[KATARIBE 15951] [HA06P] :「贔屓のキャラは?」完成版

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Date: Thu, 21 Oct 1999 12:33:27 +0900
From: "E.R" <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 15951] [HA06P] :「贔屓のキャラは?」完成版 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199910210333.MAA23793@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 15951

99年10月21日:12時33分21秒
Sub:[HA06P]:「贔屓のキャラは?」完成版:
From:E.R


    こんにちは、E.R@ごほげほ です。

#しかし、咳をするたび喉が痛いのはともかく、全身が筋肉痛って…………(ひるりら)

 ともあれ。
 一応、これで、このEPは完成かな?
 極力応援支援隊さん、有難うございます。
#うう、風邪ひいてる人、せかしまくってしまった……<悪党

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「贔屓のキャラは?」
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登場人物
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平塚花澄(ひらつか・かすみ):書店瑞鶴店員。春の結界の持ち主。
滝 郁代(たき・いくよ):変身能力をもつ物真似師、香辛料会社の研究員。

本文
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 某日、瑞鶴。
 時間は既に7時を廻っているのだが、あたりはまだまだ明るい。
 からからと、硝子戸を開けて。

 花澄     :「いらっしゃいませ」
 郁代     :「………こんばんは」

 入ってきた顔を見て、花澄は一つ頷く。

 花澄     :「あ……画集ですね(にこにこ)」
 郁代     :「はあ」
 花澄     :「こちらです」

 レジの後ろから、一冊の大判の本を取り出して。

 花澄     :「どうぞ」
 郁代     :「……はあ」

 留守電の応対を思うに、どーも郁代としては反応が引き気味になるわけだが、
花澄の方は……とりあえず、前回とあまり様子が変わらない。
 忘れてくれたか、不問になっているか……と、一瞬油断したところで。

 花澄     :「そういえば」
 郁代     :「はい?」
 花澄     :「滝さんも、銀英伝お好きですか?」
 郁代     :(う”っ)

 一瞬、顔を引きつらせた相手に構わず、花澄は言葉を続ける。

 花澄     :「私もあれ好きで……以前、家庭教師先の子に一気に五冊
        :借りて、翌日ひどい目にあいました(苦笑)」
 郁代     :「と、いうと?」
 花澄     :「借りてきた分、読み終わるまで眠れなくって(苦笑)」

 ……五冊を一晩で読む。
 まあ大概、翌日は眠かろう。

 花澄     :「でも、滝さんは、帝国陣営がお好きなんですか?(笑)」
 郁代     :「いえ、自由惑星同盟ですね(笑)ヤンが好きです。」
 花澄     :「あら、ちがいましたか(笑)」
 郁代     :「そういう花澄さんは……もしかして……トリューニヒトと
        :「か(汗)」

 ちっときいて後悔した郁代。帰ってくる返事がコワイ。
 いや、きっちしファンがいる。漫画を担当している人がそうなのだから……。

 花澄     :「……流石にそれは(苦笑)……好きなキャラクターは、
        :いますけど………」
 郁代     :「と、いうと?」

 さて誰が出るか、と、膨大な人名を走査しかけたところで。

 花澄     :「オルタンス・キャゼルヌさんかな、一番は」
 郁代     :「は?」

 …………本文中、台詞があったっけ、みたいなキャラクターである。

 花澄     :「後は、ミッターマイヤーさんの奥さん……エヴァンゼリ
        :ンさんとか」

 本棚の方で、カエルを踏んづけたようなぐう、という音がした。

 花澄     :「アンネローゼさんは……何だかこう、あまりに理想的過
        :ぎてるし、ヒルダさんやフレデリカさんも、才女って部分
        :が表に出てますから(苦笑)。どっちかというとキャゼル
        :ヌさんの奥さんみたいな、後ろっから手綱引っ張るタイプ、
        :好きなんですよねえ(笑)」

 言ってることは、まあ、筋が通っていないでもないのだが。
 ……何が哀しくって、あの男性がどどどどっと出てくる話から、こうも偏っ
て女性ばかりを抜き出してくるのだこいつは(汗)

 郁代     :「………はあ、そうですか(汗)」
 花澄     :「あとは……キャゼルヌさんとか、アッテンボローさん、
        :コーネフさん、かな?」

 ……まあ、順当ではあるのだが。

 花澄     :「って、友人に言ったら、漫才コンビの突込み役、って総
        :括されましたっけ(笑)」
 郁代     :「オルタンスさんか〜。」

 たしかに予想を大きくはずれている。いや、当たっていると言うべきか。

 郁代     :「(そーすっと……ふむ、裏で手綱を握る影の女王がタイプ
        :と、でもって家庭的か……家庭的なのは花澄さんらしいな)」

 真顔でとんでもないことを考えるヤツである(汗)

 花澄     :「あの、……へんでしょうか?」
 郁代     :「い、いえ。ある意味奥さんにしたい人No.1のひとですし」

 何をいっているのやら。フォローに成ってない(笑)

 花澄     :「……滝さんはオルタンスさんがタイプなのですか?
        :(笑)」
 郁代     :「(沈思黙考)……まあその一つですね。(にっこり)」

 立ち直ったようである。

 郁代     :「(手綱をゆだねられるような女性(ひと)か……)」

声に出さずに想う。想うがととかない。……いや、届く以前に気づかない(笑)

 郁代     :「(さてさていかが致しますか、女王様?)」
 花澄     :「そうなんだ……」

 暫し、小首を傾げていた花澄だが、不意に、にこっと笑った。

 花澄     :「滝さん、女性を見る目ありますね(笑)」
 
 ひどく、無邪気な……ある意味恐ろしく罪作りな笑いである。

 郁代     :「…そうですか?」
 花澄     :「だって」

 つい、と、手元のミュシャの画集を指差して。

 花澄     :「どちらも胸張って女性であり続ける人、だもの」

 ぷつりと、語尾が途切れた。

 言の葉を、紡ぐに紡げない、一瞬の間。 
 言ってしまった言葉を取り戻したげな表情を、一瞬花澄は浮かべたが、

 花澄     :「…………ありがとうございました」

 手早く本を袋に入れ、郁代に差し出した。

 花澄     :「また……どうぞ(微笑)」

 郁代     :「(胸をはって……ね、あなたはどうです?花澄さん。)」

 一瞬、想う。が、答えは……。

 花澄     :「?」
 郁代     :「お手数をかけました(笑)。また来ます。」
 花澄     :「はい。(微笑)」

 からから……と、引き戸あけて、しめる。 
 外へでてため息。

 郁代     :「(そーゆー俺はいったいどうなんだろうな(苦笑))」

 気がつけば、もう夏だった。


解説
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1999年7月初旬の瑞鶴風景。
EP「瑞鶴、千客万来」「ミュシャの画集」「ミュシャの画集・留守番電話」
から続く話です。

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 てなもんで。
 毎度、解説適当です(爆)

 しかし。

>> #女性に変化してくだされば花澄のいいのみ友達なのになあ、とか(爆滅)
>> ##そゆこと言うから「ひでー」と言われるのだ>己
>うむ、がそばれ郁代。お先真っ暗だ(爆)

………………あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”(煩悶)
あう、いあ、えーとですねっ(必死)
いあほれ、気の合う相手とでないと、酒なんぞ一緒に呑んでも美味くないってことでっ
#なんかふぉろーになってなひ(;_;)

 ではでは




    

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