[KATARIBE 17613] [HA06E] エピソード「平日と休日」

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Date: Fri, 21 Jan 2000 17:11:49 +0900
From: 軍光一 <kazuki@kurume.ktarn.or.jp>
Subject: [KATARIBE 17613] [HA06E] エピソード「平日と休日」
To: kataribe-ml <kataribe-ml@trpg.net>
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 軍光一@はにゃ です。
 EPになおしました。
 ふかにゃ、訂正とか宜しく。そのまんまだからあんましないと思うけど。

エピソード「平日と休日」

登場人物
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西夜一輝(にしよる・かずき):毒舌家の紅雀院大学総合歴史学科助手。最近天
使のせいで影が薄い。

狭淵麻樹(さぶち・まき):男らしい狭淵流鍼灸術伝承者。(おい)(訂正願い
ます)

本編
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 狭淵美樹(さぶち・みき)から双子の妹の狭淵麻樹(さぶち・まき)が越中富山
藩の藩医関係の史料を保管していると聞いて、麻樹に会いに行く西夜であった。

 非社交的な西夜はこういった仕事は苦手。ちょっと緊張している。

 西夜     :「ここに未整理の文書があると聞きまして。よろしかったら
補修整理させていただけませんか?」(折り詰めを差し出す)
 麻樹     :「ん。判った」(受け取る)
        :「ん、兄貴の紹介か。どの史料がいる?」

 あっさり中に通される。少々拍子抜けしたらしい。とにかく史料を見てみる。

 西夜     :「おや、ずいぶんと丁寧に保管されていますね。御性格です
かね?」
 麻樹     :「ん。父親からの預かり物だからな。まだ」
 西夜     :「預かり物ですか。困りましたね。では大学で預かる訳にも
いきませんね」
 麻樹     :「んー、それもそうだな」
 西夜     :「ふむ。これはずいぶんと古い物ですね。コピーやカメラの
強い光を当てると変色するかも知れない」
 麻樹     :「ふむ。そうなのか」
 西夜     :「ええ。配慮の足りない『知識人』どもがその手のミスを繰
り返していましてね」
 麻樹     :「ふむ。そうかもしれんな」
        :「すると筆写か?」
 西夜     :「ええ。全部手作業の筆写になります」
 麻樹     :「なるほど。時間がかかりそうだ」
 西夜     :「まことに申し訳ありませんが、そういうことでたびたびお
じゃますることになるかも知れません」
 麻樹     :「ふむ。あぁ、仕事で居ないことの方が多いから。次に来る
時を連絡してくれればいい」

 なにげに携帯番号まで教えてもらう西夜。他人事ながら、初対面の人間にここ
まで教えていいものだろうかと心配になる。

 西夜     :「ご親切にありがとうございます。今度お礼に食事でもどう
ですか?まあ、たいしたものは出せませんが」
 麻樹     :「ん、暇があるときにな」
 西夜     :「時間は合わせますよ」(苦笑)

 社交的なふりをしつつも、興味は手元の史料の方へ。
 そのまま挨拶もそこそこに作業にはいる。

 西夜     :(かりかりかりかりかりかりかりかり)

 普段は落ち着かない駄目人間が、こういうときだけ集中力を発揮する。

 西夜     :(ん?)

 気が付けば麻樹は邪魔しないように部屋の隅に腰掛けてじーっとしている。

 西夜     :(いやよく見ると、寝ているのかな?)

 どうもそのようだ。

 西夜     :(休みの日じゃないと、病院勤務で連日午前様という話だっ
たしな。休みの日におじゃまして悪かったかな?)

 そして数時間経過。

 西夜     :「おや、もうこんな時間か……あんまり遅くまでいても失礼
ですし、今日はこれで失礼します」
 麻樹     :「そうか。お疲れさま」
 西夜     :(帰り支度をしながら)「正直、親切な方で助かりましたよ。
文書をお持ちの方は、なかなか出し渋って見せていただけない場合もおおいです
し」
 麻樹     :「あぁ、兄貴の紹介だからな」
 西夜     :「まあ、もったいぶるだけぶって、たいしたことのない場合
が大多数ですけどね。そういう場合は」
 麻樹     :「(肩をすくめて)そうかもな」
 西夜     :「まあ、学術研究とテレビのバラエティー番組の区別の付か
ない人も多くて困りますよ」
 麻樹     :「(わずかに唇を歪めて)…………ふむ」
 西夜     :「では今日はこれで。活字になったら進呈しますよ」
 麻樹     :「あぁ、では」

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時系列
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 2000年1月。受験騒動の合間を縫ってのある日。

解説
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 狭間06ラブラブ補完計画から話題が出たものの、全く色気のない二人であっ
た。



    

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