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Date: Wed, 14 Jun 2000 18:14:45 +0900
From: DSSW Miyachi <dssw_miyachi@yasu.screen.co.jp>
Subject: [KATARIBE 19539] [HA06P] エピソード『終わりなき……』
To: kataribeML <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <39474D05103.0ABEDSSW_MIYACHI@sapphire.screen.co.jp>
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ど〜も。
総統です。
ふと自分の食生活を省みて一本。
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エピソード『終わりなき……』
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登場人物
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平田阿戸(ひらた・あど) : 人前では働かない吸血鬼ハンター。庶民派。
本編
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ある日の聖書協会事務所。
平田 :「……ん……む?」
ソファーから起き上がって時計を見ると、既に昼過ぎである。
平田 :「…………飯にしよう」
:(腹が減っては戦ができぬと聖書にも書いて……いや、孫
:子かも……GIGNの教則本だったかな?)
などと怪しい事を考えつつ、炊事室に向かう平田。
手馴れた手つきで豚肉とキャベツを炒め、ソバを放り込んでウスターソース
をかける。
平田 :(そういえば、このところ焼きそばが多いな……)
そんな考え事とは無関係に、ソバをほぐし終わってフライパンをあおる平田。
火が通ったところでお好み焼きのソースを加えてさらにあおる。
平田 :(昨日も朝食った、おとといは昼…………)
卵を落とし、黄身を潰して広げる。イカ天を入れつつソバを卵の上に移動さ
せ、待つこと数十秒。世間で言うオムそばの完成である。
平田 :「…………3週間!? 一月近く毎日焼きそば食ってたの
:か!?」
皿に焼きそばを盛り、卵の表面にソースで格子模様を描いたところで、よう
やく重大な事に気づいたらしい。いくら好きとはいえ異常である。
平田 :(まさか、焼きそば依存症? あるいは、遺伝子に刻み込
:まれた……)
胡散臭い方向に思考が流れそうになった瞬間、ふと、まな板の上に半玉残っ
たキャベツが目に止まる。
平田 :「なるほど、そういうことだったか」
世間的標準はともかくとして、平田が焼きそば一回で使用する材料はキャベ
ツ1/4玉、豚肉1/2パック、そば2玉、イカ天1/3袋である。
平田 :(そばは痛むから一回に4玉しか買わない……2回作って
:キャベツ2回分とイカ天1回分が余る…………そうなると
:……)
イカ天は焼きそばにしか使えないから、豚肉1パックとそば2玉とイカ天1
袋を追加して、もう2回……6回目でイカ天は割り切れるものの、キャベツが
半玉余り…………
平田 :「くっ、巧妙な罠だったか」
罠も何も、自分のレパートリーが狭いだけである。
ともあれ翌日、残った半玉のキャベツを千切りにして食して事なきを得たそ
うである。
……既に手遅れな気もするが。
時系列
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2000年6月初頭の聖書協会事務所。
解説
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割と実話です。
関係ない話ですが、私は通常、オムそばなどという言葉を使いません。焼き
そばは卵でとじるのが、太古の昔からの常識であります。
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ではまた。