[KATARIBE 16693] [HA06P]: 「はじめて(?)のおつかい」

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Date: Wed, 1 Dec 1999 21:58:51 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 16693] [HA06P]: 「はじめて(?)のおつかい」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199912011258.VAA25513@www.mahoroba.ne.jp>
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99年12月01日:21時58分46秒
Sub:[HA06P]:「はじめて(?)のおつかい」:
From:E.R


    こんにちは、E.R@掘り返し です。

 えーと、ぱその中身をかきまわしておりましたら、これが出てきました。
 日付はえーと、1999年の一月下旬です。(最後のぱーとが流れたのが
1月25日でしたので、それから大きくはずれてない筈です)

一応、全体をIRCろぐからEP形式に書き換えて見ました。

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はじめて(?)のおつかい
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 たんぽぽ:竜胆の飼い猫。年若い猫又。
 蒼月かける:鏡使い。ねこみみ萌えの人。
 前野 浩:無道邸執事……もとい雑用係。
 平塚花澄:書店瑞鶴店員。
 平塚英一(店長):書店瑞鶴店長。
 湊川観楠:ベーカリー楠の店長。
 
本文
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お使いリストの謎
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 たんぽぽ   :「うー……」 
 かける    :「みゅ〜」 
 前野     :「何を唸ってるんだ…(^^;;」 
 かける    :「いや、なんとなく (^^;」 
 前野     :「たんぽぽは?えらく不機嫌そうだが」(なでなで) 
 たんぽぽ   :「前にゃん……これ、なんて読むニャ?」 
 前野     :「ん?」 

 手にしたメモ用紙にはお使いリストが。

 前野     :「竜胆さんに頼まれたのか(苦笑)…え〜と、どれどれ…」 

 よろよろとした字で、「死国」と一行(笑) 

 たんぽぽ   :「読めないから、何かもわからんニャよ〜」 
 前野     :「小説だよ」 
 たんぽぽ   :「ほう〜、で、なんて読むの?」 
 前野     :「“しこく”だよ」 
 たんぽぽ   :「ラジャー! じゃあ、ちょろっと行ってくるニャ〜 
        :(どどど)」 
 かける    :「早い」 

 と思ったら……

 たんぽぽ   :「(どどど)前にゃん、売りきれニャ〜!」 
 かける    :「あらら」 
 前野     :「あははは」 
 前野     :「じゃあ、他にお使いはないのか?」 
 たんぽぽ   :「……おつりで好きなもの買っていいって言われてる 
        :ニャ〜(>▽<)
        :前にゃん、買っていいか〜?(>▽<)」 
 前野     :「……なにをだ(^^;;」 
 かける    :「前野君を(にこにこ)」 
 前野     :(ぱんちっ) 
 かける    :「はうぅ」 
 前野     :「買えないんじゃぁ、お釣も貰えないなぁ…」 
 たんぽぽ   :「……おつり、もらえないニャ……?(・・)」 
 前野     :「いや、本は売り切れてたんだろ?」 
 たんぽぽ   :「ニャ。売りきれニャ」 
 前野     :「じゃあ、買えないから、お釣もでないだろ?」 
 かける    :「こまったねぇ」 
 たんぽぽ   :「……それは困るニャ!なんとしても買ってやるニャ!」 
 前野     :(苦笑) 
 かける    :「うーむ」 
 たんぽぽ   :「んで、おつりで猫皇帝ゲットニャ!」 
 かける    :「猫皇帝?」

 説明は、無い(苦笑)

 かける    :「片っ端から本屋を当たるとか」 
 前野     :(う〜ん…こういうときに頼りになる本屋は…) 
 かける    :(イエローページぺらぺら)
 前野     :「あっ、あそこなら」 
 たんぽぽ   :「前にゃん、頼れるニャ〜。で、どこ?」 
 かける    :(イエローページぽーい) 
 前野     :「ちょっと待って、今地図を渡すから」 
 たんぽぽ   :「ほいニャ」
 前野     :(書き書き…)「う゛……」
 かける    :「どうした?」 
 前野     :(ごそごそ) 

