[KATARIBE 19322] [WP01P]EP: 『結界戦闘』

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Date: Sun, 4 Jun 2000 14:06:50 +0900 (JST)
From: ji-guy@dike.dricas.com
Subject: [KATARIBE 19322] [WP01P]EP: 『結界戦闘』
To: kataribe-ml@trpg.net
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 吉GUY@こぢろー、いぢめてやるぅ(うふふふ)です。
 
 暫く休もーとか言ってたのに書きました。馬鹿です。
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エピソード『結界戦闘』
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登場人物
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 厳侠児(げん・きょうじ):
    :終末の住人。経歴、行動に謎が多い。異能は影の上を高速で移動す
    :る"疾影"
 八島小次郎(やしま・こじろう):
    :終末の狩人。侠児を父の仇として追う。異能は影とその実態を切断
    :する"斬影"
 
 
小次郎の結界
------------
 首都高の陸橋の下。昼。影が濃い。
 周囲が結界に包まれる。
 そして侠児が中に召喚される。
 
 侠児     :「……」
 
 SE      :タタタタタ……
 
 駆けてくる者がいる。
 その歩みは躍動感がある。
 侠児は、足音からその主を若者と判断する。
 
 侠児     :「(……10代……男……身長は…………距離15…12…………
        :……来るな。)」
 
 SE      :ザッ……
 
 足音が止まった。
 
 侠児     :「やはり君だったか。」
 小次郎    :「今日こそ逃がさねえっ!」
 侠児     :「……」
 小次郎    :「キサマと同じ力だ! 今日は絶対逃がさねぇ!」
 侠児     :「(……この程度の結界を張れたくらいで……)」
 
 侠児は小次郎に少し失望し、不機嫌になった。
 戦うべき場所まで見誤っている。小次郎のこの甘さはいずれ死に通じる。
 侠児はそう判断した。
 
 侠児     :「(……少し灸を据えてやるか。)」
 
 SE      :キィィィィィィィ…………
 
 小次郎が鍵を具現化する。
 小次郎が構える前に侠児が口を開く。
 
 侠児     :「……で、どうする?」
 小次郎    :「!」
 
 侠児の立つ位置は陸橋の下。侠児の身体と影は陸橋が落とした影に包まれてい
る。
 "斬影"で斬ろうにも侠児の影の位置は……
 
 小次郎    :「(くっ……こうなりゃ陸橋ごとブッタ斬って下敷きにして
        :やるっ! それに……)」
 
 侠児が竹刀の袋から天降太刀を取り出す。
 
 小次郎    :「(……俺が立つ場所は日向だ。奴だって"あの力"で俺に近
        :づけない筈だ。)」
 
 SE      :ィィィン……
 
 侠児が"疾影"で日向と影の境目まで、小次郎に近づいた。侠児と小次郎の距離
は3メートル程。
 侠児は天降太刀を掴んでいる左手を小次郎に向かって突き出した。
 
 侠児     :「欲しいか?」
 小次郎    :「な!?」
 侠児     :「返してやろうか?」
 
 小次郎は混乱した。あれほど返す気が無いと言っていた太刀を返すと……。
 
 小次郎    :「………………(睨)」
 侠児     :「ただし、私に勝てばだ。」
 
 SE      :スラン……
 
 侠児     :「えあぁぁぁっっっっ…………!」
 
 SE      :キンッッ……
 
 侠児が鞘から天降太刀を引き抜き、烈迫の気合いと共にコンクリートの地面に
突き立てる。
 隕鉄の太刀がコンクリートにヒビを走らせる。
 魔刀は折れず、曲がらず、欠けず……。
 
 侠児は鞘を持ったまま突き刺した太刀から離れた。
 侠児と小次郎が太刀を挟んで一直線上に並ぶ。
 侠児と太刀、太刀と小次郎の距離はほぼ同じ。
 
 小次郎は侠児の思惑を理解できなかった。迂闊に動けば侠児の術中にはまる。
小次郎は警戒し、影の中の侠児を睨む。
 
 侠児     :「さ、始めようか。」
 小次郎    :「な……!?」
 
 侠児は鞘こそ持っているが丸腰に等しい。
 
 小次郎    :「な、なめやがってっ……」
 侠児     :「いくぞ。合図はこの10円玉だ。」
 
 SE      :ピーーーン…………
 
 侠児が10円玉を指で弾いた。10円玉は上昇し、弧を描いてコンクリートの上に
落ちる。
 
 SE      :チャリーーーーンン…………
 
 侠児は一直線に"疾影"で小次郎に近づいていく。
 
 小次郎    :「(ばかな! いくら何でもそんな軌道ならっっ!!)」
 
 侠児が日向へ出ようとする直前、小次郎は一瞬で影の位置を判断した。歩みを
進めそして……
 
 小次郎    :「ぜあぁぁぁぁぁっっっ…………!」
 
 SE      :キィン!
 SE      :(重低音)
 SE      :ピッキィィィ…………
 
 陸橋に"斬影"による切断線が走る。
 
 SE      :カランン…………………………
 
 侠児の持っていた鞘が手を離れ地面に落ちた。
 その音が陸橋の下で反響する。
 
 
時系列
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 3rd.1999 小次郎が葛城水稚から結界の張りかたを学んだ後。
 
 
解説
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 小次郎と侠児の何度目かの遭遇。
 
 
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 ざく <いや、時系列とかつけたけど、途中だし(汗)
 
 普段より地の文を多くしてみました。<当社比倍
 戦闘直前のきんちょーかんとか出したかったのですけれどいかがだったでしょ
うか? <ぎゃろさんの忠告のとおり聞いてみる。
 あと、小次郎と侠児の関係やキャラクターの強調とかも……むぅ
 
 
 ではでは
 
 吉GUY
 ji-guy@dike.dricas.com
    

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