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Date: Sun, 9 Jan 2000 21:58:25 +0900 (JST)
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 17408] Re: [HA06][EP] 『明けない夜・紘一郎、花澄サイド』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200001091258.VAA63730@www.mahoroba.ne.jp>
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X-Mail-Count: 17408
2000年01月09日:21時58分25秒
Sub:Re: Re:[HA06][EP]『明けない夜・紘一郎、花澄サイド』:
From:E.R
こんにちは、E.Rです。
D16さん、なおなみさん、こんにちは。
えーと、なおなみさんの修正箇所と、その前の段階のとが、
結構ごっちゃになったので(己的に(^^;;)
まず、なおなみさん修正後のEPを書いて見ます。
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> 紘一郎は地図を見つめたまま微動だにしなかった。ただ奥歯を擦る鈍い音
>が、しんとした室内に響いた。
> 紘一郎が人前で始めてみせる表情だった。
>
紘一郎 :「それじゃあ平塚さん、始めましょうか」
紘一郎 :「平塚さんが、その一さんに似た人を見つけたのは……」
花澄 :「あの、氷雨が降った日だから、三日前。場所は……、大
:通りの交差点だったと思うのだけど……」
すー :「似てたっていうのは?」
花澄はすーと目をあわせると、少し困ったような表情をした。
花澄 :「ええとね、背格好がそっくりだったの。それに、多分顔
:も」
紘一郎 :「一さんじゃないって言う根拠は?」
花澄 :「……スーツを着てて、プレスの効いたロングコートを着
:てたの。似合ってるんだけど……、その、似合ってるもん
:だから……」
紘一郎 :「別人ですね」
すー :「うんうん。(思いっきり、こっくり)」
紘一郎は花澄の言葉に従い、地図をにらむ。やがて顔を上げてプリントアウ
トしたビデオ製作会社のリストからいくつかの候補を選び出した。
紘一郎 :「多分、このあたりです。行きましょう」
花澄 :「はい」
ゆず :「じぃ……(かすみぃ)」
花澄 :「ゆずは、お留守番ね」
紘一郎 :「すー、ゆずちゃんを平塚さんの家まで送ってってくれ。そ
:れから合流だ」
すー :「りょーかい!行くよ、ゆずちゃん」
すーはぽふっとゆずの頭に手をやると、抱き上げた。
○侵入、邂逅
------------
そのビルは、表通りから一本裏に入った路地裏に面していた。
花澄 :「ここね」
紘一郎 :「特に、呪詛のような気配は感じないですけどね」
すー :「うー、よく見えないよう(;_;)」
歩み出そうとした花澄の鼻先を風が掠めた。
花澄 :「何?」
風 :『行くな、澱んでいる』
紘一郎 :「花澄さん?」
花澄 :『何があるか、告げなさい』
花澄は問い掛ける紘一郎を目で制し、取り巻く風に告げた。
風 :『男が一人。他には風を起こす物は無い』
花澄 :『身にまとう風は』
風 :『冥く、冷たく、斬りつける風。微かに怨嗟を響かせなが
:ら嶺を越えて木々の枝の間を抜ける風。谷間から湧き上が
:る硫黄を乗せて新芽を落とし、若枝を枯らす風』
花澄 :「私たちの探している人のようです。中に、」
花澄は紘一郎に告げた。
花澄 :「男の人が居ます」
入り口は既に閉められていた。
紘一郎 :「スタジオは三階だな……」
すー :「外から見てみようか?」
紘一郎 :「すーの鳥目じゃ無理だ。中から行こう」
すー :「でも……」
紘一郎 :「いくぞ(ぽむ)」
すー :「うんっ、まかしとけー!」
そういうとすーはヒト型からセキセイインコに姿を変え、紘一郎の肩に止まった。
紘一郎 :「平塚さん、ここで帰ってもらうって訳には」
花澄 :「いきません」
紘一郎 :「……」
花澄 :「……」
紘一郎 :「じゃ、行きますか」
そう言うと紘一郎は鉄の戸を開けた。
中は、暗かった。
明かりを探して、中に踏み込む。手元に電燈のスイッチを見つけ明かりを灯
