[KATARIBE 18070] Re: [HA06P] :「春待鬼」

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Date: Mon, 21 Feb 2000 11:38:02 +0900 (JST)
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 18070] Re: [HA06P] :「春待鬼」 
To: kataribe-ml@trpg.net
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2000年02月21日:11時38分01秒
Sub:Re:  [HA06P] :「春待鬼」 :
From:E.R


      こんにちは、E.Rです。
    総統さん、gallowsさん、久志さん、こんにちは。

 明日から一応2週間ほど出張です。
 故に、とにかくこれくらいは仕上げねばっ(ぐっ)

 ……春待鬼、一応、ラストまで引っ張ります(笑)

**********************************************
> 花澄     :「あの、先程は申し訳ありませんでした……」
> 平田     :「あ……あ、いやあの(汗)」
> 花澄     :「申し訳ありません、すっかり脅かしてしまいまして」
>
> ふかぶか、と頭を下げる。
> 微かに……梅の香がした。

 平田     :「う………」

 ……さて。
 こう謝られてしまうと、今度は平田のほうがつらい。

 平田     :(うううう)

 角が無くなってしまうと、目の前に居るのはごく平凡な『本屋の店員さん』
でしかない。その相手を……まあ仕方ないとは言え、化け物扱いしてしまった
ということで。

 平田     :(ううううううう(自責の念モード))
 花澄     :「……あの……(汗)」
 平田     :「う……いや、その……こちらこそすいませんでした。
        :(ふかぶか)」
 花澄     :「いえ、申し訳ありません(こちらもふかぶか)」

 切りの無い風景である(苦笑)

 平田     :「う……(汗)………すみませんこの本下さい」
 花澄     :「あ、はいっ」

 受け取ると、一礼してレジへ向かう。
 平田は内心溜息をついた。

 平田     :(……鬼が金棒ぶん回しててくれたほうが気が楽だ…)

 ……そんなものかもしれない。

 花澄     :「カバーお付けしますか?」
 平田     :「あ、はい、お願いします」

 何となくレジの前でかしこまっている平田の足元で。

 瑞鶴の猫   :「……なう」
 平田     :「おわ?」
 花澄     :「あ、すみませんっ……こら邪魔よ、そこは」
 瑞鶴の猫   :「…………(全然構わず大欠伸)」

 いつの間にやらレジの前に猫がいる。

 平田     :(ふてぶてしい奴だ)
 瑞鶴の猫   :(耳をこりこり掻いている) 

 ……まー……そういう猫である。
 と、平田の後ろから。
 
 鏡介     :「おや、チンゲンサイだ。……これ下さい」
 花澄     :「チンゲンサイ?」
 鏡介     :「………これ(と、猫を指す)」
 花澄     :「…………(汗)」
 瑞鶴の猫   :「………(のん、と、頭を前足に乗っけて眠る体勢)」
 鏡介     :「これ下さい」
 花澄     :「あ、はい(汗)……っと、お待たせしました」

 カバーをかけた本の上に、何やら乗せて平田に渡す。
 
 平田     :「……?」
 花澄     :「あ、豆です」

 パラフィンの折り紙に豆を入れて、口を刺繍糸で縛ってある。

 花澄     :「今日は、節分ですから(笑)」
 平田     :「……どうも」

 倉庫から出てきた店長が、微かに皮肉を込めて花澄を見やる。

 店長     :「ああ、何でしたらそこの鬼に、ぶつけてやって下さって
        :構いませんので」
 花澄     :「……(無言)」

 この場合、何言っても負けるのは花澄のほうである。

 花澄     :「……里見さんも、どうぞ」
 鏡介     :「どうも」
 花澄     :「フラナ君は、いる?」
 フラナ    :「うんっ、ありがとう」

 手を伸ばして嬉しそうに受け取る。
 それを眼の端で見やりながら、平田は硝子戸に手をかける。

 SE     :からから。
 花澄     :「有難うございました」 
 平田     :「あ、ども……(口の中で)」

 硝子戸を開けた途端、ぴんと鋭く冷たい風が吹きこんでくる。
 一度、身震いしてから平田が外に出て行く。
 そしてそのあとから、ふらりと鏡介が出て……行きかけて。

 鏡介     :「……またね、チンゲンサイ」
 瑞鶴の猫   :「………(ふすん:なんとでもお呼び)」
 花澄     :「(苦笑)……有難うございました」

 ぱらぱらと、お客が出ていって。

 花澄     :「じゃ、ちょっと松蔭堂行って来ようかなあ…いい?」
 店長     :「さっさと帰ってこいよ」
 花澄     :「はい(苦笑)いこうか、フラナ君」
 フラナ    :「うんっ」

 ふわり、と薄絹を肩からかけて、エプロンを外して。
 小柄な少年……と言ったら失礼だが……と花澄が外に出ていった途端。

 瑞鶴の猫   :「……なう(寒いじゃないかい)」
 店長     :「空調が要るか(苦笑)」

 明日は立春。
 本当の春は、もう少し先になるのかもしれない。

*****************************************

 というところで。

 まー、大体の筋だけ追った感じです(苦笑)
 追加、訂正、修正、等々、お願いします。


 ではでは。


    

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