 うまく書けなかったらしく、一度紙を丸めて、もう一度。 

 前野     :「はい、ここ。“ずいかく”ってお店だよ」 
 たんぽぽ   :「ずいかく?」
 前野     :「花澄さんが居るから、頼めば何とかなるよ(笑)」 
 たんぽぽ   :「さんきぅ! じゃ、行ってくるニャ(どどど)」 
 前野     :「騒がしいのう…(苦笑)」 
 かける    :「うみ(笑)」 

瑞鶴にて
--------

  どどどどど、と、地図を片手にたんぽぽが走る。
  さほどかからず、瑞鶴(らしき店)に到着。

  たんぽぽ   :「ここかニャ?(硝子戸から覗き込みっ)」

  少し薄暗い店内に、本がずらりと並んでいる。

  たんぽぽ   :「ここニャ〜……(からから)……ニャ?」

  入り口の処の日だまりに、ぶちの猫一匹。

  猫         :「………(じーーーーっ)………にゃあ」
  たんぽぽ   :「……喧嘩、売ってるニャ」
  猫         :『冗談はおよし。あたしよりか餓鬼の猫又に売る喧嘩は無
        :いよ』
  たんぽぽ   :「…………売ってるニャ〜(じと目)」
  猫      :『やる気かい?』
  SE       :ぱっこん☆
  猫      :「にゃあっ(大して痛くは無いが、驚いてる)」
  たんぽぽ   :「ニャ?」
  店長     :「ああ、どうぞ。入って下さい」

  大きな猫を抱え上げて、通路を確保。

  たんぽぽ   :「ありがとニャー(とことこ)」
  猫         :(じたばた)
  店長       :「お前もな。ここで無期限にひなたぼっこしたいなら、客
        :には道を開けるくらいの知恵を働かせい」
  猫         :「にゃおうっ(でもあれも猫だってば)」
  店長       :「言い訳せんでいい。たまーに餌も出るあったかいところ
             :追い出されたくは無かろうが」
  猫         :「……………(ふいっ)」
  店長       :「ほれ」

  入り口の日だまりの上に、猫を降ろしてやる。
  心なしかぶすーっとして、猫が座り込む。

  たんぽぽ   :「……変なおっちゃんニャ(小声)」
  店長       :「……ほう?」 
  花澄       :「実際そうじゃないの」

  女性の声を追いかけて、たんぽぽが振り向く。
  何処かで見かけた顔、である。

  たんぽぽ   :「花澄さん、かニャ?」
  花澄       :「はい、そうですけど(…あれ、何処かで見たような…)」
  たんぽぽ   :「良かったニャ。うち、この本ほしいニャ」
  花澄       :「はいはい」

  突き出されたメモ用紙を受け取る。

  花澄       :「死国……ああ、はいはい、こちらです」

  レジの前から移動し、文庫本の棚のところへ。

  花澄       :「死国っと……ああ、これ。……っと、そうだ。
             :ええと……あら、お名前は?」
  たんぽぽ   :「うちはたんぽぽニャ(− −)」
  花澄       :「たんぽぽ?……可愛い名前ね(にこにこ)」
  たんぽぽ   :「ニャ(^−^)」
  花澄       :「じゃ、たんぽぽちゃん。この本ね、最近表紙が新しくなっ
        :たんだけど、どっちがいいかしら?」
  たんぽぽ   :「どっち?」
  花澄       :「こっちが古い方」

  鈍色の背景に、紅い着物を纏った、青白い顔の少女の絵。

  たんぽぽ   :「………これは恐いニャ〜(;_;)」
  花澄       :「じゃ、こっちは?」
 
  ぼう、と霞む中に、髪を垂らした女の子の写真。

  たんぽぽ   :「………これも恐いニャ〜(;_;)」
  花澄       :「この話、もともと恐い話だもの(苦笑)」
  たんぽぽ   :「うち、あるじに言われておつかいに来たニャ。だから、
        :よくわからんニャ」
  花澄       :「あ、そうか……(あるじ?)…じゃ、新しいほうにしと
        :いて……カバーかけておきますね」
  たんぽぽ   :「かばー?」
  花澄       :「そしたら、恐い表紙、見えないでしょ?」
  たんぽぽ   :「ニャー(賛意)」

