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Date: Sun, 11 Jun 2000 22:56:11 +0900
From: Takuji HOTTA <gombe@osk3.3web.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 19480] Re: [HA06P]: 『過去探し』発掘続き
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200006111356.AA00518@gombe-pc.osk3.3web.ne.jp>
In-Reply-To: <200002250749.QAA79782@www.mahoroba.ne.jp>
References: <200002250749.QAA79782@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 19480
ごんべです。
ラストまで行っていたのに一人で止めてしまっていた『過去探し』ですが。
At Fri, 25 Feb 2000 16:49:25 +0900 (JST),
In the message "[KATARIBE 18109] Re: [HA06P]: 『過去探し』発掘続き" ;
> これで、一応ENDにするのがいいかなぁ……と思うのですが、
> 結局、「吹利史」の今後はぼかして終わりであります。
ということで、止めていたものを終わらせることにします(^^;ゞ。
E.Rさん、そして(美都さんの登場はありませんが一応)ソードさん、チェッ
クをお願いします。
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余談
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美都と紫苑を見送った後。
書店瑞鶴では、『吹利史』が、めでたく祐司の手に渡された。
精算を済ませながら……このレベルの本を3桁の値段で取り引きしてくれる
のが瑞鶴の瑞鶴たるところだが……、店長は半ば感心したような複雑な面持ち
で、溜息混じりの声を漏らした。
英一 :「しかしまあ……ああいう伝承やら大昔の文字やら……そ
:の、剣やらがあったんですなぁ」
祐司 :「さあ、どうでしょうか」
英一 :「は?」
店長と花澄は顔を見合わせる。今し方まで、本を手に入れて小躍りしそうな
喜びの表情を満面に浮かべていた人物の言葉とは、とても思えなかったが。
祐司 :「『あった』と証明されていれば、既に日本史の教科書に
:載っているでしょう(^^;」
英一 :「ああ……なるほど(笑)」
祐司の言葉の最後は、若干懐疑的な音も含んでいた。信じるばかりが学者の
仕事ではない。
しかし。
祐司 :「ところで、あの方……布施さん、ですか? どう言った
:事情で、この本を?」
英一 :「いや、それが……」
店長の言葉は歯切れが悪い。
英一 :「彼女は、この手の伝承を調べていたようで……それ以上
:のことはよく存じ上げないのですがね」
祐司 :「そうですか」
今日会ったばかりのあの女性……美都にとっては、その「伝承」とやらの内
容は真実、いや真実以上の意味合いを持っているように思われた。しかも……
祐司 :『何か関係があるのですか』
美都 :『そうみたいです』
……自分自身に関係があるという自覚を、隠そうともしていない。
祐司 :「ふむ……調べてみるか」
この時から祐司にとって、『吹利史』はただの研究対象ではなくなった。
おそらくはいずれ、そう言う心構えでいたことの是非が問われる時が来るだ
ろう。しかし少なくとも今は、平和な日常が続こうとしていた。……そして、
当分は。
(終)
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以上です。
……遅くなりました。申し訳ありませんでした。m(_ _)m >ソードさん
ではでは。
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堀田 拓司 (ごんべ) gombe@osk3.3web.ne.jp
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