも身長が低く、丸い黒眼鏡をかけた黒ずくめの小男だった。
 安物の透明なビニール傘をさして、無表情にバス亭の方へやって来る。
 
 緑      :「(ううっ、怪しい……)」
 
 男はどんどん近づいて来る。
 
 緑      :「(うー……早く通りすぎてよぉ……)」
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 男はバス亭を通り過ぎなかった。
 
 緑      :「(ええっ!? うそっ!)」
 
 男はバス亭の庇の下に入ると傘を閉じた。
 
 SE      :カンカンカン…………
 
 そして傘の軸先を地面に軽く叩きつけて傘の水を払った。
 その作業が済むと、男は無言で緑の横に並んだ。
 
 吉武     :「………………」
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 緑      :「(ううっ、この人もバスを待ってるのぉ?)」
 吉武     :「……」
 緑      :「(こ……この人、なんかこわいよぉ……)」
 
 緑は首を正面に向けたまま、視線を合わさないようにビクビクしながら、チラ
チラと横目で隣の小男の様子を伺う。
 
 緑      :(ちらちら……)
 吉武     :「……」
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 不意に男が緑の方へ首を向けた。緑と小男の視線が合う。
 
 吉武     :「……」
 緑      :(びくぅっ!)
 
 緑は慌てて目線を正面へ向け、そのまま硬直する。
 
 吉武     :「……」
 緑      :「(うぅ……バス早く来ないかなぁ……)」
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 雨音が激しい。
 
 吉武     :「……」
 緑      :「(うう……嫌だなぁ……)」
 
 バス亭に他の誰かがやってくる気配は無い。バス亭には緑と小男の二人きり
 
 SE      :ペキパキポキ…………ポキパキペキ…………
 
 緑      :(びくぅぅっ!)
 
 突然、小男が指の骨を鳴らした。
 
 吉武     :「……」
 緑      :「(うううう…………(どきどきどき))」
 
 緑は、最早「バス、早く来てっ!」と心の中で繰り返し祈り続けていた。
 
 吉武     :「……」
 緑      :「……(汗)」
 吉武     :「………………」
 緑      :「………………(汗汗)」
 吉武     :「………………………………」
 緑      :「………………………………(汗汗汗)」
 吉武     :「………………………………………………」
 緑      :「………………………………………………(汗汗汗汗っ)」
 
 バスはまだ来ない。
 
 吉武     :「……」
 緑      :「……」
 吉武     :「……あの」
 緑      :「(びくぅっ!)……え、あ、はい……」
 
 男が緑に声をかけた。
 
 吉武     :「……激しいですね。」
 緑      :「え、えと、あの、その……」
 吉武     :「……いや、雨が……。」
 緑      :「あ、ああ、ええ……はい。」
 吉武     :「…………」
 緑      :「(うううううう……(汗汗汗汗))」
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 再び沈黙が続く。又、男が口を開いた。
 
 吉武     :「……バス」
 緑      :「は、はいっ(びくっ!)」
 吉武     :「……遅いですね。」
 緑      :「え、ええ……(若干の愛想笑)」
 吉武     :「……」
 
 SE      :ザーーーーーーーーー…………
 
 それっきり、二人はバスが来るまで一言も言葉を交わさなかった。
 
 
時系列
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 2000.6.梅雨の季節のある激しい雨の日
 
解説
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 コミュニケーションがまるで成り立っていません(爆)
 
 
 $$
 
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 ちょっと緑ちゃんがびくびくしすぎかなと思いましたが、いま一つ感じがつか
めなかったもので……。
 
 リューさん、訂正とかあればお願いします。
 
 
 吉GUY@次の共演相手は誰っ?
 ji-guy@dike.dricas.com
    

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