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Date: Sun, 07 May 2000 01:26:54 +0900
From: 銀佳 <ginka@mutt.freemail.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 18873] [HA06P] 『双子?』完全版(予定)
To: 語り部ML <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <20000506162737.27409.qmail@mutt.freemail.ne.jp>
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銀佳@流し流しっ です。
完全版二つ目。とりあえずは打ち止め…にしておこう(苦笑)
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エピソード『双子?』
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登場人物
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水瀬璃慧(みなせ・あきえ):
:吹利学校高等部に通う少し人見知りな少女。
:悠や望と知り合ったのは高校に入ってから。
:内部生でもなければ、悠とは血のつながりも全くない。
白月悠(しらつき・はるか):
:同じく吹利学校高等部に通う。
雪丘望(ゆきおか・のぞむ):
:悠と璃慧の親友
:双子(三つ子?)扱いされないのはきっと身長差のおかげ(爆)
氷崎友穂(ひさき・ゆうほ):
:吹利学校中等部の三年生。
:悠の後輩、歌を歌うのが好きな、活発な少女。
久しぶりっ
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いつものように、学校が終わり。
璃慧と悠は校門をくぐり、道を歩いていた。
璃慧 :「でね、昨日のIRCでさぁ……」
悠 :「うんうん」
と、いつものように話していると。
?? :「先輩っ」
突然、誰かの声が投げかけられた。
二人とも、声の主を探して振り向く。
?? :「あ、やっぱり先輩だ」
悠 :「……? あ、友穂ちゃんっ」
主の顔を見て、悠の顔がほころんだ。
中等部で合唱サークルに所属していた悠。その一年下にあたる、同じサーク
ルの会員だった氷崎友穂が、そこにいた。
友穂 :「お久しぶりですっ……変わってないですね」
悠 :「友穂ちゃんこそ、変わってないね(くすっ)」
再会を喜ぶ二人。中等部と高等部は隣なのに、なぜか顔を見かけることも少
なかったのだ。
ましてや、こうして話す機会など……
璃慧 :(ちーさな声)「ほえ?」
悠 :「中学の後輩、だよ」
璃慧を認めたらしい友穂が、いぶかしげに眉をひそめ……
次の瞬間。
友穂 :「あ、この人が先輩の双子の姉妹なんですねっ」
沈黙。
璃慧&悠 :「……へ?」
双子?
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悠 :「え、えっと友穂ちゃん、それ、どういうこと?(汗)」
友穂 :「どういうもなにも……違うんですか?」(びっくり)
璃慧 :「……違うにきまってるじゃん(汗)」
悠はただただ驚き。璃慧はがっくりと肩を落とし。
当の友穂はといえば、自分の発言が及ぼした影響に慌てていた。
友穂 :「え、だって、クラスの子みんな言ってますよ?」
璃慧 :「なんて?(汗)」
友穂 :「んー、『いつも一緒に帰ってるあの人たちって、絶対に
:双子だよねー』って……」
一緒に帰ってれば双子なのだろうか。
友穂 :「髪型とかもなんとなく似てるし、……それに、服装とか、
:雰囲気とか……」
璃慧 :「……そうかあ?(汗)」
髪の色は漆黒と栗色。長さも、腰までと肩先まで。
服装は……色調は似ているかもしれないが、スカートの裾の長さは全く違う。
雰囲気はといえば……知りようがないが。
悠 :「……そういえば、この前も別の子に似たようなこと言わ
:れたかも……(とーいめ)」
璃慧 :「趣味とか、性格とか、違うのにねぇ……」
友穂 :「そうだったんですか……すっかりそう思いこんでました」
すっかり恥じ入った様子の友穂に、璃慧はにこりと笑いかけた。
璃慧 :「ちなみに、あたしは水瀬璃慧。こいつのクラスメート」
友穂 :「あ、吹利学校中等部の氷崎友穂です」
そんな璃慧に、友穂も微笑み返した。
似てる?
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次の日、教室にて。
璃慧 :「ねーねー望く〜ん」
望 :「きゅ?」
璃慧 :「あたしとこいつって、似てる?(汗)」
望 :「ほえ?」
唐突にそう言われ、望は璃慧と悠を見比べる。
望 :「いや、僕はもうずっと一緒にいるし、わかるけどさぁ」
璃慧 :「やっぱそだよねえ」
望 :「でも……」
璃慧 :「?」
望 :「教室の隅っこから後姿とか見ると、確かに似てる……」
悠 :「……本当?(汗)」
望の科白に、今度こそ絶句する璃慧。
望 :「ほえ? どしたの?」
悠 :「んーとねえ……」
昨日あったことを手短に話す悠。
望も、微妙な苦笑を浮かべた。
璃慧 :「あーでも、そういえば、クラスメートにも『お前、絶対
:小学校からこの学校だろ』って言われたしなー」
悠 :「え?」
璃慧 :「すっかりとけこんでるから、外から入ったって思われな
:かったみたいだねえ(とーいめ)」
望 :「(苦笑)」
チャイムが鳴って。近づいてくる教師の足音が廊下に響く。
悠 :「(そういえば、先生にまで『幼なじみか?』って言われ
:たんだっけ)」
一時間目の英語の教師の顔を思い出し。
悠はくすりと笑った。
時系列
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2000年3月、進級・卒業の時期。
解説
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朱に交われば赤くなる、というように。
一緒に居ると、姿形や性格まで、同じように見えてくるのでしょうか?
璃慧と悠のちょっとした日常です。
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ではではっ
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銀佳
ginka@mutt.freemail.ne.jp
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