[KATARIBE 16382] Re: [HA06P] EP: 「オフラインで会いましょう」 完成版

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Date: Sat, 13 Nov 1999 21:23:15 +0900
From: 瑠璃 <lurimu@geocities.co.jp>
Subject: [KATARIBE 16382] Re: [HA06P] EP: 「オフラインで会いましょう」 完成版
To: kataribe-ml@trpg.net
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References: <199910311430.XAA25379@mail.geocities.co.jp>
X-Mail-Count: 16382

 こんばんは、瑠璃です。
 よーやくまとめ終わりました〜(^^;
 これで完成版……でいいはず(汗)

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エピソード『オフラインで会いましょう』
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登場人物
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 水瀬璃慧(みなせ・あきえ):
    :創作やインターネットが趣味の高校生。HNやPNは
    :瀬川輝(せがわ・ひかる)。HIKARUのニックでIRCによく来る。

 狭淵美樹(さぶち・みき):
    :活字中毒の医学生。筆名神酒副知で小説を書き、
    :IRCではkamusakeのnickを使っている。

 白月悠(しらつき・はるか):
    :璃慧のクラスメートで、同じくIRCユーザー。
    :IRCでのnickはsuika。人見知りするが璃慧とは仲が良く、
    :いっしょにいることが多い。

 前野浩(まえの・ひろし):
    :MIBなフリーター
    :執事ではない。

 蒼月かける(あおつき・かける):
    :ねこみみふぇちな光使い。

 片山慎也(かたやま・しんや):
    :遊び人大学生で緑の彼氏。サイコダイバー

 水島翡翠(みずしま・ひすい):
    :水島緑の裏人格。凶暴でがさつで好色。お酒で稼働するらしい

 天方狼介(あまかた・ろうすけ):
    :意志具象能力を使う大学生。最近異能を使う姿を見せていない。

IRCにて
----------
 深夜、IRCのとあるチャンネルにて。

01:42 >HIKARU< あ、そーだ
01:42 <kamusake> はいはい
01:42 >HIKARU< かむにゃって、しょうせつかくんだよね
01:42 <kamusake> んみ
01:43 >HIKARU< 見たいっ
01:43 <kamusake> あははは(^^;
01:44 <kamusake> 送りましょうか(^^;
01:44 <kamusake> でかいのが一本ありますが(^^;
01:44 >HIKARU< やたっ(笑)
01:45 <kamusake> 輝さんのも見せて下さいね(笑)
01:45 >HIKARU< う〜ん、それはいいんだけどお、
01:45 >HIKARU< ほとんど電子化してなかったりする(汗)
01:45 >HIKARU< 授業中の内職だからノートに書いてるの(核爆)>創作
01:46 <kamusake> (^^;
01:46 <kamusake> んー。

 しばし思考中。

 璃慧     :(う−ん……。どうしよ〜。
        :確かかむにゃの大学って、うちの学校のそばだったよなあ。
        :オフで会ってもいいかなあ……??
        :信用できそうなひとだし……、会ってみたいよなあ……)

 まだまだ思考中。

 璃慧     :(お母さんさえうまく誤魔化せば……なんとかなるな。
        :部活ってことにしちゃえば……うん、おっけ。
        :お〜し、聞いてみよ!)

