[KATARIBE 18009] [HA06N] :「泣きたい夜に」

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Mon, 14 Feb 2000 22:29:56 +0900 (JST)
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 18009] [HA06N] :「泣きたい夜に」 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200002141329.WAA65658@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 18009

2000年02月14日:22時29分56秒
Sub:[HA06N]:「泣きたい夜に」:
From:E.R


      こんにちは、E.Rです。

 ふと。
 ………まあ、こういう夜もあるので。
 花澄の風景です。

*************************************
「泣きたい夜に」
===============

 本当に。
 そんな夜もあるということで。

 ほてほてと、歩く。
 夜の中を、歩く。
 俯く顔を見られぬよう。
 
 多分……歩き疲れれば、それで良いのだ。

 曇った空に、街の灯りの照り返しだけがぼんやりと広がって。
 妙に濁った空。

 泣きたい夜には、一人でいてはいけない、と。
 歌う人もいるけれど。
 一人で片付けなければ、人に頼るのもまた確かなことで。
 下を向いて歩いてそれで済むのならば、容易いことだと。

 人に頼る自分を、どこかで見るときのかなしさに比べれば、まだ容易いこと
なのだと。
 それはごく単純な、不等式。

 今はつらいのだけれども。
 今は、なんだか本当につらいのだけれども。


 ひとに甘え、ひとに頼らねば立てぬ自分を見るよりは。


 ほてほてと、歩く。
 夜の中を、歩く。

 いつか頭が上がるまで。
 いつか夜の闇の中を、真っ直ぐ見ることが出来るまで。

 ほてほてと。
 足をゆっくり動かして。
 夜の中を歩いてゆく。
         …………歩いてゆく。

*****************************************

 ……案外。
 ここら辺が、花澄の本領だよなあ、とか(苦笑)


 ………ではでは。


    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage