[KATARIBE 18608] [HA06P]EP 『菜の花畑』

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Date: Tue, 11 Apr 2000 16:00:05 +0900
From: "球形弐型" <BallMk-2@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 18608] [HA06P]EP 『菜の花畑』
To: "語り部ML" <kataribe-ml@trpg.net>
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ども、球形弐型です。
ほいでは、日課の日常EP流しをば(笑)

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EP『菜の花畑』
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登場人物
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伊佐見由摩:いつも元気いっぱいな、光ファイバー少女。

ふか   :ふかふかした謎の生物

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春休み
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 暖かなある春の日。
 由摩は、久しぶりに一人で遠出をしてみようと思った。
 空は青く、雲の流れも早い。
 
 由摩     :「今日は、何処へ行こうかな……」

 遙か遠くには、伊吹山が見える。

 由摩     :「あ……」

 その伊吹山を見て、ふと思う。
 普段なら、なんてことのない風景だったが、何故か、無性にあの山を目指し
たくなってきた。
 去年の夏、家族3人であの伊吹山にある公園にピクニックに行ったことを思
い出す。

 由摩     :「……うんっよしっ♪あの山を目指そうっとっ☆」

 伊吹山まではかなりの距離がある。
 確か、去年行った時も、光の車に乗っていったのだ。
 でも、由摩は、伊吹山に向かって歩き出した。

 由摩     :「んー……やっぱ、歩いてじゃ遠いかなぁ……」

 由摩は独り言をつぶやく。
 だが、あの伊吹山には、電車でも行けると聞いたことがある。

 由摩     :「そっか……電車で行けばいいんだ……」

 そして、由摩は駅へと足を向けた。


伊吹山
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 朝出たのに、伊吹山の麓に着いたのは昼を過ぎた頃だった。

 由摩     :「ふう……結構、遠かったんだね……」

 伊吹公園にほど近い場所までやってくる。
 流石に、季節は春。
 伊吹公園も桜が満開だった。

 由摩     :「わーっ♪……きれいだねぇ☆……」

 園内に入ると、花見の客で賑わい、出店もいくつかある。

 由摩     :「んー……人でいっぱいだなぁ……」

 由摩は、その人々をかき分けて進むものの、何処へ行くとも決めていないの
で、ただただ、人の波にのまれるだけであった。
 だが、何とかして、公園の隅までやってくる。
 公園の外周は、なだらかな斜面になっており、その先は、整備されていない
伊吹山の一部。
 人混みの中で花見をするより、伊吹山で散策をした方が面白いに違いない。
 好奇心旺盛な由摩は、ぴょんと、公園の手すりを乗り越え、伊吹山へと向か
った。


菜の花畑
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 暫く、斜面を降りていくと、伊吹山の中へと入っていく。
 木々の間を歩きながら、ふと、辺りにあった小枝を拾ってみたり、山から聞
こえてくる小鳥の鳴き声に耳を傾けたり、と由摩は、山の小道を歩いていった。
 そして、急に視界が開けた場所までたどり着いた。

 由摩     :「……わーっ♪♪」

 そこは、息をのむくらいの数の、菜の花が一面に咲き乱れている場所であった。

 由摩     :「わーいっ♪」

 有無を言わさず、由摩は、その菜の花畑へと走り出す。
 伊吹山の中に、ここだけ全く違った世界が広がっているなど、由摩には想像も
つかなかった。
 
 由摩     :「うふふふ……」

 菜の花を摘み、それを辺りにばらまく。
 まるで、ファンタジー小説の一シーンの様な光景。

 由摩     :「ふにゃ〜〜〜(ごろごろ……)」

 菜の花をかき分け、そこへ寝ころんでみる。
 見えるのは、辺り一面に咲く菜の花の黄色と、空に広がる青色。

 ふか     :「ふか〜〜(ころころ……)」

 不意に、横へ目をやると、不思議な生き物が見える。
 由摩のまねをして、一緒になって寝転がっている様だ。

 由摩     :「うふふふ……ふかふか〜〜〜(ごろごろ……)」
 ふか     :「ふかふか〜〜〜(ころころりん………)」

 由摩が、寝転がると、それに合わせて、その生き物も転がる。

 由摩     :「可愛いっ☆」
 ふか     :「ふかっ☆」(ひょんっ)

 由摩がにこっと、その謎の生き物に笑顔を投げかけると、そいつは、由摩の
肩にちょこんと乗ってきた。

 由摩     :「うふふっ☆ふかふかしてる〜♪(なでなで)」
 ふか     :「ふかか〜〜♪(ひょんっ)」

 この生き物が、何者なのかなど、今の由摩には関係なかった。
 ただ、この一面に広がる菜の花と、そして、青い空に抱かれているだけで、
由摩は幸せだった。

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時系列
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3月下旬から、4月上旬のある春休みの一日。

解説
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由摩が、伊吹山で見つけた菜の花畑の中で、幸せに浸る風景です。

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んーむ、なんか結局、ふかの出た意味がわからん(爆)
まー、こー、ファンタジーっぽい日常って言うのも、たまにはありかなーと(爆)

では。

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球形弐型こと「伊沢英人」

メール BallMk-2@trpg.net

http://www.interq.or.jp/www1/hi-izawa/index.htm
<ひでSWANの暇つぶしに出来たHP>

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4月のつぶやき

「心に余裕の無い時は、人に辛く当たってしまうものだ」
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