Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage
Date: Mon, 24 Jan 2000 22:00:06 +0900 (JST)
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 17686] [HA06P] :「冬夜流星」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200001241300.WAA12383@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 17686
2000年01月24日:22時00分06秒
Sub:[HA06P]:「冬夜流星」:
From:E.R
こんにちは、E.Rです。
ふと、思い付いて書いたEP。
たーしか、この二名は初顔合わせ…だろうということで。
すみません、鏡介氏、お借りしました(汗)
*****************************************
「冬空流星」
============
某夜。
公園の、ベンチに。
座り続けている人影。
鏡介 :「………(ぼーーーっ)」
いあ、その脳裏ではどれほどの思考が飛びまわっているか知れないのだが。
とりあえず……見たところはぼーーっとして見える。
外套を着込んではいるものの、寒いのか寒くないのか、はたまた寒いことさ
え思考の題材になっているのか。
鏡介 :「…………(ぼーーーっ)」
と。
かたかた、と、小さな、しかし何か硬いものがぶつかるような音。
ぢいぢい、と、同時に高い声。
鏡介 :「……………」
視線の先を、歩いてゆくのは……人形である。
街灯の光の中、丸く切り取られた空間の中を、人形はかたかたと歩いてゆく。
鏡介 :「…………(想いの残った故の人形…ではないのか)」
それならば、鏡介の興味の範疇外である。
と、人形が急に頭を振り上げて、鏡介の方を見た。
譲羽 :「ぢ?(あれ?)」
譲羽にして見れば何の事は無い。あまりに静か過ぎて相手に気がつかなかっ
ただけのことである(爆)
譲羽 :「…………(じーーーっ)」
鏡介 :「…………(ぼーーーっ)」
とりあえず、敵意は無いことを確認。
ついでに、自分を見ても慌てないことを確認。
とすると。
……好奇心が次に動き出すあたりが譲羽である。
鏡介の視線は、いつのまにか自分を離れて、中空に浮かんでいる。
譲羽 :「?(視線を追っている)……?(何も見えないらしい)」
鏡介 :「………(ぼーーーっ)」
この人は何を見ているのか。
見えないだけに……好奇心は募るものである。
SE :とてとて………ぴょいっ
鏡介の腰掛けているベンチに飛び乗り、その横に陣取る。
譲羽 :「ぢいっ(用意完了っ)」
流石にその動きを追っていた鏡介がぼそり、と呟く。
鏡介 :「……ネクロフィリアと人形愛との間の細い糸…」
譲羽 :「ぢ?(きょとんっ)」
……まあ、譲羽の語彙の中に、ネクロフィリアは無いし、ご本人、人形の自
覚がてんとして無いわけで(汗)
結論:でんでんわけがわからない……となるらしい(汗)
鏡介 :「………(ぼーーーっ)」
譲羽 :「………(真似してぼーーーっ)」
…………。
譲羽 :「………(なんか退屈)」
……………。
譲羽 :「………………(何見てるんだかわからない)」
……………………。
譲羽 :「……………ぢい(退屈ー)」
大体がじっとしているのが苦手な譲羽である。
帰ろうかな、と思い、ふともう一度空を見上げて。
譲羽 :「ぢ!」
鏡介 :「……(おや)」
すい、と空の中空を薙ぐように進む流れ星は、それでも願い事一回分くらい
は長持ちした。
譲羽 :「ぢい(感動)………ぢいぢいぢっ(そうか、お兄ちゃん
:これを待ってたんだ!)」
いや、違うと思うのだが(汗)
譲羽 :「ぢい……(尊敬〜)」
鏡介 :「………(ぼーーーっ)」
譲羽 :「ぢいぢいぢいっ(お兄ちゃん凄いなあっ)」
ぽこぽこ跳ねながら、そこまで言って。
SE :ぴょいっ
人形娘は、ベンチから飛び降りた。
譲羽 :「ぢいぢいぢっ(お兄ちゃんありがとうねっ:手を振る)」
言葉が分かるわけでもないが…まあ、手を振る仕草、というのは、それなり
共通したものである。
鏡介 :「ああ……さようなら(手を振り返す)」
譲羽 :「ぢいっ(じゃ、お兄ちゃんまたねっ)」
とてとてとて、と、街灯の光の中から、人形娘が暗闇の中へと消えてゆく。
それを鏡介はぼーーっと見送っている。
存外寒い、冬の夜のことである。
******************************************
ということで。
いあ、鏡介氏の横で、真似してぼーーっとしている譲羽の姿がふと浮かんで(^^;;
あり得ないようでしたら、切っちゃってください(^^;;;;;;
ではでは。