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Date: Mon, 24 Jan 2000 20:52:01 +0900
From: Masaki Yanagida <yanagida@gaia.fr.a.u-tokyo.ac.jp>
Subject: [KATARIBE 17684] Re: [WP01P]: 本編 EP: 『司るもの』1日目2幕
To: kataribe-ml@trpg.net
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In-Reply-To: <199911011831.DAA32400@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 17684
どもD16です。
タイガさん、年内に書くという約束守れなくて申し訳ありませんでした。
既に1ヶ月が過ぎ去ろうとしてますが、続かせていただきます。
タイガ <furutani@mahoroba.ne.jp> さんは書きました:
>「鳥の歌」
>---------
>
> 吹子 :「コクシチョウ!」
>
> 東京タワーについた吹子は案の定、数羽のコクシチョウを見つけた。
> コクシチョウは彼女一人の起こした風にさえ脆くも砕かれ、光の粒子となっ
>て行く。歌に惹かれて集まってきた鳥達と、『心の歌』を歌い出す吹子。
>
> 吹子 : 冬の空に白い羽を見つけた
> : 夏の旅人の忘れ物
> : 凍れる青空に漂うばかり
> : 落とした人が取りに来るまで
> :借りておこうか
> :優しい思い出 楽しい日々を
> :皆が取り戻すその日まで
> : 私の身を飾っておくれ
> : 必ずいつか貴方のもとへ
> : きっと届けて見せるから
> :(お願い。こっちへ来て。絶対に還して見せるから)
>
> 願いを込めて空に響かせる吹子。光が、白い羽となって降り注ぎ、彼女の羽
>となっていく。吹子は、新たな羽を眼下の者達へ示すように大きく翼を広げて
>しばらく滑空し、東京タワーの周りを一巡するとそのまま人目の無い所へ降り
>立った……。
**********************************************************************
東京タワーから増上寺までは僅か。
高藤は息を切らせない程度のランニングで増上寺の境内に入った。
夕暮れの境内には、巨大な山門が暗く影を落していた。
見まわす。鳥の姿は見失っていた。見当をつけた所はこの広い境内のどのあ
たりだったか。
高藤 :「ちぃ?」
何か。自分の中に響く何か。
腹の底に黒く澱となって沈んだ、あの「未来」。
失ってからずっと感じていた、今の自分と、それをとりまく世界への「違和
感」。
高藤 :「どこだ、どこだよ!」
見つけ出せば、取り戻せるかもしれない。
めぐり合えば、目が覚めるかもしれない。
失意と諦めの中で投げやりになって生きる日々は覚めない悪夢の様だったか
ら。
高藤は走った。あては無い。とにかくこの境内の中をくまなく探すほか無か
った。もう一度、あの感覚を感じたかった。
歌が聞こえた。
高藤 :「女?」
○遭遇−美女と野獣の場合−
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そこにいたのは一人の女性だった。美しい髪を頭の後ろで結ってまとめてい
る。少女と呼ぶのが相応しく思えた。
高藤は構わず声をかけた。
高藤 :「唄ってたのは、アンタかい?」
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ひとまず切ります。
よくよく考えたら、高藤は自分以外に能力者が居ることをまだ知らないので
タワーの少年を追いかけたのも、何か自分には訳のわからない今の状況に、何
らかの手がかりが得られるかと思ってのためです。
#終末の住人の概念から説明してもらわなければ鳴らないようで……。
吹子さんの反応は普通は、怯えるような態度かと思ったのですけれど、はっ
きりしないのでお任せします。
#外見は潰れた鼻、耳:1、ふてぶてしい風貌:2がついてるものですから
それではよろしく
D16
e-mail:yanagida@gaia.fr.a.u-tokyo.ac.jp