[KATARIBE 16600] [HA09N] 『ケーキ崩し』

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Date: Fri, 26 Nov 1999 01:49:44 +0900
From: 不観樹露生 <fukanju@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 16600] [HA09N] 『ケーキ崩し』
To: ML <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <383D68A80.F1BCFUKANJU@sv.trpg.net>
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ども、不観樹露生@ちょっと壊 です。はい。

 全国1229.234人(人外含む)の西田七緒ファンのみなさま、どもです。
 西田七緒君の一人称小説、二本目です〜〜〜(汗)

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『ケーキ崩し』
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 静かな喫茶店。などと人は言うけれども。
 ケーキの一番角の部分をほんのわずかだけ削る。
 小さな粒になって、フォークの先についた、スポンジ。
 ケーキのスポンジを。崩す。
 世界の構造を。
 俺達はいつも少しずつ少しずつ崩しているのかもしれない。
 世界の構造を暴くことで。世界の真相を知ってしまうことで。
 世界そのものをこのケーキのように。
 小麦粉のダマを。削り取るように。
 そう考えると、口元が緩むのを留められない。
 世界の闇を覗き込めるのならば。本望だ。
 世界の深層はいつも闇の中にある。
 誰が世界の深層を本当に知っていようか。
「誰が死んだの?」
 彼女はそう尋ねる。
「……………べつに…………たくさん死んでしまった、だけ」
 人間なんて簡単に死ぬ。
 人外だって簡単に死ぬ。
 自分だってその例外じゃない。
「こっちに来るのは、いつ?」
 彼女はいつも尋ねるばかり。
「まだまだ先の予定。……………あるいはもうそっち側かも」
 小麦粉のダマを削り取る。フォークの角の先に付いたわずかな破
片を舌先で舐め取る。
 紅茶の薫りだけが。
 静かに腐る。

                           (終)
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 とゆーわけで。
 誰なんだ〜〜〜〜(汗)>彼女

 ではでは。

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不観樹露生(ふかんじゅ・ろせい)    11月の標語
fukanju@trpg.net           全てを見ること。
UIN:21125410            そして生きて帰ること。
http://www.trpg.net/user/fukanju/  それが偵察機の戦い。
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