す。灰色の無機質なリノリウムが蛍光灯の明かりに照らされた。目の前には上
に上がる階段があり、その隣の廊下は奥のオフィスに続いているようだった。
幾つか並んだ鉄の戸が沈黙したまま、硬質の光を返していた。
紘一郎は階段に足をかけて上り始めた。かつり、かつりと足音が響く。後か
らほとんど足音を立てないで花澄が続く。
踊り場に上がり、さらに階上を目指した時、紘一郎の脳裏ですーが叫んだ。
すー :『こうちゃん、足下!』
紘一郎は足を止めた。まるで紘一郎に気がつかないように花澄が上ってくる。
目をすがめ、周囲を見直した。
いつのまにか、向く方向が変わっていた。つい今しがた上って来たばかりの
階段に向かい、足を踏み出そうとしていたのだ。
紘一郎 :「ほぉ」
目の前で、花澄が目をつぶり頭を振った。
花澄 :「……ああ、紘一郎さん」
紘一郎 :「平塚さん、大丈夫ですか?」
花澄 :「ええ、大丈夫です。少し、眩暈が……。待って下さい」
紘一郎は踊り場の四隅に盛り上げられた土塊を、靴で払った。
紘一郎 :「人避けの罠ですね」
すー :『この先も?』
紘一郎 :『おそらく。すー、何か感じるか?』
すー :『ちょっと待って………うん。うえーーーの方が結構ヤな感
:じがするよ』
紘一郎 :『大物は上か。お約束だな』
すー :『ラスボスが畳の下にいたらかなりヤだよ(^^;』
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……すーちゃん。
その発想が好きです(^^;;
で。
これに対し、修正です。
*************************************************************
> 紘一郎 :「それじゃあ平塚さん、始めましょうか」
花澄 :「どうぞ」
> 紘一郎 :「平塚さんが、その一さんに似た人を見つけたのは……」
> 紘一郎 :「一さんじゃないって言う根拠は?」
> 花澄 :「……スーツを着てて、プレスの効いたロングコートを着
> :てたの。似合ってるんだけど……、その、似合ってるもん
> :だから……」
花澄 :「……スーツを着てて、プレスの効いたロングコートを着
:ていたんです。似合ってましたけど……、その、似合って
:いるものだから……」
#えと、花澄…すーちゃんにはそれでも砕けた口調で話しそうですが、
#紘一郎氏には、丁寧語です。
#人間関係処理:7に、すーちゃんだと、女の子好き:2で修正が加わる(爆)
> 紘一郎 :「すー、ゆずちゃんを平塚さんの家まで送ってってくれ。そ
> :れから合流だ」
紘一郎 :「すー、ゆずちゃんを瑞鶴まで送ってってくれ。それから
:合流だ」
> ○侵入、邂逅
>------------
> 歩み出そうとした花澄の鼻先を風が掠めた。
>
> 花澄 :「何?」
> 風 :『行くな、澱んでいる』
# 一行、削除です(風の言葉)
#風から「花澄の行動を制限する言葉」は、基本として出ません。
#つまり、「危険」と告げても、「行くな」とは言わない訳です。
> 紘一郎 :「花澄さん?」
> 花澄 :『何があるか、告げなさい』
# この一行も削除です。(花澄の言葉)
> 花澄は問い掛ける紘一郎を目で制し、取り巻く風に告げた。
花澄 :「情報を」
ざん、と風が流れた。
> 風 :『男が一人。他には風を起こす物は無い』
> 花澄 :『身にまとう風は』
> 風 :『冥く、冷たく、斬りつける風。微かに怨嗟を響かせなが
> :ら嶺を越えて木々の枝の間を抜ける風。谷間から湧き上が
> :る硫黄を乗せて新芽を落とし、若枝を枯らす風』
> 花澄 :「私たちの探している人のようです。中に、」
> 花澄は紘一郎に告げた。
> 花澄 :「男の人が居ます」
#えーと、風はこんなに詩文的な表現しませんので(笑)
#置き換えます。
風 :『男が一人』
花澄 :「誰?」
風 :『探してる相手……とまではゆくまいが』
花澄 :「似たようなもの?」
風 :『そんなところだ』
花澄 :「成程」
微かに笑って、花澄は紘一郎を見やった。
花澄 :「本人では無いようですけど、とりあえず関係者がいるよ
:うです」
> 目の前で、花澄が目をつぶり頭を振った。
>
> 花澄 :「……ああ、紘一郎さん」
花澄 :「……っと」
> 紘一郎 :「平塚さん、大丈夫ですか?」
**********************************
以上、かな?
ではでは。