[KATARIBE 17931] [HA06P]: 『笑顔』

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Date: Mon, 7 Feb 2000 21:26:41 +0900 (JST)
From: ji-guy@dike.dricas.com
Subject: [KATARIBE 17931] [HA06P]: 『笑顔』
To: kataribe-ml@trpg.net
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吉GUY@いきおい です。
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笑顔
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登場人物
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金元吉武(かなもと・よしたけ)
    :大陸で武術(ウーシュ)を学んだ日本人。
 
西郷士郎(にし・ごうしろう)
    :吉武の旧知の人物。古武術家。吉武よりかなり年長。
 
玄関
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 SE      :がらがらがら…
 
 引き戸を開ける音
 
 吉武     :「ごめんください」
 
 奥から袴を穿いた男が出てくる
 
 郷士郎    :「どちらさま…ああ、君は…もしかして…」
 吉武     :「…お久ぶりです。」
 郷士郎    :「金元くんか、いや懐かしい。」
 
 一礼する吉武。
 
 吉武     :「…柴田先生は……」
 郷士郎    :「ああ、柴田師範は三年前にお亡くなりになられた。」
 吉武     :「あ…………そう…ですか…それは…(…遂に…)」
 郷士郎    :「道場は、未熟ながら私が守っているがね。ところで今日
        :は一体どうしたのかね? 十年ぶりとは云え、きみがただ
        :挨拶に来ただけとは思えないがね。」
 吉武     :「…………ああ…ええ」
 郷士郎    :「立ち話もナンだ。上がりたまえ。」
 吉武     :「………」
 郷士郎    :「そのつもりで来たのだろう?(微笑)」
 
 口の端を僅かに上げる吉武。
 
 
廊下
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 前を歩く郷士郎。背中から言葉を投げる。
 
 郷士郎    :「大陸では、相当修行を積んだようだね。」
 吉武     :「……いえ、それほどでも……」
 郷士郎    :「歩き方で解るよ。」
 吉武     :「…」
 
 郷士郎の肘と膝の位置と重心…。
 
 吉武     :「!」
 
 郷士郎の背中に柴田翁の後姿がダブった。
 
 吉武     :「……(アンタとの差、またつけられたかな…)」
 
  
道場
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 郷士郎は吉武を道場に案内し、声をあげた。
 
 郷士郎    :「今日は珍しいお客様が来られた。私の古い友人で金元
        :くんだ。」
 
 練習生たちは手を止め、視線が吉武に集まる。
 
 郷士郎    :「金元くんは、中国の武術を学ばれていてね、いい機会だ
        :から、大陸の技を少し見せてもらおうと思う。」
 練習生    :「なら、私が相手を…」
 郷士郎    :「いや、金元くんは容赦無く人を打つからね。私が相手を
        :しよう(ニヤ)」
 吉武     :「(…確かにアンタなら、遠慮はいらないか……)」
 郷士郎    :「金元くん、心配なのだろう? 先生の技が失伝していな
        :いか。玄関で顔に出ていたよ。」
 吉武     :「(…お見通しか…まるで柴田先生のようだな……)」
 
 上着を脱ぐ。顔には図らずも笑みが浮かぶ。
 
 郷士郎    :「さ、遠慮は無しだ。(ニヤリ)」
 
 開掌で構える郷士郎。
 
 吉武     :「(…こういう気分で手合わせをするのは…いつ以来か…)
        :お手柔らかに。(ニヤリ)」
 
 包拳礼をとる。
 
 SE      :たん!
 
 郷士郎に相対し、畳の上に素足で震脚を踏み、構える。
 
 
時系列
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 吉武の帰国後、間もなく。
 
解説
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 友人であり先輩である、郷士郎との再会。
 
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 続きも考えたけどいちおーおしまい。
 
 西郷士郎……わははははは、ベッタベタ(爆)
 
 
 
 吉GUY
 ji-guy@dike.dricas.com
    

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