[KATARIBE 17799] [HA06P] 『狩猟者たちののどかな出会い』

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Date: Tue, 1 Feb 2000 09:32:38 +0900 (JST)
From: ごんべ  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 17799] [HA06P] 『狩猟者たちののどかな出会い』 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200002010032.JAA53786@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 17799

2000年02月01日:09時32分38秒
Sub:[HA06P] 『狩猟者たちののどかな出会い』:
From:ごんべ


 ごんべです。

 IRCでやろうと言っていた、前野さんと白犬の出会いのシーンです。
 途中まで流します。
 ハリさん、チェックをお願いします。

# むー、地の文が減らないよぅ。


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エピソード『狩猟者たちののどかな出会い』
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登場人物
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 前野 浩 (まえの・ひろし)
    :無道邸の使用人。デジタイズ能力等を使い妖魔ハンター業もこなす。
 白犬
    :仙号・白雲(はくうん)。魑魅魍魎を喰らう能力を持つ異能犬。


承前
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 前野     :「……あれ、今の……」

 屋敷の用事で街へ出てきていた前野は、ふとすれ違った中年の男のことが気
になって、後ろを振り向いた。どこかで見覚えがある顔。
 後ろ姿を目で追いながら記憶を探っていた彼は、懐から一枚のMOを取り出し、
意識の一点をMOに集中した。収録されている情報が、瞬く間にビジュアルイメ
ージとなって彼の視覚に飛び込んでくる。それを彼は思考と同じ速さで検索し、
一つのデータを選び出した。

 前野     :『……あった、これだ……まちがいない』

 彼が無道邸に住み込みで働くようになって、早くも2年近くが経過する。そ
の間に彼は、彼自身も持っていた特殊な能力を活かして、彼の女主人である無
道千影の本来の…「裏の」…仕事を手伝うようになっていた。

 前野     :『捜索願が出されている男性……真相は狐憑きによる人格
        :乗っ取りに起因する失踪、か……なるほど』

 その世界では「ハンター」と呼ばれるその仕事において、千影が属する同業
者の集まりからは、正式な手続きを踏んで加わっている千影や前野には様々な
情報が流れてくる。
 普通の人は対処できない事柄を処理する能力を持つ彼らに、期待を寄せる人
々は少なからずおり、寄せられる依頼は千差万別である。今回のデータも、そ
れらの中から前野が保存しておいた手配書の一つだった。

 前野     :「とりあえず、見失うわけにはいかないな」

 MOを懐にしまうと、前野は男の姿が見えるうちに尾行を開始した。


遭遇
----

 尾行を継続するうちに、前野は少々頼りなさを覚えていた。
 通常この手の「仕事」に従事する際はそれなりの装備を携えてくるし、厄介
な仕事であればアシスタントを連れてくることもある。しかし今回は全く突然
の接触だったのでそれらの用意はない。

 前野     :「いつもなら "焔" で、憑き物だけを何とかできるんだが
        :……差し当たっては、どうやってあの人から追い出すか、
        :だな」

 ましてや今は明るい午後の昼下がり、人目に付くような荒事は避けたい。

 前野     :「あの男の人自身は犠牲者だしな……さて」

 そう考えているうちに男は古い市街の裏路地に入っていき、周囲からは次第
に人通りが少なくなってきた。幸か不幸か、ターゲット……おそらく狐狸精の
類……は、自分から人目に付かない場所に来てくれた。確かに、 "彼ら" が考
えることの第一は、人の目を避けることだろう。
 ならばこの機会を逃さず男の身柄を押さえておいた方が、後の事態を考える
と得策かも知れない。

 前野     :「しょうがない、まずは確保・無力化、から始めるか」

 様々な戦闘データを記述したディスクの所在をスーツのポケット越しにチェ
ックし、彼は足を早めた。使えそうなデータを適宜、自分の身体にロードする。
 と、男が足を止めた。

 前野     :「?……気付かれたか?!」

 その時。
 ぬっ、と音がしそうな存在感とともに。
 ふさふさした真白な毛並みの、大きな大きな犬が、向こうの角から現れた。
 男……おそらく狐狸精……が、傍目にも狼狽しているのがわかる。

 白犬     :「ワンッ!!」

 突如、鋭い吠え声があたりに響きわたった。
 魂魄を震わす声の一撃に耐えた前野の目に、たまりかねた狐狸精が男の身体
から飛び出すのが映った。

 前野     :「お…」

 前門の犬、後門のハンター。
 立ちはだかる彼に慌てた狐狸精は別の方向へ逃げようとするが、もう遅い。

 SE     :ヴィムッ

 一閃。前野の目から発した光線が狐狸精を包むと、その霊体は見る間にデジ
タル化され、彼の掲げた予備のフロッピーディスクの中に吸い込まれていった。

 前野     :「……まあ、浄滅しなきゃならない筋合いもないしな」

 全てがフロッピーに吸収されたことを確認すると、注意深くそれを内ポケッ
トにしまい込む。
 ふと見ると、前方にいた白犬はまだその場にいた。前野に興味があるのか、
若干近づいた位置で、じっと彼の方を見ている。それを見ながら彼は、犬の吼
え声には魔除けの効果があるらしい、などという話を思い出していた。

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 一旦切ります。

 この後、IRCでやっていた前野さんと白犬のほのぼのシーンにそのまま続き
ます。ここで切るのは、ログが錯綜していて全体の構成がまだできていないた
めです(^^;。
 みかんちゃんの白犬さんこんにちはシーンの、数日前を想定しています。


 また続きが出来たら流します。それでは。

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ごんべ
gombe@osk3.3web.ne.jp


    

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