[KATARIBE 17772] [HA06] 月

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Date: Sat, 29 Jan 2000 00:55:41 +0900
From: 井出純次 <kyokutai@mtd.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 17772] [HA06] 月
To: 語り部 <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <3891BBFDDC.CBF4KYOKUTAI@smtp2.tokai.or.jp>
X-Mail-Count: 17772

こんばんわ、極力応援支援隊です。
久志さんの2月(中?)までに1EPを書くというお約束のものです。(笑)

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 滝 郁代:変身能力者だったはず(汗)最近は異能者としての活動はない。
      香辛料会社「高間スパイス」に勤める。

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冬、寒さが厳しい日々が続く中、ぽっかりと暖かな日があった。そんな日のこ
と。

郁代は会社からの帰り道、いつものように車に乗っている。

 郁代   :「……あ〜、いい月や……」

ぽっかりと、月が浮かんでいる。冬の夜。澄んだ世界に星に守られ、月があた
りを照らしている。黒々とした世界の中、硬質な光とともに少し柔らかな光が
混じり込んでいる。

 郁代   :「てなモノローグをつぶやいても……一人じゃさまにならん
      :か(笑)」

 ウインカーを出してインテグラはスーパーの駐車場に入っていく。
そのまま郁代は買い物タイム。

 郁代   :「……そういや……この冬まだこれやってなかったな(笑)」

 郁代はポイポイと食材をかごの中に放り込んでゆく。まあ、給料日も来た
ことだし、ちょっと張り込んでみよう、といったところ(笑)
 大根、ちくわ、はんぺん、すじ肉、卵にこんにゃく……その他いろいろ(笑)
いわゆるおでんである。
 結構高くつくが、まあ年中行事ということで……いつものことらしい(笑)

 郁代   :「さて、後は酒か」

 そのまま車に戻って行きつけの酒屋へと向かう。とはいえ、何かあったと
きに贈答用として買いにぐらいだが。まあ、いろんな酒があって、純米酒を
中心に取りそろえてある。日本酒の値段はよくわからないので、うまそうな
(らしい)ものを選んでいる。

 郁代   :「……おんや?吹利の地酒……?「吹歓」……こんなんあっ
      :たんかいな。初めてみた(汗)」

 純米吟醸酒、と書いてあるが……まあ、飲めそうである。
たぶんすいかんと読むのであろう。安易なネーミングである。(わるかったな)

 郁代   :「……ま、何事もチャレンジやな……おばちゃんこれお願い」
 おばちゃん:「おおきに(笑)えーと……(ぴっ)2480円です」
 郁代   :「金払いながら聞くのもなんやけど……これ旨い?」
 おばちゃん:「んー。地元では……売れてないね(笑)」
 郁代   :「……(汗)」
 おばちゃん:「でも。他のところから結構引き合いがあるみたいよ。」
 郁代   :「……失敗やったかな?……ま、引き合いがあるんやったら
      :なにがしかの人気があるんやろ……」
 おばちゃん:「んー、聞いたところでは盛岡のでようけ売れてるみたいよ」
 郁代   :「なんで盛岡(汗)」

閑話休題……。

 郁代のアパート……ぐつぐつ鍋が煮えている……2個……(汗)
毎度のことながら作っているうちに(鍋が)増殖していくのであった。

 郁代   :「……」

声もなく立ちつくす。まあ、1週間+αぐらいで消化されるのは確実だが…
…。

 郁代   :「さて、いってみようか。」

 鍋を一つ、ガスコンロも一つ。杯、お酒適当にスーパーから持ってきたか
ごに放り込んでいく。
 目的は……?。

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夜。月明かりと煙草の火を頼りにてくてくと歩いていく。いつもの公園。そ
の昔、ここで不思議な少女にであったこともあった、あの公園である。
ベンチとテーブル、そんなものもおいてある。
郁代はテーブルにコンロを置き、先ほどのおでんを煮はじめる。
湯気が、夜空に立ち上っては消えてゆく。

 郁代   :「さーて、準備完了っと」

 純米酒「吹歓」の口をポンッとあけ、杯に注ぎ込む。
ベンチに腰掛け、杯を眺める。杯の中に浮かぶ、月。
……目を細め、しばし眺めて、おもむろに飲み干す。杯の月ごと。
ふう、と一息。そして天の月を眺める。

 郁代   :「ええ月や……」
今日は月を眺めて、おでんをつつく。そのうち誰かがくるだろう。
そんな気がして外での酒盛り。

……誰かが来るまで、月がお供。煙草が標。

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で、切る。ホントに誰かが通りかかるか……って、寒空になにしとんるんだ
ろう(汗)
誰も通らなければ、このまんま。(爆)

月を飲みたくて、たまにはこーゆーことをします。<本人
ただし、春とか夏とか秋とか……暖かいときにね(笑)
#つまみは乾き物だけど(爆)
この雰囲気を書きたくて、かいえはみたものの、前半部分いらんね。蛇足だ
(爆)でもカットすると……とんでもなく短くなるな(滅)
ま、在りし日(?)の郁代の一こまです。

てなところで、てけつんてけてん。

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極力応援支援隊 as 井出純次
calling of FUKUROI.OTYANO_KUNI
e-mail:kyokutai@mtd.biglobe.ne.jp
(受け専用)

ある開発者のつぶやき:
「香辛料は使えば使っただけ不味くなる
言葉は尽くせば尽くすほど曖昧になる」
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