[KATARIBE 17717] [HA06P]EP :「米!米!米!」当日編

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Date: Tue, 25 Jan 2000 23:39:57 +0900 (JST)
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 17717] [HA06P]EP :「米!米!米!」当日編 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200001251439.XAA98658@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 17717

2000年01月25日:23時39分56秒
Sub:[HA06P]EP :「米!米!米!」当日編:
From:久志


 久志です。
とめてたまるかー(やけ)
米3です。

 なんというか、止まってる試合はこっちでやって
ある程度の流れはきめちゃおーということで
<そーでもせんとすすまないー(み”ー)

『米!米!米!』試合当日編
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第一試合、一十vs水島緑
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 実況     :「さて、紅翼グランプリ第一戦始まります。試合の前に実況
        :は私、古田千一郎(ふるた、ちいちろう)でお送りします」
 観客     :「ひゅーひゅーひゅー」
 実況     :「解説は全日本格闘技研究会名誉顧問、熊渡正三郎さんをお
        :招きしています」
 熊渡     :「うむ祭に闘いは必須である、熱き戦いを期待したいものだ」
 実況     :「まずは、控え室から、両選手の意気込みを伝えてもらいま
        :しょう。控え室の緑選手、ずばり勝算は?」
 緑      :「が、頑張ります(何で知り合いが多いんでしょうか〜)」
 実況     :「初々しいコメントでした。大丈夫なんでしょうか(笑)」
 熊渡     :「むぅ、婦女子が闘いに赴くのか、しかし昨今の婦女子の闘
        :い振りはめざましいからのぅ、興味深い」
 実況     :「プロフィールが届いています、えー得意技は…」

 ぱらぱらと手もとの資料をめくる。

 実況     :「打撃系の選手とのことです。一方の一選手、如何でしょ
        :うか」
 一      :「ひとまず、どこまでもつかやって見ます。米への道は遠
        :そう…」
 熊渡     :「うむ、古来男は食うために戦ってきたのじゃ」
 実況     :「さあ、両選手の入場です」

 花道を通り二人が入場する。まだ、第一試合だというのに観客席は学生やお
客でにぎわっている。

 かーん

 緑      :「はわ、どうしよう」
 一十     :「うーやりにくいなぁ」

 さすがに顔見知り同士でどつきあうのも、気が引ける。

 ISSAC     :『戦闘モードへ以降完了……サポート開始します』
 実況     :「両選手お互いにらみ合っています」
 熊渡     :「うむ、水島選手の雰囲気が変わったのう」

 ISSACのモードを見ぬく解説のじーさん、なに者だ。

 一十     :「(お見合いのままじゃはじまらないしな)じゃ様子見で…」
 緑      :「(う…くるっ)」

 軽く蹴り出された足を、軽くかわす。戦闘モードの緑にはまるで通じない。


 実況     :「にのまえ選手の牽制のローキック。鋭く宙を斬りますが、
        :相手は動じません」
 一十     :「う、体が思いのほかなまってる(汗)
 緑      :「(とりあえず、攻撃しなきゃ始まらないし…)」

 ぐっと右手をにぎりこむ。

 緑      :「右手でえぐる込むようにパンチ」

 独り言つぶやきながら右手を突き出す。

 実況     :「おぉっと、逆に水島選手仕掛けました!」
 
 一十     :「喋りながら?信じて良いのか?」
 熊渡     :「ふむぅ!鋭い!」
 一十     :「なっ!速い!」
 実況     :「こーれーは!意外と鋭い攻撃!」

 蹴りだされた足をすり抜けて、わき腹めがけて吸いこまれていく。
 懸命に身をよじったがかわしきれず、拳はわき腹にめり込んだ。

 実況     :「おぉぉぉぉ〜!にのまえ選手の脇腹に鋭く拳が突き刺さ
        :るーーーー!!!」
 熊渡     :「くほぉ〜これは効いとるぞーあのような若い女性がこれ
        :ほどの鋭さをもった拳を繰り出すとは!」

