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Date: Mon, 14 Feb 2000 22:29:56 +0900 (JST)
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 18009] [HA06N] :「泣きたい夜に」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200002141329.WAA65658@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 18009
2000年02月14日:22時29分56秒
Sub:[HA06N]:「泣きたい夜に」:
From:E.R
こんにちは、E.Rです。
ふと。
………まあ、こういう夜もあるので。
花澄の風景です。
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「泣きたい夜に」
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本当に。
そんな夜もあるということで。
ほてほてと、歩く。
夜の中を、歩く。
俯く顔を見られぬよう。
多分……歩き疲れれば、それで良いのだ。
曇った空に、街の灯りの照り返しだけがぼんやりと広がって。
妙に濁った空。
泣きたい夜には、一人でいてはいけない、と。
歌う人もいるけれど。
一人で片付けなければ、人に頼るのもまた確かなことで。
下を向いて歩いてそれで済むのならば、容易いことだと。
人に頼る自分を、どこかで見るときのかなしさに比べれば、まだ容易いこと
なのだと。
それはごく単純な、不等式。
今はつらいのだけれども。
今は、なんだか本当につらいのだけれども。
ひとに甘え、ひとに頼らねば立てぬ自分を見るよりは。
ほてほてと、歩く。
夜の中を、歩く。
いつか頭が上がるまで。
いつか夜の闇の中を、真っ直ぐ見ることが出来るまで。
ほてほてと。
足をゆっくり動かして。
夜の中を歩いてゆく。
…………歩いてゆく。
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……案外。
ここら辺が、花澄の本領だよなあ、とか(苦笑)
………ではでは。