[KATARIBE 18697] [HA06][EP] 「噂の幽霊」

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Date: Tue, 18 Apr 2000 14:57:55 +0900 (JST)
From: 御滝圭介  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 18697] [HA06][EP] 「噂の幽霊」 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200004180557.OAA74708@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 18697

2000年04月18日:14時57分55秒
Sub:[HA06][EP]「噂の幽霊」:
From:御滝圭介



 ケイスケです。
 番号: 16963 [HA06][EP] 『真夜中の邂逅』を大々的に変えました。


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始まりは、ほんの噂話
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 新学期が始まってからだいぶたち、ようやく勧誘合戦も収まりまわりも落ち着
いてきた頃、健一は少し気になる話を耳に挟んだ。

 生徒A    :「ねえねえ聞いた?」
 生徒B    :「なにを?」
 生徒A    :「この学校に幽霊が出たって」
 生徒B    :「幽霊が?」
 生徒A    :「何でも事務員さんが見回りをしていたとき、教室の中にド
        :アをすり抜けて入って言ったのを見たんだって」

 健一     :(幽霊?珍しいことでもないが………)



調査報告
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 メープルガーデンで飲みかけの紅茶を脇に置いて、健一が紙を何枚も机の上に
広げている。それに気がついた圭人が声をかけた。

 圭人     :「何やってんだ?」
 健一     :「いや、学校で気になることを聞いたから、ちょっと噂を調
        :べてみたんだ」
 圭人     :「噂?」
 健一     :「吹利高校で幽霊が出る」
 圭人     :「ゆーれい?別に珍しいことも………」
 健一     :「うわさが広まり始めたのがこの頃だとしてもか」

 健一が机の上に置いて置いた紙を一枚圭人に渡す。

 圭人     :「ふーん………」
 健一     :「あまりにも季節外れだろう。この手のデマがながれるには」
 圭人     :「まあ、そう考えられん事もないが……。調査するのか?」
 健一     :「時田さんに言ったら、レコードを検索してくれたよ」
 圭人     :「物好きだねえ、やつも」
 健一     :「退屈だったんだろ」
 圭人     :「で、どうだって?」
 健一     :「本当にそのころから幽霊が出ている」
 圭人     :「素性はわかったのか?」
 健一     :「いや、そこまではまだだ。さすがに時田さんの能力も万能
        :じゃないよ。そこでだ、これは僕の個人的な興味からの調査
        :だが、つきあってくれるか?」
 圭人     :「いつやるんだ」
 健一     :「レコードで大体の出現時間は決まっていてほとんど毎日出
        :現しているから今日にでも、夜その時間に学校に入り込もう
        :と思うんだが」
 圭人     :「何時?」
 健一     :「夜11時頃、家には1時には帰れるぞ」
 圭人     :「………しょうがねえ、つきあってやるか」
 健一     :「ありがとう。じゃあ家に帰って準備をしておくから九時頃
        :来てくれる?」
 圭人     :「わかった。ところで残りの資料は何だ?」
 健一     :「吹利高校にある、怪奇現象の噂全部だ。なかなか興味深い
        :物もあるぞ」
 圭人     :「おい、それ全部時田に………」
 健一     :「いや、個人的なことにそこまで時田さんに頼らないよ。先
        :輩や後輩、及びそういう噂好きな先生達から聞いてきたんだ」
 圭人     :「そんなの調べてもほとんどデマだろ?」
 健一     :「しかし、噂が真実を語っていることもよくあることだよ。
        :まあ、今日はこの幽霊の件だけだよ、調べるのは。後のは仕
        :事になる可能性もあるしね」
 圭人     :「じゃあ、また呼び出されんのか?」
 健一     :「それが来る前に原因を断っておけば問題ないだろ」
 圭人     :「ま、そうだな」

 健一は残しておいて冷めた紅茶を一気に流し込む。

 健一     :「それじゃ、また夜に。ごちそうさま」

 提督に挨拶してからドアベルを鳴らして健一は出ていった。

学校への不法侵入(汗)
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 日はとうに暮れた真夜中。学校の閉まった裏門を乗り越えて入り込む人影が二
つあった。その影達は閉まった扉までたどり着く。片方がその扉の前で精神集中
すると、カチッと扉の開く音がした。

 圭人     :「おみごと」
 健一     :「お褒めを戴いて光栄です」
  圭人     :「ほめた記憶はない」
 健一     :「(^^;;」
 圭人     :「しかし、何度みてもすごいねえ。扉の内側の鍵を外から見え
        :ないのに、よく霊力を実体化させてまわせるもんだ。立派な盗
        :賊になれるよ」
 健一     :「まあ、手探りで探る触感はあるからなんとかなるもんだよ。
        :それに、僕に法を破る度胸はない(きっぱり)」
 圭人     :「嘘付け(即答)」
 健一     :「………(はぁ)」

 二人はその扉から中に入った。

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 以上です。メープルで聞きつけての乱入お待ちしています。
(でも収拾できる範囲で(汗))


それではケイスケでした。

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 MITAKI@yahoo.co.jp
 御滝圭介



    

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