[KATARIBE 19300] [HA06N] 鏡介とチンゲンサイ

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Sat, 3 Jun 2000 20:13:12 +0900
From: gallows <gallows@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 19300] [HA06N] 鏡介とチンゲンサイ
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20000603111313.23152@mail.trpg.net>
In-Reply-To: <200006031041.TAA67609@www.mahoroba.ne.jp>
References: <200006031041.TAA67609@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 19300

gallowsです。
レスをつけないわけにもいくまい(w

****************************************************************
小説『鏡介とチンゲンサイ』
=============
登場人物
--------
 里見鏡介(さとみ・きょうすけ) :
  どこか安穏としたところのあるネクロマンサー。
 瑞鶴の猫(ずいかくのねこ)   :
  書店瑞鶴の猫。鏡介にチンゲンサイと名づけられていい迷惑である。

本編
----
 猫がいた。鏡介がここに来るのも久しぶりなのだが、まさかいるとは思わな
かった。この店の主とともに行ったのだと思っていた。

 「……やあ、チンゲンサイ」

 今は眠いのだから放っといておくれと言わんばかりに、めんどくさそうにこ
ちらに目を向ける。飢えている様子はない。きっと誰か他に餌を出してくれる
ような人がいるのだろう。或いは、自分で自分の餌くらい調達出来るのかもし
れない。

 「花霞さんたちはまだ帰っては来ないみたいだね」

 そんなことは見ればわかるでしょうに、猫は再び目を閉じ、まどろむ。6月
の陽気は昼寝には最適だ。
 鏡介はその場を去る。最初からそういう付き合いだった。一方的に何かを話
しかけ、なんとなくその場を去る。それだけだ。だがそんな日常もなくなると
面白くない。チンゲンサイという名は鏡介が勝手に猫につけた名だが、中華料
理屋にいってあるべきところにないと物足りないよね。

 「それじゃあまたね」

 そして、二ヶ月ぶりの日課を果たした。

時系列
------
 2000年6月

解説
----
 鏡介は二ヶ月ぶりに瑞鶴の猫を見かける。

****************************************************************

そいでは。

$$


---
Name :gallows(Y.Yamamoto)
E-mail:gallows@trpg.net
H"  :gallows@di.pdx.ne.jp
ICQUIN:43294615
Web  :http://www.trpg.net/user/gallows/
    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage