[KATARIBE 18424] [HA06P] 『双子?』

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Date: Tue, 28 Mar 2000 09:05:32 +0900
From: 銀佳 <ginka@mutt.freemail.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 18424] [HA06P] 『双子?』
To: 語り部ML <kataribe-ml@trpg.net>
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 ども、銀佳です。
 久しぶりにEP流します〜。
 (例にもれず、実話です(^^;;;)


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エピソード『双子?』
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登場人物
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 水瀬璃慧(みなせ・あきえ):
     :吹利学校高等部に通う少し人見知りな少女。
     :悠や望と知り合ったのは高校に入ってから。
     :内部生でもなければ、悠とは血のつながりも全くない。
 白月悠(しらつき・はるか):
     :同じく吹利学校高等部に通う。璃慧とはクラスメートかつ親友。
     :璃慧とはいつも一緒に下校している。
 雪丘望(ゆきおか・のぞむ)

 氷崎友穂(ひさき・ゆうほ):
     :吹利学校中等部の三年生。
     :悠の後輩、歌を歌うのが好きな、活発な少女。


久しぶりっ
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 いつものように、学校が終わり。
 璃慧と悠は校門をくぐり、道を歩いていた。

 璃慧     :「でね、昨日のIRCでさぁ……」
 悠      :「うんうん」

 と、いつものように話していると。

 ??     :「先輩っ」

 突然、誰かの声が投げかけられた。
 二人とも、声の主を探して振り向く。

 ??     :「あ、やっぱり先輩だ」
 悠      :「……? あ、友穂ちゃんっ」

 主の顔を見て、悠の顔がほころんだ。
 中等部で合唱サークルに所属していた悠。その一年下にあたる、同じサーク
ルの会員だった氷崎友穂が、そこにいた。

 友穂     :「お久しぶりですっ……変わってないですね」
 悠      :「友穂ちゃんこそ、変わってないね(くすっ)」

 再会を喜ぶ二人。中等部と高等部は隣なのに、なぜか顔を見かけることも少
なかったのだ。
 ましてや、こうして話す機会など……

 璃慧     :(ちーさな声)「ほえ?」
 悠      :「中学の後輩、だよ」

 璃慧を認めたらしい友穂が、いぶかしげに眉をひそめ……
 次の瞬間。

 友穂     :「あ、この人が先輩の双子の姉妹なんですねっ」

 沈黙。

 璃慧&悠   :「……へ?」


双子?
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 悠      :「え、えっと友穂ちゃん、それ、どういうこと?(汗)」
 友穂     :「どういうもなにも……違うんですか?」(びっくり)
 璃慧     :「……違うにきまってるじゃん(汗)」

 悠はただただ驚き。璃慧はがっくりと肩を落とし。
 当の友穂はといえば、自分の発言が及ぼした影響に慌てていた。

 友穂     :「え、だって、クラスの子みんな言ってますよ?」
 璃慧     :「なんて?(汗)」
 友穂     :「んー、『いつも一緒に帰ってるあの人たちって、絶対に
        :双子だよねー』って……」

 一緒に帰ってれば双子なのだろうか。

 友穂     :「髪型とかもなんとなく似てるし、……それに、服装とか、
        :雰囲気とか……」
 璃慧     :「……そうかあ?(汗)」

 髪の色は漆黒と栗色。長さも、腰までと肩先まで。
 服装は……色調は似ているかもしれないが、スカートの裾の長さは全く違う。
 雰囲気はといえば……知りようがないが。

 悠      :「……そういえば、この前も別の子に似たようなこと言わ
        :れたかも……(とーいめ)」
 璃慧     :「趣味とか、性格とか、違うのにねぇ……」
 友穂     :「そうだったんですか……すっかりそう思いこんでました」

 すっかり恥じ入った様子の友穂に、璃慧はにこりと笑いかけた。

 璃慧     :「ちなみに、あたしは水瀬璃慧。こいつのクラスメート」
 友穂     :「あ、吹利学校中等部の氷崎友穂です」

 そんな璃慧に、友穂も微笑み返した。


似てる?
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 次の日、教室にて。

 璃慧     :「ねーねー望く〜ん」
 望      :「きゅ?」
 璃慧     :「あたしとこいつって、似てる?(汗)」
 望      :「ほえ?」

 唐突にそう言われ、望は璃慧と悠を見比べる。

 望      :「いや、僕はもうずっと一緒にいるし、わかるけどさぁ」
 璃慧     :「やっぱそだよねえ」
 望      :「でも……」
 璃慧     :「?」
 望      :「教室の隅っこから後姿とか見ると、確かに似てる……」
 悠      :「……本当?(汗)」

 望の科白に、今度こそ絶句する璃慧。

 望      :「ほえ? どしたの?」
 悠      :「んーとねえ……」

 昨日あったことを手短に話す悠。
 望も、微妙な苦笑を浮かべた。

 璃慧     :「あーでも、そういえば、クラスメートにも『お前、絶対
        :小学校からこの学校だろ』って言われたしなー」
 悠      :「え?」
 璃慧     :「すっかりとけこんでるから、外から入ったって思われな
        :かったみたいだねえ(とーいめ)」
 望      :「(苦笑)」

 チャイムが鳴って。近づいてくる教師の足音が廊下に響く。

 悠      :「(そういえば、先生にまで『幼なじみか?』って言われ
        :たんだっけ)」

 一時間目の英語の教師の顔を思い出し。
 悠はくすりと笑った。


時系列
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 2000年3月、進級・卒業の時期。

解説
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 朱に交われば赤くなる、というように。
 一緒に居ると、姿形や性格まで、同じように見えてくるのでしょうか?

 璃慧と悠のちょっとした日常です。

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 ではではっ


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銀佳
ginka@mutt.freemail.ne.jp
http://www.geocities.co.jp/Bookend/4229/
    

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