  カバーをかけて、袋に入れて。

  花澄       :「はい、どうぞ」
  たんぽぽ   :「おつりニャ〜(嬉々)花澄さん、さんきぅニャ」
  花澄       :「どういたしまして(笑)また来て下さいね」

  お釣りを右手に、本を左手にしっかりと握り、扉を開けようとして……

  店長       :「ほれ、退かんかい(猫に)」
  猫         :「……にゃ(ぷいっ)」
  店長       :「…………こいつわ(汗)」
  花澄       :「店長、これ使ったら?(苦笑)」
  店長       :「ん?」
  花澄       :「この前ユラさんが分けてくれてたんだけど……猫缶」
  たんぽぽ   :「ニャッ?!」
  
  目を光らせて、たんぽぽが振り向くのには気がつかずに。

  花澄       :「ええっと……猫……猫皇帝?っていうのかな?」
  たんぽぽ   :「ニャッ!」

  見事一飛びで、レジの前に戻る。

  たんぽぽ   :「ねーちゃん、うち、それ欲しいニャ〜(><)」
  花澄       :「え?えと……どうするの?(汗)」
  たんぽぽ   :「うちの大好物ニャ〜。ほしいニャ〜(ぴょこぴょこ)」

  猫         :「ふぎゃあっ
        :(ちょっとあんたっ!あたしにくれたんだよっ!)」
  店長       :「ああこら、店の中で暴れるな(汗)」
  花澄       :「好物って……(汗)」

  じたばたしている少女と猫を等分に眺め……そして店長と花澄は揃って
 溜息をついた。

  店長       :「ああわかった。(猫に向かって)後で同じ缶買ってやる
        :から…花澄、それ、その子にあげてくれ」
  花澄       :「はいはい(苦笑)」
  たんぽぽ   :「おっちゃん、いい人ニャ〜(; ;)」
  猫         :「……ふぎい(……ちっ)」
  花澄       :「じゃ、この缶、本と一緒に袋に入れとくね……それと
             :たんぽぽちゃん」
  たんぽぽ   :「ニャ?」
  花澄       :「ねこみみとねこしっぽ、隠してから帰ってね」
  たんぽぽ   :「ニャッ(汗)」

  ふこふこの真っ白なねこみみとねこしっぽが、ひょこひょこと動いていた。

任務完了(笑)
-------------

 たんぽぽ   :「行ってきたぜニャ! このとおり、ゲットニャ!」 
 前野     :「おぉ、良かったねぇ」 
 かける    :「おかえり〜」 
 かける    :「何を買ったんだ?」 
 たんぽぽ   :「怖い小説ニャ!」 
 かける    :「ふみ」 
 前野     :「知らないの?死国」 
 かける    :「知らない(きっぱり)」 
 前野     :(^^;; 
 前野     :「まぁ、これでめでたくお釣が貰える訳だ」 
 前野     :「ちゃんとお釣貰って来た?(笑)」 
 たんぽぽ   :「疎い人だニャあ……」 
 前野     :「映画もやってるよ」 
 たんぽぽ   :「おつり、これだけウチのものニャ〜(>▽<)」
 
 片手を広げて前野に見せびらかす。
 残金、四千円弱(笑) 

 前野     :「(汗)もう一度、お使いのメモを見せてみ」 
 たんぽぽ   :「ほいニャ」 

 やはり、「死国」しか書いてない(笑) 

 前野     :「ふむ………」 

 どうやら、竜胆は渡す金額を間違えたらしい。

 前野     :「4千円はとっておいて、残りの分だけお小遣いにした方
        :が良いと思うぞ」 
 たんぽぽ   :「……それで、猫皇帝、いくつ買える?」 
 前野     :「一つか二つだな」 
 たんぽぽ   :「……最低五つは欲しいニャ」 
 前野     :「う〜む…じゃあ、5つ買って、残りは持って買えりなさい」 
 たんぽぽ   :「そーするニャ。ねここ〜て〜(鼻歌)」 
 前野     :「竜胆さんもグロッキーだから、多分間違えたんだろう
        :(苦笑)全部使ったら、竜胆さんの具合が悪くなっちゃう
        :からね (笑)」(なでなで) 
 かける    :「目が覚めたらえらいことになっていそう(^^;」 
 たんぽぽ   :「それは困るニャ〜。あるじの健康のために5個買うニャ〜」 
 前野     :「で、なにか食べるか?」 
 たんぽぽ   :「……おごり?」 
 かける    :「あ、私は自分の分は自分で払います(笑)」 
 前野     :「誰もかける君には言ってないよ(笑)」 
 かける    :「ちっ」 
 前野     :「あんまり多く無ければ、奢ってあげるよ」 
 たんぽぽ   :「……じゃ、これ」

 指差したのは、ししゃもパン(笑) 

 かける    :「そ、それは……(^^;」 
 前野     :「ほいほい」

 慣れた手つきで、ししゃもパンと、自分のクロワッサンをとる 

 かける    :「癖になるぞ(笑)<ししゃもぱん」 
 前野     :「あとは、ミルクかな?」 
 たんぽぽ   :「わかってるニャ〜、さすが前ニャん」 
 前野     :「じゃあ、ミルクをお願いします(笑)」 

 それぞれが、それぞれのパンと飲み物をトレーに乗せて。
 いつもの席に落ち付いて。

 前野     :(ずず…)「で、まだ寝込んでる?」 
 たんぽぽ   :「寝こんでるニャ〜。時々牛乳飲んで、また寝てるニャ」 
 前野     :「そっか…御飯は?」 
 たんぽぽ   :「前がチーズで……その次がおかゆ」 
 かける    :「うーむ」 
 前野     :「ちゃんと薬は飲んでるみたい?」 
 たんぽぽ   :「ヤな匂いと味の粒を三つ……食後に飲んでるニャ」 
        :んで、げほげほ言ってるニャ……飲む前は」 
 前野     :「なら、大丈夫かな?」 
 たんぽぽ   :「……全然大丈夫じゃなさそうニャ〜」 
 観楠     :「んー、大変だねえ」 
 前野     :「う〜〜〜ん……」 
 観楠     :「おみまいは、もちっと良くなってからにするとして」 
        :あとでなにか差し入れでもさせてもらうよ(笑)」
 たんぽぽ   :「さすがてんちょー! いいとこ見繕ってくれニャ! 
        :(>▽<)」 
 観楠     :「あくまでも、竜胆ちゃんにだからね(笑)」 
        :荒巻き鮭なんか持っていかないよ(笑)」
 たんぽぽ   :「ちぇっ」 
 前野     :(くすくす) 
 かける    :「……また薬草パンですか?店長」
 たんぽぽ   :「薬草パン?」 
 前野     :「熱が在る時しか食べれませんよ、あれは」

 悪名だけが響き渡る薬草パンである。

 観楠     :「そーだねえ。シロちゃんが風邪引いたら、その時には
        :猫皇帝でも荒巻き鮭でも持っていかせてもらうからね
        :(笑)」 
 たんぽぽ   :「そのときは期待してるニャ!」 
 かける    :「……風邪引かないようにね(^^;食べれなくなるんだ
        :から」 
 前野     :「でも、たんぽぽは風邪ひかんだろう」 
 たんぽぽ   :「……人間の風邪はひかん!(>▽<)」

 えっへんっ、と威張るたんぽぽである。

 前野     :「猫風邪は?」 
 かける    :「ねこと人間でうつる病気ってありましたよね……」 
 たんぽぽ   :「ひく!(>▽<)」 
 前野     :「じゃあ、とりあえず猫風邪ひかんと、新巻鮭は貰えんな」 
 たんぽぽ   :「……ひきたくないし……(><)」 
 前野     :「じゃあ、新巻鮭は無しだね(笑)」 
 たんぽぽ   :「にゃ〜(><)」
 
******************************

最初の部分の場所が明記されていませんのでそのままにしていますが(おい)
多分……最後を見るに、最初の舞台もベーカリー楠って気はします。
#前野さんとかけるさんは、お茶でも飲みながらたんぽぽちゃんをまってたのでは(笑)

訂正、修正、加筆、等、お願いします。

ではでは。




    

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