Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage
Date: Sun, 4 Jun 2000 14:06:50 +0900 (JST)
From: ji-guy@dike.dricas.com
Subject: [KATARIBE 19322] [WP01P]EP: 『結界戦闘』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200006040506.OAA13423@mailsv1.dricas.com>
X-Mail-Count: 19322
吉GUY@こぢろー、いぢめてやるぅ(うふふふ)です。
暫く休もーとか言ってたのに書きました。馬鹿です。
*****************************************************
エピソード『結界戦闘』
=====================
登場人物
------------
厳侠児(げん・きょうじ):
:終末の住人。経歴、行動に謎が多い。異能は影の上を高速で移動す
:る"疾影"
八島小次郎(やしま・こじろう):
:終末の狩人。侠児を父の仇として追う。異能は影とその実態を切断
:する"斬影"
小次郎の結界
------------
首都高の陸橋の下。昼。影が濃い。
周囲が結界に包まれる。
そして侠児が中に召喚される。
侠児 :「……」
SE :タタタタタ……
駆けてくる者がいる。
その歩みは躍動感がある。
侠児は、足音からその主を若者と判断する。
侠児 :「(……10代……男……身長は…………距離15…12…………
:……来るな。)」
SE :ザッ……
足音が止まった。
侠児 :「やはり君だったか。」
小次郎 :「今日こそ逃がさねえっ!」
侠児 :「……」
小次郎 :「キサマと同じ力だ! 今日は絶対逃がさねぇ!」
侠児 :「(……この程度の結界を張れたくらいで……)」
侠児は小次郎に少し失望し、不機嫌になった。
戦うべき場所まで見誤っている。小次郎のこの甘さはいずれ死に通じる。
侠児はそう判断した。
侠児 :「(……少し灸を据えてやるか。)」
SE :キィィィィィィィ…………
小次郎が鍵を具現化する。
小次郎が構える前に侠児が口を開く。
侠児 :「……で、どうする?」
小次郎 :「!」
侠児の立つ位置は陸橋の下。侠児の身体と影は陸橋が落とした影に包まれてい
る。
"斬影"で斬ろうにも侠児の影の位置は……
小次郎 :「(くっ……こうなりゃ陸橋ごとブッタ斬って下敷きにして
:やるっ! それに……)」
侠児が竹刀の袋から天降太刀を取り出す。
小次郎 :「(……俺が立つ場所は日向だ。奴だって"あの力"で俺に近
:づけない筈だ。)」
SE :ィィィン……
侠児が"疾影"で日向と影の境目まで、小次郎に近づいた。侠児と小次郎の距離
は3メートル程。
侠児は天降太刀を掴んでいる左手を小次郎に向かって突き出した。
侠児 :「欲しいか?」
小次郎 :「な!?」
侠児 :「返してやろうか?」
小次郎は混乱した。あれほど返す気が無いと言っていた太刀を返すと……。
小次郎 :「………………(睨)」
侠児 :「ただし、私に勝てばだ。」
SE :スラン……
侠児 :「えあぁぁぁっっっっ…………!」
SE :キンッッ……
侠児が鞘から天降太刀を引き抜き、烈迫の気合いと共にコンクリートの地面に
突き立てる。
隕鉄の太刀がコンクリートにヒビを走らせる。
魔刀は折れず、曲がらず、欠けず……。
侠児は鞘を持ったまま突き刺した太刀から離れた。
侠児と小次郎が太刀を挟んで一直線上に並ぶ。
侠児と太刀、太刀と小次郎の距離はほぼ同じ。
小次郎は侠児の思惑を理解できなかった。迂闊に動けば侠児の術中にはまる。
小次郎は警戒し、影の中の侠児を睨む。
侠児 :「さ、始めようか。」
小次郎 :「な……!?」
侠児は鞘こそ持っているが丸腰に等しい。
小次郎 :「な、なめやがってっ……」
侠児 :「いくぞ。合図はこの10円玉だ。」
SE :ピーーーン…………
侠児が10円玉を指で弾いた。10円玉は上昇し、弧を描いてコンクリートの上に
落ちる。
SE :チャリーーーーンン…………
侠児は一直線に"疾影"で小次郎に近づいていく。
小次郎 :「(ばかな! いくら何でもそんな軌道ならっっ!!)」
侠児が日向へ出ようとする直前、小次郎は一瞬で影の位置を判断した。歩みを
進めそして……
小次郎 :「ぜあぁぁぁぁぁっっっ…………!」
SE :キィン!
SE :(重低音)
SE :ピッキィィィ…………
陸橋に"斬影"による切断線が走る。
SE :カランン…………………………
侠児の持っていた鞘が手を離れ地面に落ちた。
その音が陸橋の下で反響する。
時系列
-----------
3rd.1999 小次郎が葛城水稚から結界の張りかたを学んだ後。
解説
-----------
小次郎と侠児の何度目かの遭遇。
***************************************************
ざく <いや、時系列とかつけたけど、途中だし(汗)
普段より地の文を多くしてみました。<当社比倍
戦闘直前のきんちょーかんとか出したかったのですけれどいかがだったでしょ
うか? <ぎゃろさんの忠告のとおり聞いてみる。
あと、小次郎と侠児の関係やキャラクターの強調とかも……むぅ
ではでは
吉GUY
ji-guy@dike.dricas.com