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Date: Fri, 26 Nov 1999 07:07:00 +0900
From: Saramari Seimu <saramari@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 16603] [HA06:EP] :「ほそば、花澄と会うのこと」
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <383DB30432.BFD7SARAMARI@smtp01.odn.ne.jp>
X-Mail-Count: 16603
更毬@やっと書きあがったのでMLに投げます。
E.R.さんにチェックを入れていただいたのでMLに投げます。ほそばの寿命
も後少しできるだけ、書きたいものですが……。
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人物紹介
花澄:書店瑞鶴の店員。こんこんの寄り代のぬいぐるみの作り手
譲羽:花澄の擬似娘。花澄の作った人形に取りついた木霊の少女
剽夜:最近子持ちの雰囲気が妖しい理論魔術師
ほそば:剽夜と竜胆の娘。父親にあまり似なかった
こんこん:剽夜の使い魔。狐のぬいぐるみが寄り代である
EP:「ほそば、花澄と会うのこと」
剽夜 :「こんにちわ」
花澄 :「あら、更毬さん、お久しぶりですね」
剽夜 :「さすがに、学校を卒業して、ほいほいと来れる身分で
:はなくなったので」
ああそうなんだ、と、合点しかけて、花澄の視線が剽夜の後ろの少女に向か
う。
花澄 :「そちらのお嬢さんは…更毬さんの姪御さんですか?」
剽夜 :「いえ、違います」
花澄 :「…(はた)…まさか、また竜胆さんを泣かせた、とか」
花澄は前に剽夜がこんこんを人間形態でいきなり連れてきて、竜胆をから
かったときのことを思い出して言ったのであろう。
剽夜 :「大丈夫です。ほそばは私と竜胆との娘ですから」
花澄 :「えっ……?」
ほそば :「ほそばと申します(ぺこり)」
花澄 :「更毬さんってお子さんがおられたのですか?」
剽夜 :「それは世界の神秘ということで(うんうん)」
このように人を驚かせて喜ぶ剽夜は人がとても悪いといえよう。
が。
花澄 :(あ、そうなんだあ……)
……ストレートに納得する奴もいる。
花澄 :「……ほそばちゃんっていうのね。よろしくね」
ほそば :「はい、よろしくお願いします(ぺこり)」
花澄 :「ほそばちゃんは、いい香りがするわね」
ほそば :「(///)えへへ」
剽夜 :「花澄さん、するどいですね。今までなかなか気づく人
:が居なかったのに」
譲羽 :「(奥の扉の影から)ぢぃ?」
ほそば :「ほそばと申します。譲羽さま」
譲羽 :「ぢぃ」
ほそば :「はい、こちらこそよろしくお願いします」
花澄 :「ほそばちゃんは、譲羽の言葉が分かるのね」
剽夜 :「ずっと家でこんこんと会話していましたのでね、分か
:るんだと思います。……それに竜胆の娘ですから、純真
:なんでしょう」
花澄 :「そういえば、今日はこんこんちゃんは?」
剽夜 :「(かばんを叩きながら)ちゃんと、ここにいますよ。他
:にお客さんが居たので、出せなかっただけで。もう、居
:ないからいいでしょう。こんこん出ておいで」
こんこん :「こんっ(とてとて)」
譲羽 :「ぢぃ」
こんこん :「こん(たったったっ)」
ほそば :「はい、よろこんで。ととさま、譲羽さま達とお話して
:いていいですか?」
剽夜 :「あぁ、ととさまは本を選んでいるから、その間はいい
:よ。ただし、花澄さんにご迷惑をかけちゃいけないぞ」
ほそば :「はい、わかりました(しずしず)」
扉の奥に消えていく子供たち
花澄 :「おとなしいお嬢さんですね」
剽夜 :「私が家で育てていたので、ちょっと箱入りの感があり
:ますけどね」
扉の奥では子供たちの楽しそうな笑い声が響くのであった。
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更毬 静夢(さらまり・せいむ)
E-Mail:saramari@trpg.net
WWW:http://www.geocities.co.jp/Playtown/9314/
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