[KATARIBE 18574] [RN] RN設定 ver0.91

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Date: Thu, 06 Apr 2000 21:27:57 +0900
From: Wings <wings@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 18574] [RN] RN設定 ver0.91
To: 語り部ML <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <38EC82CB.719E7B1E@trpg.net>
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どうも、Wingsです。
RNの設定Ver0.91を送ります。


◯新コード、「ネメシスの指輪」(The Ring of Nemesis(RN))企画案
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The Fatal Devicesについて
-------------------------

 古代のエンチャンター(魔法道具作成者)によって作り出されたマジックア
イテムの1シリーズの総称。(そのエンチャンターは、一説にはダイダロス
(*1)とも言われる)
 正確な作成時期は不明だが、ギリシャ神話成立と同時期か、少なくともその
骨子が作られた頃と推定される。(名称にギリシャの運命の女神の名が使われ
ているため)
 「クロトの書」「ラケシスの天秤」「アトロポスの剣」「ネメシスの指輪」
の4つがそれ。これらのことを指して、「ファータルデバイス」、もしくは単
純に「デバイス」と呼ぶ。
 何らかの魔法的防護処置が施されているらしく、その形状によらず、強度は
非常に強い。また、彼女ら(と、あえて呼ぼう)は自らの意志を持ち、テレパ
シーを使って他者と会話をすることや、短時間であれば、実体を伴う幻像を作
り出し、実際に活動したり、移動することもできる。(ちなみに、幻像と言っ
ても自由に作り出せるわけではなく、作成段階で設定された一つの姿のみであ
る)さらに、そのほかにも様々な能力を持ち、その能力を契約を交わした人間
に与えることもできる。
 しかし、それらの能力は全て、単なる副産物に過ぎない。彼女らの真の能力
は、「何らかの形で運命に干渉すること」である。単体でも十分に強力だが、
この能力は、彼女らが全て集まってこそ真価を発揮する。全ての運命を完全に
制御する、まさに神のごとき力となるのだ。
 しかし、そのあまりにも強大な力をおそれたのか、制作者は、この能力に制
限を加えた。この能力を、彼女ら自身と、その契約者の総意によってしか使え
なくし、さらに、複数のアイテムとの契約を不可能にしたのだ。これにより、
「運命を全て制御する一者」の存在は回避された。
 また、彼女らは、"指向性を付けた魔力を物体を中心に高密度で集積させる"
という形で魔力を付与させている。この作業の段階で、すでに集積された魔力
自体がアイテムの一部となっている。いや、むしろ魔力の方こそ彼女らの本体
と言ってもいい。よって、彼女らは、たとえ完全に破壊されても、長い時間を
かけて魔力を集積させ、再生する。これを防ぐには、魔力ごと消去するしかな
い。
 また、再生の際、生物(多くは人間)の意思に反応して魔力が集積し、具体
的な物体として具現化することがある。たとえば、剣の形となって現れたり、
あるいは、その人間の肌に痣が現れるという形になることもある。この具現化
した物を、デスティネーション(運命的な物)と呼ぶ。デスティネーションは
集積した段階でその生物と運命的に(時には物理的に)接続される。この状態
では、デスティネーションとその生物とは、運命的なレベルで離れることが出
来ない(燃えるゴミに出そうが、誰かにあげようが、誰かが盗もうが、必ずそ
の手元に戻ってくる)。以下に、デスティネーションの例をいくつか示す。

・物体が現れる(剣、指輪、本、リボン、等。時には銃器などの場合もある)
・肉体に紋章が刻まれる(痣のように見えるが、瞳の奥、影の中など、異常な
            場所に発生することがある。もちろん、肌に現れる
            場合も多い)
・肉体に変異が発生する(髪のうち一房だけが金色になる。瞳が片方だけ澄ん
            だ青色になる。背中に小さな翼が生える、等。その
            変異は、どことなく神秘的な形となることが多い)

 また、デスティネーションが発生した場合、往々にしてその生物は異能力に
目覚める。これは、魔力の影響で元々あった力が覚醒したとも、魔力そのもの
が力となったとも言われる(あるいは、その両方だとも)。その生物を、◯◯
(その力の元となったアイテムが表す女神)の子ら、と呼ぶ。

 彼女らは、作られてから程なくして、争いの火種となった。彼女らを奪おう
とする人間達が争いを起こしたのではない。こともあろうに、デバイスの一つ
である「アトロポスの剣」と、その契約者が、他のデバイスを破壊しようとし
たのだ。
 この時の争いで、「ネメシスの指輪」は破壊され、「ラケシスの天秤」は休
眠状態に。「アトロポスの剣」は封印され、「クロトの書」も多くの力を失っ
た。この時の具体的な顛末を知っているのは当人達のみであるが、唯一の生き
残りである「クロトの書」は黙して語ろうとしない。

(*1)ダイダロス………古代ギリシャ神話に登場する、伝説的な発明家。
           同時に、彫刻家、画家であったとも言う。
           唱歌などに登場するイカロスの父である。ちなみに、
           その歌に登場する「蝋で固めた鳥の羽」を作ったのは
           ダイダロスである。

「クロトの書」
-------------

 「始まり」「創世」「英知」を司る。形状は、百科辞典ほどの大きさの本。
 4人の中では、最も初めに作られた。
 性格は、温厚で知的。争い事を好まず、4人のまとめ役であった。
 真の能力は、「全ての運命を見る」事。現在、過去、未来に至るまで、全て
の運命を知ることが出来る。他人にも、本に文字を浮かび上がらせるという形
で見せることが出来る。
 それ以外の能力として「紋章魔術の使用」「精神的なリンクの形成」がある
 4人の中で、唯一過去の戦いで眠りにつくことがなかった。もっとも、能力
は大幅に低下してしまったが。

「ラケシスの天秤」
------------------

 「調和」「維持」「分配」を司る。形状は、金色の天秤ばかり。
 2番目に作られたデバイスである。
 性格は、明朗快活。明るい性格で、4人のムードメーカーだった。
 真の能力は、「運命を再分配する」事。各人に与えられた運命を、ある程度
操作することが出来る。ただし、運命の総量を変えることは出来ない。(たと
えば、この能力で幸運をもたらした場合、その直後に不運に襲われる)
 それ以外の能力として、「千里眼能力」、「物体透過能力」がある。
 かつての戦いで、破壊こそされなかったものの、その傷を癒やすため、休眠
状態になった。現在の所在地は不明。

「アトロポスの剣」
------------------
 「終末」「破壊」「断絶」を司る。形状は、刃渡り60cmほどの片刃の剣
 3番目に作られた。
 性格は、冷静で無口。4人の中で、何となく浮いていた。
 真の能力は、「運命を断ち切る」事。運命を断ち切り、結果として結末を変
える。ただし、その後どう変化するかまでは予測できない。(たとえば、「彼
が旅行先の事故で死ぬ」運命を断ち切っても、事故自体は起こるかも知れない
し、彼が別の要因で死ぬかも知れない)
 それ以外の能力として、「人の心を断ち切る能力」「全ての物体を断ち切る
能力」がある。また、能力ではないが、彼女自身も剣術に長けている。
 他のデバイスと比べて明らかに異質であり、作者が違うのではないかとも噂
される。
 かつての戦いにおいて、戦いの発端となった。
 現在では、封印(物理的にも、魔力的にも)され、ギリシャの遺跡の奥深く
で眠っているはずだが………?

「ネメシスの指輪」
------------------

 「裁き」「断罪」「真実」を司る。形状は、表面に紋章状の装飾がされた飾
り気のない金属製の指輪。
 最後に作られたデバイスである。
 性格は、無邪気。クロトやラケシスを姉として慕っていた。
 真の能力は、「運命を操作し、裁きを与える」事。その人間(で無くともよ
いが)が犯した罪に対して罰を与える。ただし、「罰を与える」としか操作で
きず、具体的に指定することは出来ない。(滑って転ぶだけかも知れないし、
車にはねられて大けがをするかも知れない。もちろん、死ぬことだってあり得
る)
 それ以外の能力を、多数持つ。ただし、それらの能力の強さ自体は他のデバ
イスに及ばない。
 かつての戦いにおいて、アトロポスに破壊されてしまった。しかし、魔力ま
では消去されなかったので、復活しつつある。


RN01、Tales of Broken Ring
==========================

世界背景
--------

 現代日本。基本的には現実世界に準拠。ただ、魔術的な存在や超能力者など
が実在している。それに関する公的機関のアプローチに関しては未定。(設定
しても、当面使うとは思えないので。第一、メインテーマではない)
 神々は、一応存在する。もっとも、そうそう現実世界に首を突っ込んでもい
ないので、一般には知られていない。
 また、「神」のごとき技量を持ったエンチャンターがかつて存在していた。
彼(?)が「The Fatal Devices」を作り出したのである

状況
====
 「クロトの書」との契約者であった一人の青年が、突如姿を消す。
 それとほぼ時を同じくして、日本各地で、奇妙な変化が身体に起きる者が幾
人も出現していた。
 そして、彼らを狙い、謎の組織が暗躍し始める………。

PCの立場
----------
 
PCは、以下にあげるいずれかの立場にあります。

1「ネメシスの子ら」
--------------------
 「ネメシスの指輪」の魔力が集積したことで、異能者となった人々です(も
ちろん、それ以前から異能者であってもかまいません)
 謎の組織から、突然訳も分からず狙われることになります。
 基本的には、PCはこの立場としてください。
 なお、「ネメシスの子ら」は基本的にPCしかいません。

2:「断ち切られた者」
----------------------

 謎の組織のメンバーです。
 トップの人間(?)の能力によって洗脳され、彼に絶対の忠誠を誓っていま
す。
 基本的に、「ネメシスの子ら」、及び「指輪」を探し、発見したらそれを報
告、もしくはその場で殺害しようとしています。
 テクニカルな立場ですので、あまりお勧めしません。極端な話、この立場の
PCは居なくてもかないません。
 ちなみに、洗脳と言っても完全な物ではないので(それに近い物ではありま
すが)後々裏切ることは可能です(もちろん、他のメンバーにつけねらわれる
でしょうが………)。

3:「知らざる者」
------------------

 知り合いが突然ネメシスの子になってしまった、可哀想な人です。
 要するに、事件に係わってしまう一般人です。
 ちなみに、一般人と言っても、別に異能者であってもかまいません。

4:「指輪を持つ者」
--------------------

 「子ら」ではないものの、「ネメシスの指輪」の分霊(?)である指輪を所
有しています。
 このタイプのPCは、はっきり言うと特異な存在です。具体的に言うと、こ
のタイプのPCは最大でも8人となります(指輪は9つしかなく、内1つはN
PCが所有)。
 このタイプを選ぶときは、必ず世界管理者(私です)の許可を取ってくださ
い。
 なお、「指輪を持っていてなおかつネメシスの子らである」とするのは可能
です。

最高技能値
----------

 15です。
 ちなみに、完全な状態のFatalDevicesの技能値は20に達します。

メインの舞台
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 別に日本のどこでもいいのですが、基本的に東京とします。
 ちなみに、現在「クロトの書」はここに存在します。

時代
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 現代です。
 具体的に年代を定めるつもりはありません。
 もっとも、決めた方が時系列の把握がしやすいでしょうから、このあたりは
未定です。

PCの目的
----------

立場によって異なります。

1の場合
-------- 

・現在の状況を乗り越える
------------------------

  いきなり命を狙われるのは誰だって嫌でしょう。
  謎の組織を何とかしようとするのが、当面の目的となります。
  
・ネメシスの指輪を復活させる
----------------------------

  クロトの目的は、今のところこれです。
  もちろん、「他人に悪用されないように」という理由付きです。

2の場合
--------

・組織の命令に従う
------------------

 基本的にはこの行動方針となります。
 ネメシスの子らを追いかけ回すことになります。

・ネメシスの指輪を復活させる
----------------------------
 
 組織のトップのねらいも、これまたこれです。
 もちろん、彼はその力を悪用する気です。

3の場合
--------

・友人を助ける
--------------

 これくらいの目的がないとこの立場でPCをするのは不可能です。

4の場合
--------

・ネメシスの指輪を復活させる
----------------------------

 彼らの場合は、所有している指輪の呼びかけによって始めることになります

追記
----

 立場2のPCは、出来るだけ、(いつ、とは規定しませんが)最終的には組
織を裏切るようにしてください。
 そうしないと、PCどうしで殺しあいという嫌な事態が発生しますので。

プレイヤーの目的
----------------

 ・派手な戦いを楽しむ
 ・狭間では出来ないようなスケールの大きい話をする。
 ・生きる死ぬぎりぎりのラインの中で話を展開する。

 と、こちら側から提示するのはこんな所です。
 もちろん、これ以外の目的があっても問題ありません。

デフォルトの組織(?)
----------------------

「クロトの書」
--------------

 組織と言うには語弊がありますが、ここにあげます。
 デバイスの一人である彼女は、今回の事態を重く見ました。謎の組織の暗躍
を知った彼女は、「ネメシスの指輪」の復活に向けて動き始めます。これ以上
彼らによる犠牲を増やさないため。そして、「指輪」の力を悪用させないため

・謎の組織(正式名称未定)
--------------------------

 「ネメシスの指輪」の復活を狙う組織です。トップの男と、彼によって洗脳
された数十人の精鋭メンバーから成っています。暗殺業務等を請け負っていま
したが、実は、この組織は設立当初からこの目的のために作られました。
 ある書物によって「TheFatalDevices」の存在を知ったトップの男は、アト
ロポスが眠る遺跡を発見し、不完全ながらも封印を解いて(!)、その能力に
より、この組織を設立したのです。
 アトロポスから、ネメシスの復活について聞かされたのが原因だと思われま
すが、真相は当人達以外知りません。

・ネメシスの分霊
----------------

 これも組織と言うには語弊がありますが、ここにあげます。
 ネメシスの魔力が収束したとき、その中から、大きな8つの固まりが生まれ
ました。それらは、徐々に収縮し、指輪として実体化したのです。
 彼女らには、(一部を除いて)自分が「ネメシス」だという自覚はありませ
んが、「一つにならなくてはならない」と言う意思が本能レベルで刷り込まれ
ており、それを実行しようとします。
 彼女らは、分霊とはいえネメシスの力の一部を受け継いでいます。
 彼女らのデータは、狭間06のキャラクターページに登録されている者に基
本的に準じますが、最高技能値は15となります。

$$

前回からの変更点は、

・「FatalDevicesは単体ではデバイスと呼ばれる」事の明記。
・ダイダロスに関する解説の追加
・デスティネーションに関する詳しい解説の追加。
・ネメシスの指輪の設定に関する表記ミスの修正。

です。
つっこみ、びしばしお願いします。
それでは………Wingsでした。

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              「黄の八弦琴」
             伝説こそ語るべし。
               なぜなら、
          皆を導き、希望を与えるから。
                             Wings 
                   メールアドレス wings@trpg.net
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