 一十     :「(!早い……重い!?)」

 一瞬息がつまり、食らったわき腹を押さえひざをついた。

 一十     :「っ!、全然見た目と違う」
 緑      :「(ダメージは……そこそこか……)」
 一十     :「(ベーカリーで見かけた時点で、普通じゃないのはわか
        :ってたのに!)」
 実況     :「くりてぃかるひっとっ」
 熊渡     :「うぬぅ!魅せてくれるのぉ」
 れふりー   :「5−6−7……」
 実況     :「かなり効いているようです…あっ、立ちました!」
 緑      :「(うう、立ち上がらなくていいのにぃ〜)」
 一十     :「一応、やれます(どーしよー)」
 実況     :「試合続行です!」
 熊渡     :「そうでなくては!漢たるものたとい強大な敵の前であ
        :ろうと闘いを投げ出してはいかんのじゃ!負けるな青年!」
 実況     :「さぁ、これでお互いに慎重になるでしょう……どちらか
        :ら手を出すのか…」
 緑      :「ふぅ」
 一十     :「(う……かなりダメージ残ってるな、これで決める…)」

 痛む腹をこらえて、蹴りを放つ……がどれも勝つどころか相手にかするこ
とさえできない。

 実況     :「にのまえ選手、焦りが出たのか大振りが多いです。あれ
        :では体力を削ってしまいますよ」
 熊渡     :「ダメージがおおきすぎたの、青年よ」
 一十     :「くっ、さだまらん」
 実況     :「ずいぶんと息が上がってしまっていますね」
 緑      :「(やっぱり…きっちり戦わないとな…)」

 ぐっと右手の拳を握り締める。

 実況     :「おっ!水島選手、構えを変えました」
 熊渡     :「むぅっ!あの構えはっ!」
 一十     :「何が来る?」

 緑      :(インパクトブレーカーで……一発でしとめた方が……一さ
        :んのためか)
 ISSAC     :『……チャージ完了』

 肌に刺さるような緊張感がリングだけでなく客席にまで広がった。

 一十     :「違う、やばいかっ!」
 実況     :「張り詰めた空気がリングを…あっ!動きましたっ!!」

 事実としては、ただのストレートパンチが決まったかのように思えた。
 が。

 一十     :「うぐっ」

 びくんと体を震わせ180を超える体が一瞬宙に浮いた。
 次の瞬間、リング中央からコーナーへと吹っ飛んだ。

 熊渡     :「なにぃっ!?」
 実況     :「これは一体……」

 一十     :「ぐっ…」

 立ちあがろうとしたが、そのままその場に倒れる。

 実況     :「あっ!今、にのまえ選手が崩れ落ちました!水島選手の
        :攻撃が決まったようです!!救護班に運ばれていきます!」
 救護班    :「うんしょっうんしょっうんしょっ」

 一十氏、テントに退場。

 勝負師    :「あああああ、まけちまった……(泣)」
 一学生    :「よっしゃー!水島さーん!素敵だー!」

 リングサイドで一喜一憂する輩達。

 緑      :「はぁ、疲れた……」
 ISSAC     :『ターゲット沈黙、通常モードへ』
 解説     :「ああっ。ただいま情報が入りました
        :十選手は……とりあえず、命に別状はないそうです」
 熊渡     :「あの青年、よく生きておったのぉ」

 おいおい

 解説     :「それにしてもあんな女の子があのような強力な技を出す
        :とは、いや〜本当に格闘の世界も奥が深いですね」
 熊渡     :「うむ、ワシもうかうかしていられん!」

 一十     :「……米……」

 その声を聞くものはなし。

 実況     :「これは、次の試合も楽しみになってきました。第二試合
        :は、10分後に開始されます」
 熊渡     :「それではまた次回じゃの。楽しみじゃ」

 一十     :「あ、まひ…ひゃん…」
 麻樹     :「寝てろ。負傷者第1号」
 郁代     :「……ま、この分やとすぐに喰いにきそうやな……。焼き
        :鳥焼いといたろ。」

 アナウンス  :「紅翼グランプリ第一試合終了しました、紅翼グランプリ
        :第一試合終了しました、試合開始3三分02秒、原因不明
        :の打撃技で水島緑選手の勝利です」

 学生A    :「なんじゃそりゃぁ〜」
 学生B    :「そんなんありかよぉーーー」
 学生C    :「緑さん!ついていきますっ!」
 緑      :「が……がんばりました(赤面)」

 外野1    :「つーか、あれ無空破じゃねぇ?」
 外野2    :「虎砲のほうが近くねえか?」
 外野3    :「どっちにしてもまっとうな人の技じゃねーぞ……」

 紅翼グランプリ、第一試合。あっというまに終了(笑)
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第二試合へ続く。



    

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