01:49 >HIKARU< ねえねえ、かむにゃって、 
01:49 <kamusake> ほい
01:49 >HIKARU< 吹利駅の方まで来てるんだよねえ?
01:49 <kamusake> んみ。そーですが?
01:49 >HIKARU< えっとお、……手渡しでもいい?>創作
01:50 <kamusake> ばっちりおっけーです(笑)
01:50 >HIKARU< どうしよっか?  暇な日とかあります??
01:50 <kamusake> んーと。
01:51 <kamusake> 今日とか(爆)
01:51 >HIKARU< ……別にいいですけど(苦笑) あ、でも11時以降ね。
01:51 >HIKARU< 眠いもんっ。
01:51 <kamusake> (^^;
01:52 >HIKARU< で、場所とかどうします? 近鉄吹利駅周辺かなあ
01:52 >HIKARU< (ちなみに、土地勘全くないです(爆))
01:52 <kamusake> んー。
01:52 <kamusake> ベーカリー楠って知ってます?
01:53 >HIKARU< まったく(きっぱり)
01:53 <kamusake> んみ。近鉄吹利駅の西口出たところから一本入ったとこ
ろにあるパン屋 (兼 喫茶店?)なのですが
01:55 >HIKARU< ふにい。行けばわかるだろお(いい加減) 何時にします?
01:55 <kamusake> 3時くらいでいいのでは?
01:55 >HIKARU< 了解。今日の3時に、その、ベーカリー楠ってとこですね。
01:55 >HIKARU< あ、それとお、特徴教えて>かむにゃの
01:56 >HIKARU< わたしはねえ、
01:56 >HIKARU< 髪は黒でかなり長い。多分おろしているかな。
01:56 >HIKARU< 背は低めで、少々やせてる。
01:56 >HIKARU< 水色のワンピースに白のサンダルで行く……はず
01:56 >HIKARU< いじょー
01:57 <kamusake> ふみ。
01:58 <kamusake> こちらは、青いジーンズに、長袖ワイシャツ。で、髪は
……この間散髪に行ったので、かなり短めのスポーツ刈りです。
01:57 <kamusake> 身長は176。ひょろりと痩せております(^^;
01:58 <kamusake> んで、眼鏡はかけてませんね(笑)
01:58 <kamusake> あと、たぶん、一番奥の椅子でノーパソいぢっていると
思うので、すぐに判ると思います(^^;
01:59 <kamusake> あ、もし判らなかったら、そこの店長も知り合いですの
で、「狭淵美樹」(あ、本名です(^^;)は誰かと尋ねて下さればだいじょぶで
すし。
01:59 >HIKARU< 了解でし。
01:59 >HIKARU< 話しがまとまったところで
02:00 >HIKARU< そろそろ落ちますね
02:00 >HIKARU< おやすみなさいでし
02:00 <kamusake> ほーい
02:01 <kamusake> おつかれさまー

お店の中は……
--------------
 翌日、昼下がりのベーカリーにて、待ち合わせの時間。

 SE     :からんころん

 鈴の音と共に、二人の少女が入っていく。
 どこか頼りなさげな様子の璃慧と悠。

 璃慧     :(きょろきょろ)

 店内を見回して、かむにゃを探す。
 日曜日であるせいか、昼時でもないのに結構人がいる。

 前野     :「おや…(新しいお客さんだ…)」(じろ)
 かける    :(はむはむはむ)
 かける    :「すみません。カフェオレ牛乳抜きおかわり〜」
 慎也     :「おっ……」
 美樹     :(かたかたかた………ずずっ)

 それぞれの客が、それぞれの時間の中にいた。
 でも、鈴の音に誘われて、そのほとんどが扉の方を振り返る。
 集中する視線。人見知りする璃慧や悠をおびえさせるには、十分だった。

 店長     :「いらっしゃい」

 明るく声をかけてくる店長。
 我に返った璃慧は、軽く会釈を返して扉口から中へと入っていく。
 悠はその後ろにぴったりつくようにいた。

 翡翠     :「暇だな……(くび)」(慎也にしなだれかかりまくり)
 慎也     :「・・・おい、翡翠……(苦笑)」
 翡翠     :「な〜んか、雰囲気が緑そっくりなのが来たんだが……」
 慎也     :「……昔の緑を思い出すねえ……(^^;」
 かける    :「前野君……俺達なんか変な目で見られてないか(小声)」
 前野     :「まぁ、仕方なかろう。こんなナリだからな」

 談笑している4人の先客におびえつつ、店内を見回していると。

 美樹     :「ほへ?」(気が付いて視線をあげる)

 ようやく騒ぎに気づいたのか、奥の席に座っていた青年が顔を上げる。
 その視線は、ちょうど中を不安げに見回していた璃慧のそれと重なる。

 璃慧     :(あの人……かな?)

 奥の方へ歩いていく璃慧。悠はその服の裾を掴んでいた。
 はなれないようにぴったりと、あとをついていく。

はじめまして
------------
 テーブルの方に近づくと。

 美樹     :「あ、もしかして、瀬川輝さんですか?」
 璃慧     :「はい。神酒さん?」
 美樹     :「あ、初めましてですね(笑) 神酒です」
 璃慧     :「はじめまして。瀬川……あ、本名は、水瀬です。」
 美樹     :「あ、そーいえばそうでしたね(にこにこ)」

 微笑みかけたまま、パソコンの蓋を閉じる。
 一方外野は。

 かける    :「むー。美樹さんも隅におけんのぅ」
 慎也     :「いいな〜、いいな〜(笑)」
 翡翠     :「なにがいいんだ?(ぎらり)」
 慎也     :「あ゛、翡翠ちゃん、なんか言った?俺(^^;;;」
 前野     :「聞こえた所では、どうやらネットの知り合いのようだな」
 かける    :「むぅ。いわゆるオフ会という奴だな」
 かける    :「もしくはオフデート」
 翡翠     :「なんか見とれてたろ(ぎゅー)」(ほっぺたつかむ)
 慎也     :「ふぐぅ、いひゃいっれ(うぐぅ、いたいって)」
 翡翠     :「おまえはオレの所有物なんだからな」(はなす)
 かける    :「なかがいいのぅ」
 前野     :「何をやっているのやら(苦笑)」
 かける    :「……むちゃくちゃ言われているのぅ……不憫だ(^^;」
 慎也     :「もしもし〜?
        :翡翠さん〜、それはなんか違うんじゃないですか〜?
        :(w」

 好き勝手言い合ってる。
 ありふれた日常を満喫している人たち。
 そのそばには、非日常を経験してるものたちもいる。

 美樹     :「えと、そちらは?(悠のほうを一瞥して)」
 璃慧     :「えっと、親友の翠霞です。付き合ってもらったの。
 璃慧     :IRCで、何度かあってると思いますけど…………」
 美樹     :「あー、なるほど。suikaさんでしたか(にこにこ)」
 悠      :「……はじめまして……」
 美樹     :「あ、まぁ、てきとーに
        :そこの空いている席にでもどーぞ(にこにこ)」

 悠のほうをちらっと見てからすわる璃慧。
 悠はおずおずとその隣に座る。
 近くのテーブルでは。

 翡翠     :「……はぁ、暇だな」
 慎也     :「……まあ、確かにヒマだな(笑)」
 かける    :「暇だ〜」
 前野     :「暇つぶしに暴れないでくださいよ」
 翡翠     :「疲れるからしないよ(苦笑)」

 滅茶苦茶言ってる(苦笑)

 そんなこと意にもかいせず、がさがさと、机の下でなにやらしている美樹。
 璃慧のほうも鞄の中からなにやら取り出す。
 顔を上げたのを見計らって。

 璃慧     :「あ、それで、これ……」

 3,4冊のノートと5冊の同人誌を袋から出して手渡す。

 美樹     :「あ、どうもありがとうございます。こちらは………っと」

 これまたどさっと。9冊ほどのコピー誌と、2冊のオフセット誌。
 さぞ、重かっただろうに……。
 美樹の異常にひょろっとした体躯を見て、ふと思う。

 璃慧     :「ありがとうですう(うれしそうに、めくってみてる)」
 美樹     :(ぱらぱら………ふむ………ぱらり………)

人見知りの少女たち
------------------
 二人とも夢中になって見ている。
 一人ぼんやりとあらぬほうを見ている悠を見かねたのか、
 外野から突っ込み。

 前野     :「(苦笑)…美樹さん。暑い中来たんでしょうから、
        :なにか飲み物を頼んであげたらどうです?(笑)」
 慎也     :「……美樹さん……(^^;」
 美樹     :「おぉ、そーですね(前野氏に軽く一礼)。
        :飲み物はなにがいいです?」
 前野     :「ここはパンも美味しいんで、
        :食べてみると良いですよ(微笑)」
 かける    :「ししゃもパンとか人気がありますよ(違う意味で)」

 話し掛けてきた人を不思議そうに見る璃慧。
 知り合い、なのだろうか。
 一体どういう関係なのか気になったが、とりあえず注文する。

 璃慧     :「えっと…………オレンジジュースかなあ。
        :はる……翠霞は?」

 本名を言いかけて、慌てて訂正する。
 美樹の方は、璃慧の不思議そうな顔に気づいたのか、

 美樹     :「あー。この黒服の人は、前野さんという人です。
        :さる大きなお屋敷の執事さんなのですよ(にこにこ)」

 説明してくれる。

 美樹     :「んで、こちらが、蒼月さん。占い師の方です」
 璃慧     :「はじめまして。水瀬 璃慧です」
 かける    :「はじめまして(ぺこり)」
 前野     :「はじめまして、前野浩です。
        :執事ではありませんけどね(笑)」

 挨拶なんかしていると。
 からんころん、と音がなって、なにやら青年が入ってくる。
 すくなくとも、見た目は普通の大学生のようだった。

 狼介     :「ちわっす」
 かける    :「よっ」
 慎也     :「ちゃわ」
 狼介     :「店長、アイスレモンティーを」(汗だく)
 翡翠     :「うい〜」
 美樹     :「んで、向こうにいらっしゃるのが、片山君と水島さん。
        :で、今入っていらしたのが天方さんです。
        :みなさん、この店の常連の方々です(にこにこ)」

 5、6人であっても、人見知りには少々つらい環境。
 しかも、かなり個性的で……。
 どうしていいのか、固まってしまっている二人。
 それを感じ取ったとは思えないが、とりあえず紹介も終えたので、
 常連客の方からテーブルの方へと向き直って、

 美樹     :「あ、翠霞さんもオレンジジュースでよかったですか?」

 うなずく悠。それを確認して、

 美樹     :「あ、なら、店長、オレンジジュースを二つ、お願いします。
        :あと、わたしのコーヒーのお代わりも」

 美樹が声をかける。
 観楠は、空いている席に座って汗をぬぐっている狼介にレモンティーとお絞
りを持っていっていた。

 観楠(店長) :「はい、アイスレモンティ」(お絞りも置く)
 狼介     :「あ、すみません...」

 そのあと。

 観楠(店長) :「おまたせしました。オレンジジュース2つです」
 観楠(店長) :(コーヒー継ぎ足す)

 美樹     :「まー、変わった方々も多いですが、みなさん、よい方々
        :ばかりですよ(にこにこ)」

 といっても、人見知りはそう簡単には直らない。
 璃慧は、周りから逃げるように受け取った同人誌の方に見入った。
 美樹の方も、ふたたび同人誌に視線を落とす。

同人誌の感想は?
----------------
 美樹     :「ふむ。なかなかきっちりとした作りになってますね……」

 同人誌を見ての感想。
 正直言って不安だった。中学時代に作ったものである。
 誰も経験者はいなかったのだ。

 璃慧     :「ど〜も(にっこり)」

 笑って返す。
 何かを作るものとして、認めてもらえることほど嬉しいことはない。

 常連客の方も。よほど暇なのか、椅子から身を乗り出して覗き込んできた。

 かける    :「……字ばっかり……」
 慎也     :「あ〜、創作系の同人誌だねえ(笑)」
 翡翠     :「うーん」

 前野と紹介されていた青年は、苦笑してこちらを眺めていた。
 例によって、悠があらぬかたを見てぼーっとしていたせいだろう。

 ……、こうしてみていると、いい人たちなのかもしれない。

 璃慧     :(かなり変わってるのは、お互い様だしね)

 苦笑混じりに思う。
 ようやく、彼女は変わった集団を受け入れつつあった。

外野の感想
----------
 ようやく自分たちの席に向き直った常連客たち。
 すっかり、璃慧の中で「変な人たち」とされているのだが……。
 璃慧たちの耳には入らないが、何かいっていた。

 翡翠     :「んーむ(美人かも知れない……)」
 かける    :「負けたと思った?」
 翡翠     :「ん?」
 かける    :「いや、なんでも(^^;」
 翡翠     :「かーけーるー(ぐりぐり)」
 かける    :「うぐぅ」
 慎也     :「どった?翡翠?(^^;」

 何かやっていることに気づいて、翡翠のほうに向き直る。

 翡翠     :「いあ、なんでもない」
 かける    :「うぐぅ」

 手をはなして返答する翡翠。なにやら奇妙な声を発するかける。
 それだけで事態を察したのか、

 慎也     :「ああ、かけるんがまたなんか言ったのか……(笑)」

 どうやらいつものことらしい。

翠霞の絵
--------
 いまだ同人誌に目を落としている美樹。
 璃慧はそんな美樹さんを不安と期待まじりに見ている。

 美樹     :「あ、表紙絵は翠霞さんなんですね。なるほど」

 どうやら、奥付をみたようだった。
 絵を書ける人がいなかったので、璃慧が悠に頼み込んだのだった。

 悠      :「…………」

 意識がすっかりあさってのほうに飛んでしまっているようだった。
 璃慧は苦笑まじりに悠をつつく。

 悠      :「(正気にかえって)……なに?」
 璃慧     :「……(汗)」

 あきれかえる璃慧。美樹の方は気にもとめず、

 美樹     :「ふむ。なかなか柔らかい感じの絵ですねぇ」

 ようやく、テーブルに目を落とし、
 自分の絵が見られているらしきことに気づいて、

 悠      :「え……私の絵?(真っ赤)」

 赤面してうつむく悠。

 璃慧     :(…………もう、あいかわらずだなあ……)

 美樹     :「いや、うちのサークルの方の同人誌だと、絵を描ける人
        :間が少なくて(ぽりぽり) こう、ちゃんと絵が描ける人は
        :羨ましいですねぇ(にこにこ)」
 悠      :「……ありがとうございます……」
 美樹     :「あ、わたしの方の小説、もう一部持ってくればよかった
        :ですね………よろしければ、次にでも持ってきますけど」

 しばらく談笑は続いた。

また今度
--------
 時計を見ると、もう4時も半頃になっていて……

 悠      :「そろそろ……帰らない?」

 璃慧の方になにやらささやく悠。
 とりあえず用事も終わったし、反対する理由はない。

 璃慧     :「おっけ。…………ごめんね。」
        :(ごめん……無理矢理つれてきちゃって……)

 同じく小声で悠に返した後、美樹のほうに向き直る。

 璃慧     :「あの、そろそろ帰りますね。親がうるさいから……。
        :かむにゃはどうします?」
 美樹     :「あ、それではどうも。
        :わたしのほうはこのままもう少しここにいますんで。」

 席を立つ二人。

 悠      :(ぺこり)
 璃慧     :「それじゃ、また。」
 美樹     :「それでは。気をつけてくださいね。」


 からんころん、と。
 鈴の音と共に二人は店を出て、家路へ。

 外は、暑かった。
 まだ、蝉が鳴いていたある夏の午後の記憶……


時系列
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 1999年9月はじめのとある日曜日。

解説
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 まだ夏の暑さが残るとある日曜日の午後、
 璃慧は悠と共にベーカリーを訪れた。

 璃慧と悠の初登場時のエピソードです。
 これが、何かの始まりだった……のかもしれない……。

$$
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 であであ。
    

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